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メインのキャラクターがそれぞれ気持ちの良い人たちばかりでとても読みやすく、そして怖い場面もすごく怖くて面白かったです。ありがとうございました。 ぜひシリーズ化して欲しいです♪
俺の名前は、荒木田 蘇芳 (あらきだ すおう)21才。 高校卒業後、この会社に就職して 3年になる。特にやり甲斐もなく、毎日のルーティンを繰り返す毎日だ。
AM9:07 恒例の朝礼時間だが、政府からの緊急事態宣言延長に伴い、俺の課も遂に自宅ワークをする事になったと、常務が話をしている。
蘇芳
蘇芳
俺がそんな事を考えている間、各自必要な資料や、ノートPCを持ち帰り、朝礼が終わり次第帰宅するよう、伝えられた。
会議はネット会議を利用するので、アプリのインストールのURL、パスワードされたプリントが前か回ってきたので 自分の分を1枚とり隣に回す。 家で落ち着いてやるかな。
特に質問する者もいなかったので、朝礼は終わり、皆マスクをつけている為、黙々と帰る準備を始めた。
真っ先に帰り仕度が済んだ俺は、軽く会釈だけし、会社を後にした。
AM10:26 会社を出て、数分の所にある駅に着いた俺は、対して待つ事なく急行に乗る事が出来た。
時間帯と平日なのもあり、各車両にポツリポツリと他の乗客が乗っているだけだ。
マナーモードの携帯が振るえる。
cyan
通話
00:00
cyan
蘇芳
通話
00:05
蘇芳
彼女の名前は、cyan(シアン) 最新機種の携帯のアシスタント機能。 一応?彼女という人称にしているのは 音声が女性のような声だから。
前回、割れてしまった携帯を新しく 買い替えた時に、このアシスト機能は何故か...自我が芽生えたようだ。 驚くよな? 俺だって最初驚いたさ。
それに堅苦しい丁寧語で話し始めたが普通に話すよう命令した途端、タメ口になり、今に至る。 別にいいんですけど~(๑•́ ₃ •̀๑)ぶぅー
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
cyan
cyan
蘇芳
こーゆー所は、流石アシスタント機能 だろ? まー、他の機種は自分から、自発的に提案してくれないけどな。
cyan
蘇芳
本当この気配り目配り思いやりどーよ? .....。
いつもこんな調子で優しければなぁ ......。
cyan
蘇芳
車掌のアナウンスを聴きながら、降りる準備をした。
電車を降りて駐輪場から、5分もかからない、中華飯店へ向かった俺。
今絶賛ヘビロテ中の、麻婆豆腐丼(大) 砂肝の唐揚げ、ゴマ団子を購入し、 cyanの道案内で公園に到着した。
蘇芳
cyan
蘇芳
俺は入口付近のベンチに陣取る事にした。 ぐるっと見渡したが、俺の貸切みたいだ。 そりゃそーか、このご時世だもんな。
蘇芳
まずは、麻婆豆腐豆腐丼をぱくり。 辛いのが苦手な俺のお子様舌にも対応していて、程よい辛さと美味さだ! 薄く輪切りにスライスされたネギが、パラりと全体にかけられていて シャリシャリと、いいアクセントになっている。
cyan
お次は生姜醤油と黒胡椒が効いた、カリッカリに揚げられた砂肝の唐揚げ!! 添えてある、レモンをサッと絞りかけ 口へ放り込む。
cyan
焼き鳥もいいが、この弾力は唐揚げ でも、ただ焼いただけでもいいな🎵
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
cyan
俺は頷きながら、サーモマイボトルの アイスコーヒーを飲む事にした。 もちのろん、今朝自分で豆からひいて淹れたやつ。 冷たいのも、暖かいのもいけるのが 実にいい。
ひたすら無心に食べ、いよいよゴマ団子タイームに突入しようとした時だった。
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
俺の口の中へ入るべきだった、ゴマ団子達に一時的な別れをつげてる間に サッサとカメラモードご丁寧に起動してくれてある。 cyanに言われるがまま、花壇へ近づいて行った。
花は全く詳しくないが、春先なら色々な花々で埋め尽くされ、綺麗な花壇だろうなと思いつつ カシャ‼️
藤棚ったっけ? 日陰効果もあるんかな? カシャ‼️
紫陽花の辺りとは言われたものの、イマイチどの辺を中心に撮っていいかわからん カシャ‼️
だが、さっきから何往復して撮影してるかわからないし、ちょっと傍から見たらかなり怪しい人物だと思う... カシャ‼️
蘇芳
cyan
蘇芳
ブツブツ言いながら、俺は又 シャッターボタンを押す。
カシャ‼️
蘇芳
携帯の撮影ボタン部分にかけた指が、ピリッと痺れた。 静電気?
