コメント
6件
う、おおおおっ こりゃ、また、狂気のレベルが...ってか表現のレベルが爆上がりしてますな😳 つい夢中になって読みました👏
二人の性格(接客の雑さ、人当たりの良さ)の再現がとてつもなくて楽しかったです、ありがとうございました!
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・
自分の顔が気に入らない
もう、マジでブスだ私……。
そう呟いて写真を載せれば
大した脳味噌の詰まっていない男共が
そんなことないよ
充分可愛いよ
一緒にデートしたいな
などと群がってくる。
高田 美咲
そう思いながら
私は悲劇のヒロインを演じる
友達に化粧下手くそって言われた
眉毛の形、変だって
えーめっちゃキレイだよ
その友達の目がくさってんじゃないの?
いつ見ても可愛いよ
そんな馬鹿どもの中に
本当にブスですね
鏡、見たことありますか?
そう言えばみんながチヤホヤしてくれるって思ってるんですよね?
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
全員ブロックして
高田 美咲
ブロックされた
本当のこと言われて逆ギレするとかwww
性格もブスなんですね
はぁぁ???
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
FGMs
そんなある日
見たことも無いアカウントから
DMが届いた。
FGMs
FGMs
0-7@lovely
0-7@lovely
FGMs
FGMs
FGMs
アカウントのホームを確認してみれば
来月オープンする店内の写真が掲載されていた。
高級ホテルのような外観と内装
セラピストによるもみほぐしと
栄養士による食事管理
外から内から人を綺麗にすることがモットーのようだった。
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
FGMs
FGMs
0-7@lovely
0-7@lovely
FGMs
軽い気持ちでそう言って、
軽い気持ちで待ち合わせ場所に行った。
中村
高田 美咲
中村
中村
高田 美咲
中村
高田 美咲
不愛想な女性はそれだけ言うと
さっさと歩き出す。
賑やかな表通りから
一本中に入ったところにある
そのお店の小さな看板には
【salon jingua】
とあった。
・
・
外観はSNSで見たものと同じで、
扉が開いた先に広がる光景も同じだった。
唯一の違いと言えば、
そこに一人の女性がいるぐらいだ。
佐々木
中村
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
中村
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
佐々木
中村
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
中村
中村
中村
高田 美咲
佐々木
佐々木
彼女はカウンセリングシートに何やら書き込んでいく。
佐々木
佐々木
それから立ち姿を前、後ろ、
顔のアップの写真を撮られる。
彼女たち曰く
三ヶ月で改善できることは
体のむくみと
顔と髪の乾燥
それから
これは私の努力次第って言われたけど
姿勢も正すことが出来るらしい。
週一回お店を訪れ
カウンセリングと
リラクゼーションの施術を受ける。
中村
中村
中村
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
中村
中村
中村
中村
中村
中村
中村
中村
中村
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
彼女たちは無料なのに
本当に親身になって
私が綺麗になるのを手伝ってくれた
規則正しい生活をすること
夜更かしはしてもほどほどに
食生活も正して
姿勢も良くしようと気を付けて
するとどうだろう
肌も髪の調子も良くなり
顔の明るさもワントーン上がって
夕方にはつらかった足のむくみが
かなり改善されたのを感じた
周りの人からも
雰囲気変わったね
顔色良くなった?
なんて言われるようになり
それが嬉しくて
週一回のカウンセリングが楽しくなってきた
だから三ヶ月という時間は
本当にあっという間だった
高田 美咲
佐々木
中村
中村
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
高田 美咲
中村
中村
中村
高田 美咲
佐々木
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
そう言うと
二人は互いに顔を見合わせてニヤリと笑う。
佐々木
高田 美咲
中村
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
中村
中村
中村
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
食い気味で私が言うと
二人は楽しそうに笑った
佐々木
佐々木
・
・
二人のことを疑うことなんて無かったし
本当に純粋にキャンペーンの一環として
やってくれているものだと思っていた
思っていたのに……。
・
・
プロモーション動画の撮影現場として
連れて来られたのは
人里離れた山の中
そこに場違いなほど綺麗な建物が建っていた
外観はホテルのようで
ただ、
中で働いている人は全員
仮面を被っていて
全員の名札には”高橋”と書かれていた
案内された控室で
これまた”高橋”の名札を付けた女性の手によって
煌びやかな真っ赤なドレスを着て
綺麗にメイクを施された
”高橋”
中村
差し出された写真は
四か月前の自分
そこには目の下にクマを作り、
顔も髪もパサパサで
むくんで瞼も腫れぼったいし
足も象みたいに太かった
目を覆いたくなるほど
醜い自分がそこにいた
そこから比べると
今、目の前の鏡に映っている自分は
へたな読者モデルよりも
数倍可愛いと思える
佐々木
中村
・
・
そう言って差し出されたハーブティーには
一体何が入っていたのだろう
飲んだ瞬間
意識を失い
次に目が覚めた時には
舞台上にいた
手足を奇妙な十字架で固定され
口には猿ぐつわが……
”高橋”
”高橋”
そう声高に喋るのは
仮面をつけた燕尾服の男性
舞台上から客席を見れば
そこには
多くの仮面をつけた観客が……
”高橋”
”高橋”
”高橋”
盛大な拍手が起こる
嬉しさよりも
得体の知れないものに対する
恐怖心が湧き上がってきた
”高橋”
高田 美咲
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
”高橋”
”高橋”
高田 美咲
”高橋”
”高橋”
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”が深々と頭を下げれば
また、拍手が起こる
高田 美咲
高田 美咲
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”
”高橋”がそう言うと
舞台と客席の間に
透明のビニールシートのような物が張られる
そして、
一人の女性が舞台の端から出て来た
真っ白な合羽を着ていて
ゴーグルとマスクを付けているが
【salon jingua】の店員であることは
すぐに気がついた
彼女はゆっくりと近づいて来て
猿ぐつわを外した
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
佐々木
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
佐々木
高田 美咲
佐々木
佐々木
ニッコリと微笑む彼女
佐々木
佐々木
そう言って彼女は
チェーンソーを掲げて見せた
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
高田 美咲
・
唸るチェーンソー
飛び散る血
響き渡る悲鳴
そのさまを
目を輝かせて見つめる観客
むせび泣きながら拍手する観客
一時として見逃すまいと目を見開く観客
誰も彼もが
血飛沫を上げ
叫び狂う彼女に注目する
真っ赤に染まる舞台
真っ赤に染まる二人の女性
切断する彼女の笑い声は
切断される彼女の断末魔に掻き消され
その異常性に
誰も気付きはしない
ピンスポットを浴び
彼女は
解体する
全てを
バラバラにする
至極
楽しそうに
・
・
中村
手渡されたタオルで
血塗れの顔を拭く
佐々木
中村
佐々木
佐々木
佐々木
中村
佐々木
中村
佐々木
言いながらケラケラと笑う
中村
中村
中村
佐々木
佐々木
佐々木
中村
佐々木
佐々木
中村
中村
佐々木
彼女を見送って
視線を舞台に向ける
そこに残っているのは
奇妙な形の十字架と
舞台上を濡らした血液だけ
何も無くなった舞台に向かって
狂った観客の送った拍手喝采が
今も幻聴のように聞こえてきそうだった
二人が四か月かけて綺麗にした女性は
あらゆる形となって
多くの男性に
永遠に愛でられ続けることだろう
本人の意思に反して……
─了─