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少女
少女
少年
少年
少女
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少女
わたしたちはノイズの中へ足を踏み入れた
全ての感覚が奪われる
ノイズの中はすごい轟音だ
全身に弱い電流が流れている
この上なく不快な 蒸し暑く悪臭を含んだ風が吹いている
少女
少女
少女
きっとしばらく進めばこの領域も 終わるはずだ
大丈夫、大丈夫
《少年》は足を止めた
ノイズの中には微かな光があるので 少年のシルエットがうっすらと見えた
しかし、あの光の中でもそうだったが 顔だけははっきりと見えない
少女
この轟音の中だ、 声はもちろん聞こえていないはずだ
けれど《少年》はわたしが何を言わんとしているか察したようだった
返事代わりにわたしの手を強く握った
わたしたちは進み続けた
一時間弱は経っただろう
少女
なんの前触れもなく、光が差し込んできた
目が眩んで足がもつれたがどうにかとりなおす
少女
少女
少女
少年
少女
少女
少年
突然、鈍い音がした
殴られるような音だ
目の前に、数字とノイズで形作られた怪物がいた
怪物は確実に俺を狙っていた
本気で殺しにかかってきそうだ
少年
声は1メートル先にさえ届かない
耳鳴りがひどくて眩暈までする 何も見えない、何もわからない
わかりたくなんてない
《少女》はとうの昔に少女ではなくなっていて、自分も少年ではないことなんて
なんでこんな嫌なことばかり思い出さないといけないんだ
少年
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少年
少年
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
ノイズが縮小していく
俺の中で気の迷いが消え去ったからだろう
もう外に出ようなんて思うことはない
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少女はノイズの中の数字となって消え去ってしまった
光の中に投げ出され地面に頭から落ちて、彼女はすごく苦しそうにしている
これできっと、よかったんだ
目の前の怪物も少しずつその体が縮小しつつある
怪物は俺を睨み続けていた
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ノイズが縮小して、 ついに外の空間と闇の世界が直接繋がった
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少年
少年
少年
頭がおかしくなりそうな闇の中、俺はこれから自分を責めながら生きていくことになる
光がそろそろ、見えなくなっていく
光の差す隙間が狭くなっていく
しかも、その光は誰かの影によって完全に遮られている
また誰かが俺を責めに来るのだろう
少女
少女
少年
少女
少女
少女
少年
少年
光はもうほとんど差し込まない
彼女は強引に、1メートル四方の闇と光を繋ぐ境界に体をねじ込んだ
少年
少女
《少年》と抱き合うような格好になって わたしは闇の中に飛び込んだ
冷たい手指と骨のような体がすぐ下にある
少年
少年
少女
少年
少年
骨が突き刺さっているわたしもかなり痛い
だがそれだけは 言ってはいけない気がしたので言わなかった
わたしは立ち上がろうとした
少年
少女
少女
少年
少女
少女
少年
少年
少女
少年
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少女
少年
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少女
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少年
全身が屍のように冷たい手足に包まれる
恐ろしいほど強い力だ
身動き一つ取れない。呼吸をするのも困難なほど抱きしめられていた
どれくらいそうしていただろう
いつしかその冷たい手足は熱を持ち始めた
わたしの体よりもはるかに温かかった
ひだまりよりも温かく、穏やかな血潮だった
少年
少年は嬉しそうにわたしの横で笑い声を上げた
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少年
《少年》の匂いがした
少しだけ心を取り戻せそうな、 そんな気がした
そうだ。
わたしは心を失ったんだ
だからここにいる
そう、わたしたちは心を失ったんだ
わたしは全てを《少年》に委ねた
ここにい続けたらわたしたちは完全に 心を失ってしまうだろう
だから、その前に
少年
少女
少年
少女
少年
少女
少女
少女
少年
少女
少女
少女
少女
少女
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少年
強い力で《少年》はわたしのことを引き寄せた。暗闇の中なので平衡感覚が失われ、抵抗などできない
何も見えないけれど、《少年》の吐息が鼻先にかかっているのだけは感じる
《少年》は強引にわたしの唇を奪った。
わたしはそのまま、しばらくの間《少年》の肩に身を委ねていた
ノイズのことも現実での《少年》のことも ここを出るか出ないかよりも
この一瞬の接吻のことだけを 意味もなく反芻していた。