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
いくら昼間とは言え、心霊写真が取れたかもしんない場所で、画像の確認する度胸のない俺は、
ブツブツ言うcyanに耳を貸さず、自宅へ帰って来た。 ちっせーとか、ゆーなよ?
どうせ、移動中の間にcyanは勝手におれの携帯の中を自由気ままに出来るんだし。
蘇芳
俺はうがい手洗いしながら、洗面所でため息をついた。 リビングに戻ると、cyanがマナーモードで体を振るわせて猛アピールしていた。
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
蘇芳
俺は中々心霊画像を視る気にならず、 珈琲を煎れながら、無駄な足掻きをする。
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
くだらんやりとは、置いといて。 ぼんやりとではあるが、女の子?が 写っている? いや!!くっきり5Gバリに写っちゃってたら、俺が視た瞬間秒で召されるけどね。
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
cyan
ピンポーン🎵
蘇芳
cyan
cyan
*cyanが、菖蒲を召喚した
じゃなくて。 cyanが、俺がブツクサしてる間に、アプリで仕事帰りの菖蒲を呼んだだけ。
cyan
菖蒲
こいつは、遠野 菖蒲(とおの あやめ) 俺の幼稚園からの腐れ縁で幼なじみ。
名前を聞く限りは、女性みたいな印象受けるが、間違いなく男性だ。
小さい時は喘息持ちで、青白い顔色と引っ込み思案な性格で、よくイジメられていたのを、俺が助ける事が日茶番事だったが、
体力と根性付ける為、空手と柔道始めたら...メキメキと頭角を現し、今じゃ180cmの熊みたいなゴツイ大男と化しやがった!!
しかも、キリッとした男前だし、声も低いが響くイケボと来た!! いいか?男は見た目じゃねーぞ?
蘇芳
菖蒲
おっと、声に出てたよーだ。 ちなみに俺は、168cmですよ。 (ノд-。)クスン
蘇芳
菖蒲
洗面所でうがい手洗いして来た、菖蒲が頷きながら、ソファに座る。
甘い物には、やはり苦めの珈琲だよな。俺は手際よくミルで豆をひき、珈琲を煎れる。
菖蒲
買ってきてくれたのは、俺の大好物の1つ、シュークリームだ。 ふわっふわな生地の中に、カスタード&生クリームのダブルクリームなやつ。
ハードタイプも悪くないが、やはりこのやわやわな感じがいい。 手際よく、菖蒲は2人分取り分ける。
cyan
菖蒲
cyan
蘇芳
冷めにくいサーモマグを、菖蒲の前に置き、俺もソファに座った。 ちなみに、シュークリームの分配は 8個対2個だ。
ん?思うよね。 菖蒲はすげぇー食うのよ、ハンパなく食うの。
高校の時にMrs Donutで12個注文し店員さんがマニュアル通りの 「店内でお召し上がりですか?お持ち....」の言葉を遮り
「店内で」 と、答え店に居た他の客や店員達から脅威の目を向けられた過去を持つんだよ。 ちなみに、俺の分も含まれてるんかと 思ったら違ったってゆー。
蘇芳
菖蒲
蘇芳
シュークリームにかぶりつきながら、 例の画像を菖蒲にも一応、見て貰う事にした。
菖蒲
蘇芳
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
前回の時もそうだったが、菖蒲に心霊画像を送信しても、何故か携帯に送信されず
直に見て貰ったが、ただ真っ黒い画像としか、認識出来ないらしい。 ちなみに、写ってない画像の花壇やらは、普通に見えるそうだ。
蘇芳
菖蒲
cyan
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
コイツの仕事は、市役所関係なんだ。 生き方も堅実だろ?優良株すぎやしませんか?
