その日は、四限が 英語の授業だった。
山名
一番前の席の私は、 山名先生から直に プリントの束を受け取った。
上から1枚取り、 残りを後ろに回そうとする。
その時私は、プリントの 一番下にサイズの違う メモ用紙があることに 気がついた。
架恋
私はそっとメモ用紙を取り、 ノートに挟んで隠す。
それから、残りの プリントを後ろの席の 生徒に渡した。
架恋
架恋
メモに記されていたのは、 電話番号と。
「放課後この番号に かけて欲しい」
という旨の、山名先生 からの言づてだった。
放課後、山名先生に 電話をかけた私は、
学校の最寄りから ふたつ離れた、バスの 停留所で待つように言われた。
架恋
架恋
不思議なことに、 先生のことを冷静に 見つめ直すことによって、
食欲が戻ってきていた。
私はリュックの中を探り、 いつも持ち歩いている ピルケースを捜す。
ピルケースには、 『リリスの姉妹』から 支給された
補給用カプセルが 入っているのだ。
架恋
先生の車がすでに、 すぐ近くまで来ていた。
私は慌てて、取り出そう としたピルケースを 再び仕舞う。
直後、静かなEV 《電気自動車》が、滑る ように路肩につけられた。
山名
架恋
山名
山名先生は助手席の ドアを開け、私を促す。
架恋
私は躊躇する。
……だけど……
架恋
架恋
山名
架恋
私は意を決し、 先生の車へと乗り込んだ。
車はこの間のように、 隣の市へと進路を とっている。
架恋
架恋
架恋
山名
架恋
架恋
山名
山名先生は私に向かって 軽く微笑んでから、再び フロントガラスを見つめる。
架恋
架恋
すっと通った鼻梁に、 薄いくちびる。
やっぱり、イケメン だと思う。
だけど……
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
架恋
私は膝の上で、 ぎゅっと両手を握りしめる。
架恋
架恋
架恋
コメント
4件
続きが気になるっ!
山名先生の疑惑が気になる!