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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

明日の準備を済ませ、リエはベッドに横になった

人影と夫──阿左美慎哉が向き合っていた

リエ

これは……

看板とガラスの破片が人影の頭上に落下する

どん

庇うように突き飛ばした

リエ

……!

うつ伏せの状態で、慎哉は看板の下敷きになり、ガラスの破片で腕を切ったのが、流血している

その光景を見て、彼女は絶句した……

リエ

人影は慌てて駆けより、取り乱していた

リエ

……どうして?

夫は安心したように笑い、切なそうに見詰める────

ドードー

そんなにショッキングだった?

リエ(高校生)

……!?

ドードー

少しはメンタルが成長したかなって、思ったけど──

ドードー

ちょっと早すぎたみたいだね

リエ(高校生)

……今のは?

ドードー

“あの日“に起こった出来事だよ

ドードー

きみの夫は勇敢だよね

ドードー

“愛する人“を庇って、重傷を負ったんだから

リエ(高校生)

(“愛する人“──)

言い知れない悲しみが襲ってくる

ドードー

あとは知っての通りさ

リエ(高校生)

…………

ドードー

信じられないって顔だね?

ドードー

でも事実に変わりはない

リエ(高校生)

ドードー

ねぇ“愛する人“の正体、知りたくない?

リエ(高校生)

──正体

ドードー

もし知りたくなったらさ

ドードー

ぼくのところにおいで──

ドードー

待ってるから

リエ(高校生)

ドードー

もうすぐ夜明けだな〜

ドードー

そろそろ目覚めなきゃね♪

にこ

ぱちり

リエ

……!

リエ

上半身を起こす

ピピピ

ちょうど、アラーム音が鳴り出した

リエ

……朝ごはんの用意しなくちゃ…………

アラーム音を消し、ベッドから下りる

数日後

仕事の帰り道の途中で──

『BAR Puppeteer』

リエ

……?

リエ

(バーなんて、あったかしら?)

怪訝そうに見つめる

やめとけよ

リエ

え?

いつの間にか、カジュアルな装いをした男が立っている

こんなバーに入っちまったら、ろくなことにならないぞ

リエ

…………

さっさと帰れ

男はその場から立ち去った

それをぼう然と見送る

リエ

リエ

(そうだ、早く帰らなきゃ──)

家路へと急いだ

ないとめあ・ぱぺってぃあ

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