菖蒲
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
cyanが、検索エンジンを使い 読み上げる つい忘れがちだが、こーゆー所を見るとアシスタント機能なんだよなと、思う。
○○年○月○日 △△市在住 Aちゃん(当時5才)が行方不明となる。家出が出来る年齢ではない為 誘拐目的の事件性も視野に警察は動いたが、身代金の要求などもなく、、、
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
明日、午前中にでも例のマンションの女性にダメ元で話を聞いて見ようって事になった。 菖蒲が、いい手があるってゆーし。
リビングのソファを利用して、菖蒲は寝てもらい、俺は寝室に来た。
充電器にcyanを置き、タイマーをセットしたりしていると、遠慮がちに珍しくcyanが話しかけてきた。
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
こんなシチュエーションはどうだ?だのなんだのくだらん話に付き合ってられず、俺はcyanに背を向けて寝る事にした。
.............。
.............。
......コツッ.......。
1時間しか経過していないのか 7、8時間経過したのかわからないが 俺は深い眠りに着いたようなのだが。
コツッ.............。
夢...か? それとも
コツッ......コツッ.......。
何がぶつる音? やはり、この音は現実だ。
まどろむ俺は、音がどこからしてるのか、回らない頭で探していたその時
バン‼️‼️
明らかに何かを叩きつける音がした俺は、飛び起きた!!
何が起きたかわからず起きた俺は ふと、何気なく視線を足元を見る すると
蘇芳
手‼️手‼️ 手‼️手‼️
無数の青白い手達が、ベットの足元から、這い上がってくる所だったのだ‼️
ヤバい‼️と思った俺は、携帯を握り 菖蒲のいるリビングに逃げなきゃと ベットから出ようとした。
蘇芳
あれ?
体が動かない? 声が出てない? 全身から汗がいっきに、吹き出る。 これが、金縛りか?
キーンという金属音が耳の奥で又鳴り出し、異臭が部屋の中に広がりだした。
俺があたふたしている間にも、手達は 既に太ももを渡り、胸元へ這い上がってくる。
蘇芳
氷よりも冷たい手達の動きに、全身に鳥肌と毛が逆立つ。
蘇芳
俺は声の出ない声で、2人の名前を呼びながら、頬に涙が伝わるのが分かった...。
そんな状態だが、ふとある心霊番組で 金縛りの解き方をしていたのを、思い出した。 確か、動け‼️と念じながら一気に体を 動かしたはず。
上半身を起こしたまま、指1本動かせないが、体の中心に意識をする。
蘇芳
蘇芳
動け‼️‼️
動いた反動で俺は頭からベットの脇へ転がり落ちた。
蘇芳
蘇芳
Tシャツとスウェットが、汗でぐっしょりとして張り付き、不快感なまま 俺はベットに目を向ける。
蘇芳
キョロキョロと当たりを見渡す時、部屋の中が月明かりで照らされている事に、気がつく。
大きい窓は、ベランダに接していて、ブラインドがしっかり閉じてある。 じゃ、ベッドの脇の出窓は....
蘇芳
出窓のブラインドは開けられていて、血だらけの無数の手形が、びっしりと張り付いていた。
裏返った自分の悲鳴を聞きながら俺は膝から崩れるように倒れ、気絶した。
菖蒲
頬を軽く叩かれ、自分の名前を呼ばれた気がして、意識がハッキリしてくる 気が......
