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翌朝

絵名

おはよ…

鶴丸国永

おお!おはよう、随分と早いじゃないか

鶴丸はキッチンに立ち、朝ごはんを作っているようだ

味噌汁の香りが部屋に充満している

絵名

まだ皆起きそうにないよね

Ire.

そりゃそうだ、まだ5時だからな

2人が寝ている皆を眺めていると、絵名が疑問そうに話した

絵名

…あれ、長谷部どこいった?

Ire.

本当だ、いないな
鶴丸、何か知っているか?

鶴丸国永

んー?ああ、長谷部、気晴らしに散歩してくるとか言ってた
多分もうすぐ帰ってくると思う

鶴丸国永

あっ、やっべ〜飲み物が無いな…
絵名かアイルランドかどっちでも良いからそこのコンビニででっかいお茶買ってきてくれないか?
種類は何でも良いからー

鶴丸がそう言うと絵名は即座に準備した

絵名

私、行ってくるよ

鶴丸国永

おっ、ありがとう

Ire.

ありがとうな

鶴丸国永

後で何円だったか言ってもらえればその分金は返すからな

絵名

分かった、ありがとう

コンビニまであと数m、絵名は昨日の事を思い出していた

珍しく弱々しく泣いている長谷部の姿、それを見てしまった自分、2人だけの秘密─────

普段聞くことのできない貴重な話の内容が頭の中を巡っている

絵名

(あっ、見えてきた)

絵名

(確かでっかい1L以上あるお茶だったっけ)

絵名

(昨日が濃すぎて忘れちゃうな…)

へし切長谷部

絵名

あっ、長谷部!

考え事をしながら歩いていると、その本人が横をすれ違った

へし切長谷部

ああ、絵名か
なんだ?鶴丸にパシられたか?

絵名

パシり…ではないけど、お使いだね

へし切長谷部

なら良かった
……で、結構考え事していたみたいだけどどうしたんだ?昨日の事か?

絵名

(バレた…)

あっさりと絵名の考えは見透かされ、話すしかなくなった

絵名

あんなに辛そうな長谷部、見たこと無かったから心配で…

絵名

何かもっと悩み事があるなら聞くし、恋に関しては応援するよ

温かい声でそう言うと、長谷部は俯いた

へし切長谷部

……引いていないのか?

絵名

え?

へし切長谷部

こんな俺見て、ドン引きしていないのか?
だって─────である、─────に恋しているのかもしれないんだぞ?

絵名

引いてないに決まってるじゃん、ってか私がそんなことでドン引きしていたらお使い引き受けていないよ

へし切長谷部

…え?

絵名

アンタが散歩しているって聞いて、これは私が行くしかないな、って思ってね

絵名がそう言うと、長谷部は涙を目にうっすらと溜めていた

絵名

あっ、結構立ち話しちゃった
引き止めちゃってごめんね

へし切長谷部

大丈夫だ
俺の方こそごめんな

へし切長谷部

じゃあパシr…お使い行ってらっしゃい
俺は先帰ってるからな

絵名

分かった

絵名は再びコンビニへと向かった

途中、後ろを見ると、少し気分が軽くなったのか軽やかに歩く長谷部の姿が見えた

数十分後、絵名が帰宅すると皆は既に朝ご飯を食べていた

鶴丸国永

お、お使いありがとうな
先食べちゃってて申し訳なかったな、あとは俺がやっておくから絵名も食ってて良いぞ

絵名

ありがと

椅子に座り、皆と同じ食卓を囲む

にゃぽん(pb)

変な話だけど…こうしていると家族みたいじゃない?

にゃぽん(pb)

温かくて、常に楽しそうで、笑顔の溢れる家族!

GINO

確かにな…本当の家族みたいだな

にゃぽん(pb)

でしょでしょ!
もし本当の家族だとしたら私はペットかもしれないけどね

鈴仙

ペットも大切な家族の一員だからね

もし本当の家族だったら、という新鮮な話題に他の5人も食いついてきた

鈴仙は長女感あるよね〜

鈴仙

そう?ま、まあ…確かにそうかもしれないね
私は鳩は明るくて元気な末っ子感あると思うよ

GINO

俺もそう思う
鳩って守りたくなるよな

そう?えへへ、嬉しいな

GINO

ほら、こんな感じによ…ああああっ

Ire.

こりゃもはやオタクだな

食べ終わった皿を流しに運び、生ぬるい水で洗いながらアイルランドがそう言うと、GINOも鳩も照れた

Ire.

鶴丸ー終わったぞ

鶴丸国永

ありがとう!助かった
そこの棚で乾かすからそのままで良いぞ

皿から水滴がポタポタとゆっくり流れ落ちる

それをただひたすらに眺めていると、聞き慣れた声がした

GINO

絵名、準備できたか?

絵名

ん?ああ!大丈夫、できたよ

じゃ、行こ〜!

迫りくる別れの時を考えても回避も何も出来ないと強く感じ、絵名は今を全力で楽しもうと玄関の扉を開けた

紙よ無限の夢を見せてくれ

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コメント

2

ユーザー

なんか大体分かってきたぞ… てかもうすぐなんか…辛い

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