翌朝
絵名
鶴丸国永
鶴丸はキッチンに立ち、朝ごはんを作っているようだ
味噌汁の香りが部屋に充満している
絵名
Ire.
2人が寝ている皆を眺めていると、絵名が疑問そうに話した
絵名
Ire.
鶴丸、何か知っているか?
鶴丸国永
多分もうすぐ帰ってくると思う
鶴丸国永
絵名かアイルランドかどっちでも良いからそこのコンビニででっかいお茶買ってきてくれないか?
種類は何でも良いからー
鶴丸がそう言うと絵名は即座に準備した
絵名
鶴丸国永
Ire.
鶴丸国永
絵名
コンビニまであと数m、絵名は昨日の事を思い出していた
珍しく弱々しく泣いている長谷部の姿、それを見てしまった自分、2人だけの秘密─────
普段聞くことのできない貴重な話の内容が頭の中を巡っている
絵名
絵名
絵名
へし切長谷部
絵名
考え事をしながら歩いていると、その本人が横をすれ違った
へし切長谷部
なんだ?鶴丸にパシられたか?
絵名
へし切長谷部
……で、結構考え事していたみたいだけどどうしたんだ?昨日の事か?
絵名
あっさりと絵名の考えは見透かされ、話すしかなくなった
絵名
絵名
温かい声でそう言うと、長谷部は俯いた
へし切長谷部
絵名
へし切長谷部
だって─────である、─────に恋しているのかもしれないんだぞ?
絵名
へし切長谷部
絵名
絵名がそう言うと、長谷部は涙を目にうっすらと溜めていた
絵名
引き止めちゃってごめんね
へし切長谷部
俺の方こそごめんな
へし切長谷部
俺は先帰ってるからな
絵名
絵名は再びコンビニへと向かった
途中、後ろを見ると、少し気分が軽くなったのか軽やかに歩く長谷部の姿が見えた
数十分後、絵名が帰宅すると皆は既に朝ご飯を食べていた
鶴丸国永
先食べちゃってて申し訳なかったな、あとは俺がやっておくから絵名も食ってて良いぞ
絵名
椅子に座り、皆と同じ食卓を囲む
にゃぽん(pb)
にゃぽん(pb)
GINO
にゃぽん(pb)
もし本当の家族だとしたら私はペットかもしれないけどね
鈴仙
もし本当の家族だったら、という新鮮な話題に他の5人も食いついてきた
鳩
鈴仙
私は鳩は明るくて元気な末っ子感あると思うよ
GINO
鳩って守りたくなるよな
鳩
GINO
Ire.
食べ終わった皿を流しに運び、生ぬるい水で洗いながらアイルランドがそう言うと、GINOも鳩も照れた
Ire.
鶴丸国永
そこの棚で乾かすからそのままで良いぞ
皿から水滴がポタポタとゆっくり流れ落ちる
それをただひたすらに眺めていると、聞き慣れた声がした
GINO
絵名
鳩
迫りくる別れの時を考えても回避も何も出来ないと強く感じ、絵名は今を全力で楽しもうと玄関の扉を開けた