蘇芳
菖蒲
気がついた瞬間、俺は悲鳴をあげながら、暴れてしまい菖蒲に背骨が折れそうになる位、力いっばい抱き締められる。
菖蒲
凄まじい力とは裏腹に、低く優しい声が、俺の耳に届き 触れている肌の部分から、体温の温かさと鼓動が心地よくて ゴツイ手が俺の背中を、優しくさする。
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
抱きしめていた腕が緩み離れ、床に2人とも胡座をかき座りこんだ。
cyan
俺の呼吸が落ち着くまで、待っていたようだ。
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
蘇芳
cyan
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
ポーションに凝縮された珈琲を淹れる コーヒーマシンもあるので、菖蒲に頼んでしまった。
菖蒲
蘇芳
菖蒲
しばし、熱い褐色の液体を冷ます息と 溜飲しホッ吐息をつく それを繰り返し、無言の時間が続く。
俺の寝室から移動し、リビングで なんで2人で珈琲を飲んでいるのかというとな...
あの出窓には、血の1滴もなく、長年雨風にさらされて、ホコリっぽいだけだった。
俺の住む部屋は角部屋で、出窓の向こうは外。 イタズラをしようにも普通は出来ない普通の人間なら。
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
cyan
蘇芳
自分の腕、足を見ると子供くらいの掌の痣が幾つもついていた!! かなり強い力で握られ圧迫されないと そうはつかない。
絶句している俺に、優しく菖蒲が 話しかけてきた。
菖蒲
蘇芳
菖蒲
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
cyan
cyan
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
cyan
菖蒲
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
俺達は、誰ともなく、ちょっと無理に明るく振舞って、テンションをあげていた。
あと数時間後には、あのマンションへ向かう。 少しでも、寝ようって事になり俺も ソファで寝る事にした。
寝れる気は、全くしなかったけれど。
AM11:46
結局、ちゃんと寝る事は出来ず、軽くいつものファミレスで、モーニングをし 俺の自宅から、駅1つ分の場所にある 例のマンションへ辿り着いた。
蘇芳
菖蒲
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
cyan
エントランスに入ると、左側には住人のポストの棚 右側には宅配ボックスの棚があり オートロックタイプの、マンションじゃなくて、ホッとした。
インターホン越しに、挨拶そこそこ切られる事はないな。 ただ、ドアホンの前で終わる場合は、あるけどな。
そのままエレベーターへ向かい、8Fを押しその女性の部屋に向かう事にした。
平日なのと、時間帯もあり住人に会わず少しホッとした。 この作戦は、限りなくグレーゾーンなやり方だからさ。
菖蒲
蘇芳
ピンポーン🎵
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
........。
........。
留守か?考えてみたら、昼間だ。 仕事に行っている事をすっかり忘れていた。 誰も気が付かないとか? まともに、寝ないと頭が回らないな。
もう一度鳴らし、留守なようなら 午後来ようと提案しよーとしたら
インターホンに耳を近づけないと聞き取れない様な、か細い声が応答した。
女性
蘇芳
菖蒲
女性
ドアホンの応答が、ブツッと途切れ ガチャガチャと、ドアを解除する音がして 女性が顔を出す。
女性
菖蒲
菖蒲
女性
菖蒲
綺麗な斜め45度でお辞儀をし、女性の部屋にサッサと入っていく、菖蒲...。
胸ポケに入っている、cyanがマナーモードの振動で、呆然としてる俺を現実に戻してくれた。
蘇芳
裏返って挨拶する、挙動不審な俺。 器ちっせーとか、本当思わないでね?
てか
てか
てか、菖蒲さん?
お前の作戦てさ...何何の「方」って言い方をする手口、これは訪問販売詐欺のやり方じゃないですか?
テレビで見た事あるし、いや確かに他に訪ねる方法他にはないけど ないけど、あまりにも~堂々としてるお前....
恐ろしい...
恐ろしい子‼️‼️
女性
女性
菖蒲
えーと...
