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数ヶ月後
wki
ryokちゃんが死んでから、 どれぐらい経ったんだろう。
もう、分からなくなってきてるな…と感じていた。
wki
ryokちゃんのことを考えると、いつも息の仕方が、 よく分からなくなる。
とん、とん、とん。
お腹を叩いて、気分を落ち着かせる。
wki
wki
このままだと、まるで、誰かの操り人形みたいだね。
だったら、もう操られたくない。
wki
机に置いてあった、スマホを持つ。
そして、mtkと表示されているところを押し、 メッセージを打つ。
wki
メッセージを送ると、すぐ既読になった。
mtk
…正直、この文章を送るのは気が引けた。
でも、もう無理なんだ。
覚悟を示すように、送信ボタンを押した。
メッセージを送った後は、mtkの返信を見ないまま、 スマホの電源を切った。
何となく、スマホを見ていると、 wkiからのメッセージが届いた。
wki
mtk
なぜ急に{今大丈夫?}と、送ったんだろう?
wkiのメッセージを待つ。
数分後、メッセージが届く。
wki
送られてきたメッセージは、 とても驚愕する内容だった。
たった2行だけで、この後にするかもしれない行動の、 恐ろしさが現れるなんて。
って、そんなことを考えている暇はない。
mtk
確かな事じゃないので、詳しく聞いてみる。
mtk
何分経っても、既読も返事も……来なかった。
連絡を取れないのは、かなりまずいなと思った。
必要なものを持ち、急いで家を出た。
どうか、どうか間に合いますように…
wki
mtkに別れを告げると、悲しみが這い上がってきた。
…でも、ryokちゃんに逢う為には、 こうするしかないの。
wki
まだ、どういう方法で居なくなるか、考えてなかった。
睡眠薬?
リスカをして、大量出血で死ぬ?
首吊り?
どの方法がいいのか、分からなかった。
とりあえず、 1つ目の【睡眠薬】でやってみることにした。
睡眠薬を探しに、棚の中を見る。
すると、20粒ぐらい入っている睡眠薬を見つけた。
これを、飲んでみよう。
その睡眠薬を手に取り、机に置いた。
ソファに座り、睡眠薬の蓋を開ける。
開けると、薬本来の匂いが鼻を通った。
瓶の中から1粒だけ取り出し、口に放り込む。
そして、口の中で転がす。
粒の周りにコーディングされている、 甘い部分が美味しいなと思った。
さらに、もう1粒。
美味しいからさっきより長めに、口の中で転がす。
wki
コーディングされている甘い部分が溶けて、 苦い部分を味わってしまい、吐きそうになる。
でも、まだ食べたい。
それから何度も、何度も、 薬を口の中に入れては、 転がして、飲み込んで…を繰り返した。
気づいたら瓶の中にある薬は、 もう無くなっていた。
ふと天井を見ると、輪郭を失ったみたいに、 ふにゃふにゃしている。
これから、首吊りとリスカしないといけないのになぁ。
動くのも、めんどくさいや。
こんな状態だと歩けないな…と思い ソファに、寝転がった。
まったりと、眠たくなるのを、待ってみた。
頭の中で、ある曲を思い出す。
もしも、未練を無くせたら。
君を、恨むことなんて。
知らないで済んだのに。
どうしても、どうしても。
ryokちゃんのことが、許せない。
ryokちゃんがいない夜は、ただ長い。
大切な人の思い出を捨てようとしても、 人は、捨てきれない。
そんな姿、見苦しいね。
この後に及んでも、朝日に心が動いていた。
ryokちゃんを、抱き締めたら。
瞬く間に、もう最期になった。
3人でずっと一緒だと、 信じてしまった俺の白さを憎む。
ryokちゃんを好きでいた、あの日々が何よりも。
大切に、思えて。
愛おしく、過ごしていて。
そんな姿が、痛くて。
自分で笑えるほど、惨め。