えーと、ですね。
この女性のプライバシー保護の為に、部屋の様子は控えさせて貰います。
てのは建前でー‼️
いつもは、片付けてあるー? いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
ゴミ‼️ゴミ‼️ ゴミ‼️ゴミ‼️
まず、玄関内に入り、シューズボックスの上には、封筒やら紙の束が乱雑にミルフィーユ状に重なってて
廊下はモーゼの十戒みたいに、歩く所以外は壁側と壁側にコンビニ袋に入ったお弁当なんかのゴミの山の峰が... 多分左右にある扉は、浴槽とトイレだろうが、開けるには袋を退かさないと。
左側のキッチンも無数のゴミの袋の山 IHの上にも置いてる、いつから料理してないんだ?
右側は、襖が閉まっていて見えないが 見なくても分かる気がする....。
リビングも足の踏み場が無い位、床にもテーブルにも、ソファにも至る所にゴミの袋、飲み終わった酒の缶や瓶 脱ぎ捨てられた衣類.....
女性は、リビングテーブルの、腰掛け椅子に座り、どこか焦点があってないうつろな目で、窓の外を見ながら、
女性
菖蒲
菖蒲!!お前、本当すげぇーわ。 ピクリとも顔を引き攣らせる事もなく 澱みなく答えるし。 てか、座りたくないし、座れる場所ないし。
靴でそのままわ上がりたい衝動を堪え、つま先立ちで部屋に入り床との設置面を少しでも、減らしてた。 この部屋出たら靴下、速攻脱いで捨てる!! もう、1秒でもここにいたくない (´TωT`)
菖蒲
なんとも無難な問いかけをする菖蒲。
女性
菖蒲
2人の会話を聞きながら、女性の顔を改めてみたんだが... 確か、30代前半なはずだが、痩せこけた顔と体、ボサボサで簡単に1つに束ねた髪、うつろな表情。
正直、40代後半よりももっと上にも見えてしまう。 カーテンも締め切ってて、薄暗いし換気いつしたんだろうって位、空気は澱んでいる。
なんて事を考えていたら、右側に立っている菖蒲が、軽く俺を左肘でつついて来た。
蘇芳
あわあわしてしまう、俺。 本当だせぇ~...ださ過ぎる。
蘇芳
ぴくっ‼️ 女性の体がしたと思ったら、指を玄関に向けて指したので、又つま先立ちでシューズボックスへ向かう。 変な水分とか、垂れてなくてよかった。
ガスや電気等の振込用紙入の封筒類以外には、封をされていない宛名なしの封筒に、様々なサイズの用紙
蘇芳
封筒の手紙を見る前に、用紙の内容がまず目に飛び込んだ、これは.....
女性
殴り書きされた文字であったり 定規か何かで、筆跡がバレたくなくて 使った文字だったりしている。 横から菖蒲ものぞきみ、初めて眉をよせた...内容は様々だが。
この疫病神!! 子供564!! 虐待!! 毒親!! サイテー アバズレは、散れ去れ消えちまえ!! 男と遊んでるから子供いなくなるんだ、罰があたったんだ。 1000円払ったら相手してくれますか?笑笑笑
極めつけは、これだった。
お前のせいでこのマンションは、呪われたんだ!! 早く出ていけ!!
蘇芳
女性
蘇芳
急にこちらを振り向き、顔を引き攣らせながら、女性は、唾を飛ばしながらまくし立てるように話し出した。
女性
女性
蘇芳
菖蒲
女性
女性
女性
女性
女性
テーブルの上のゴミを、全て薙ぎ払うように当り散らし、バンバン!!激しく叩いた女性は......
女性
嗚咽とともに、吐き出されたその言葉に、俺達は何も声をかける事が出来なかった。
女性はその後意味不明な聞き取れない言葉を紡ぎながら、ずっと泣き崩れたままなので
又来ますと、だけ声をかけ部屋を後にしたが、彼女はこちらを見る事はなかった。
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
靴下脱ぎながら、俺はこう言った。
蘇芳
cyan
菖蒲
潔癖症てわけじゃないけど こればかりは、耐えられない!! マジ、耐えらんない!! ちっせー奴て言われてもいいもん (´TωT`)
昼はこの付近で、cyanに家系ラーメン屋を検索して貰い🍜 俺は、醤油豚骨の油少なめ、味普通、麺硬めの大盛りに、味玉追加、半ライス、アイスコーヒーは先で
前回に引き続き、びっくりするなよ?
菖蒲は、濃厚味噌豚骨の油普通、味濃い目、麺硬めのメガ特盛にダブルトッピング(味玉、焼豚、海苔、メンマ、ネギ、ほうれん草が倍)特盛炒飯、ネギ特盛焼豚丼、餃子3人前(ひと皿5個) 時間差で、つけ麺特盛ダブルトッピング(内容 省略)、バニラアイス、 アイスコーヒーは先を注文し
鬼爆食いする菖蒲に、やはり店員さんも、他のお客もガン見してたな。 追い打ちで、食後のデザートで、バニラアイスと、つけ麺だもんな~。
ちょっとした、菖蒲のフードファイタータイムで、店舗の中にいた人達全員が大盛り上がりし完食したら、スタンディングオベーション!!!!
皆マスクで騒げないからな。そして、見送られながら、店を出た...俺達。 なんなの?
蘇芳
菖蒲
cyan
菖蒲
蘇芳
cyan
食後の散歩がてら、たわいも無い会話をしていたら、例の公園が見えてきた。
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
まずは、遊具で遊ぶ親子連れ達に 菖蒲が話かける。
菖蒲
主婦A
主婦B
主婦C
蘇芳
声には出さないが、女性達は一瞬で菖蒲の容姿と声の魔術にかかったのは、一目瞭然。
いいか?前にも言ったが男は外見じゃねー!! 中身だー!! だが、菖蒲は中身も男前だー!! くそーーー(ノಠ益ಠ)ノ彡┻━┻
主婦A
菖蒲
主婦B
主婦C
こ、怖ぇ。 女性達の目の奥に点った闘志の炎が怖ぇーよ。 気が付かない、菖蒲 お前が、1番怖ぇーよ。
菖蒲
菖蒲
主婦B
主婦C
主婦A
蘇芳
蘇芳
菖蒲
主婦A
主婦B
主婦C
菖蒲
菖蒲
主婦A
主婦A
主婦B
主婦C
主婦B
主婦C
主婦C
菖蒲
菖蒲が気が付かない間に、女性達がデットヒートを繰り広げる中、花壇で、1人剪定に励む男性に声をかけた。
蘇芳
俺は菖蒲みたいに、口八丁じゃないから自然に話しかけるしかない。 手を止めて男性が振り返る。
初老の男性
一瞬、取っ付きにくそうだか、穏やかに返してくれた。 現役の頃に会っていたら、とてもじゃないが近寄れ無かったたであろう、眼光も漲る精力も、今は落ち着いてる感じがした。
初老の男性
蘇芳
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
男性の目線は、草木に向けられてはいるものの、過去を見はじめていた。
初老の男性
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
天使の歌声を思い出し、うっとりとした表情が、曇り段々影を指していく。
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
初老の男性
初老の男性
蘇芳
初老の男性
男性は、俺の方を向き少し寂しげな 笑顔を向けた。
会釈をしてから、女性達から解放された菖蒲がジェスチャーで、 入ってきた所とは別の入口を指さしたのでそちらに向かって、俺も歩き出した。
cyanの充電がヤバそうなのと、とりあえず、落ちついて話すかって事で マンションに戻って来た俺達。
菖蒲が、うがい手洗いしにバスルームに行っている間に、俺はキッチンで 珈琲を淹れる事にした。
ついでにコンビニスイーツを、寄って仕入れてきた。 俺は、蔵出し濃厚プリンと、たっぷり生クリームと粒あん白玉ぜんざい。
菖蒲は、俺と同じこの2つ以外に、 しっとりバームクーヘン、ラズベリーソースがかかったチーズケーキ2個入り 塩っぱいものも食べたいゆーて しゃっかりこLサイズサラダ味を買っていた。
甘いもの→塩っぱいもの→甘いもの→塩っぱいもの........∞ループは、まぁ~わかりみだ。
菖蒲
蘇芳
いそいそと、スイーツを運ぶ菖蒲 テーブルには、充電されている cyanが俺達が座るのを待っていた。
菖蒲
cyan
菖蒲
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
俺達はお互いの収穫を話しながら、スイーツを無心に食べ、合間にしゃっかりこ、又スイーツ インターバルで珈琲を飲み、又話すというスタイルを取った。
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
cyan
cyan
cyan
cyan
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
cyan
蘇芳
PM22:19 夕飯は適当にAberEATSで済ませ、駅から又あの公園に向かっている。時間帯的に終電間に合わないかもな?帰りは歩きか。
一応、塩...間違いなく塩持ったし ちなみに、あれはマジ不可抗力!! 日本酒は御神酒をネットで購入。 後、暗いし懐中電灯も持って来た。 御守りは何がいいか分からないから、スタンダードのにした。 今日は縁結びのじゃねーからな!!
蘇芳
菖蒲
cyan
確かに、今も公園を東西南北に囲む様に10台位点々と路駐している。 マンションに遊びに来ているお客の車か、近所の人のお客の車か..... あるいは、しれっと住人が置いているか。
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
何やかんやで、公園に着いた。 当たり前だが、人っ子一人いない。 不要不急の外出は、控えないとだから目のやり場に困るバカップル達もいない。 けっして、ボッチの僻みじゃないからな~!!くそ〜!!(´TωT`)
蘇芳
cyan
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
公園の入口にいた俺達は、花壇へ向かう事にした。 外灯は、あるにはあるが物陰から、わっと出られたら、ちょっと怖いLvの暗さだ。
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
蘇芳
菖蒲
俺達は、車内で仮眠していた、個人タクシードライバーを、コンコンッと窓を叩き乗車させて貰う事にした.....。
個人タクシーの男性
菖蒲
蘇芳
個人タクシーの男性
車は静かに動き出した。 しばらく沈黙が続き、男性から話しかけてきた。
個人タクシーの男性
菖蒲
個人タクシーの男性
個人タクシーの男性
個人タクシーの男性
運転手はマスク越しだが、よく話をしてきた。 ちなみに、俺達も普通にマスクはしてるからな?
個人タクシーの男性
蘇芳
個人タクシーの男性
個人タクシーの男性
蘇芳
菖蒲
cyan
個人タクシーの男性
蘇芳
個人タクシーの男性
蘇芳
個人タクシーの男性
個人タクシーの男性
蘇芳
個人タクシーの男性
菖蒲
蘇芳
個人タクシーの男性
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
私をころしたの❓
個人タクシーの男性
菖蒲
蘇芳
蘇芳
蘇芳
タクシーは、急ブレーキで止まり、男はこの暗さでも分かるほど、青ざめ震えながら振り向いた!!
個人タクシーの男性
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
蘇芳
個人タクシーの男性
蘇芳
蘇芳
個人タクシーの男性
蘇芳
個人タクシーの男性
蘇芳
ぎゅーーって ぎゅーーって ぎゅーーって したよね❓
個人タクシーの男性
男性は、悲鳴を上げながら運転席から飛び出していった。
バシャッ‼️
蘇芳
菖蒲が俺の顔にお神酒をぶっ掛けた‼️
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
蘇芳
cyan
菖蒲
蘇芳
俺は訳がわからないまま、先に飛び出した菖蒲を追いかけ、後部座席を出た。
久々の全力疾走は、ヤバい!! なのに、グングン俺を引き離していく 菖蒲!!アイツ化け物か!!
男は悲鳴とも雄叫びともつかぬ声を 上げながら、やはり凄まじいスピードで、走り続けている。
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
大分遅れながらも、俺は公園になんとかたどり着き、菖蒲が突っ立っている紫陽花の花壇に、息絶え絶えで到着した。
個人タクシーの男性
個人タクシーの男性
蘇芳
菖蒲
男は涙も鼻水もヨダレも拭かずに、指が血だらけになるのも、構う事なく ひたすら、紫陽花の植木を引き抜き 土をひたすら掘り続けていた。
蘇芳
蘇芳
急にキーンと又金属を擦るような音が 耳の奥で痛みと共になり始め、生臭い腐ったような異臭 吐き気と全身の毛が逆立ち、鳥肌になり、俺はしゃがみこむ。 と、同時に菖蒲が持っていた、LEDライトが点滅して消えてしまった。
男がひたすら、掘り続ける後ろに モヤモヤした物が立ちこめ始め 目を凝らしたら
蘇芳
女の子だ‼️ 多分、愛未て女の子だ‼️ 男性の首に手をかけようとしている‼️
蘇芳
愛未
ピタッと手を止め、愛未は振り向く。
愛未
蘇芳
愛未
愛未
愛未
蘇芳
愛未
愛未
愛未
愛未
あいみとおなじになっちゃえ‼️
愛未は、かつての天使の歌声とは、思えぬケモノのような咆哮と共に、襲いかかって来た‼️
蘇芳
俺は、調味料ケースの蓋を開け、瓶ごと塩を投げつけた‼️
愛未
少し怯んだ隙に、携帯を取りだし cyanを叫ぶ‼️
蘇芳
cyan
俺はカメラの中心に、女の子を捉え.....
蘇芳
画面上に五芒星を描き、シャッターを切る‼️
カシャッ‼️‼️
蘇芳
菖蒲
又、有り得ない程のフラッシュの光に 辺り一面が光に飲まれる!!
愛未
女の子は、顔を押えのたうち回りながら、段々姿が消えていく....。
愛未
蘇芳
愛未
蘇芳
俺は、いつの間にか大粒の涙を零しながら、語りかけていた......。
蘇芳
愛未
女の子の気配は完全に消えたと同時に、遠くでサイレンの音がしていた。
警察が到着する前にその場を離れ、皆無言のまま俺のマンションに帰って来た。 話した所で、信じて貰えないしな。
蘇芳
菖蒲
cyan
沈黙を、cyanが静かに労いの言葉と 共にやぶった。
cyan
cyan
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
cyan
菖蒲
菖蒲
蘇芳
菖蒲
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
俺達は、少し肩の荷が降りた気がして そのまま、リビングで眠る事にした。 何も.........。 何も.........。
何も起きず、安心して俺は 深い深い眠りに落ちた。
AM9:29 土曜日
この数週間、あの日の1件が大騒ぎになったのは、言うまでもなく、沈静化する事はなかった。
○○年○月○日 △△市在住 Aちゃん(当時5才)が行方不明になって10年目にして、△△公園の花壇にて遺体で発見。 白骨化していたものの、DNA鑑定によりAちゃんと、ほぼ確定。 △△市在住 男性(42才)職業個人タクシードライバーから、詳しい事情を聞いている...。
こんな記事がテレビ、ネットニュース至る所で流されていて、この公園は野次馬で溢れていた。
蘇芳
菖蒲
もう、落ち着いたかと思い俺達は、花を手向けるつもりで朝早く寄ったが 諦め、いつものファミレスに行く事にした。
菖蒲
蘇芳
歩きながら、菖蒲が話し出した。
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
蘇芳
菖蒲
cyan
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
菖蒲
蘇芳
蘇芳
菖蒲
蘇芳
cyan
蘇芳
蘇芳
ギャーギャー騒ぎながら、俺達は歩く。 今は、何も考えず笑いながら歩く。
あの幽霊の少女が「何か」に唆され、マンションの子供達や、犯人の男に 魔の手をかけるように、仕組まれていた件は....。
今は、保留のまま.....。
携帯は視ている。 END