「久しぶりだな、この町も」
電車から降りて、進夢は大きく伸びをした。
辞表を出した翌日、進夢は早速、舞夜とともに、かつて暮らしていた町を訪れていた。一五年ぶりに見る駅前は、やはり、だいぶ変わってしまっていた。
一番は自動改札機なのだが、それとは別に、駅直通の駅ビルができたり、バスターミナルもかなり整備されて、こぎれいになっていた。
けれど、それでもどこか田舎くさく感じてしまうのは、進夢が都会に毒されたからかもしれない。
「あの駅ビル、まだ残ってたんだ」
見おぼえのあるビルを見上げて、思わず懐かしさにほおがゆるむ。
「ええ、一度改装したかしら……。箕輪くんは転校してから、一度も来ていないの?」
かたわらを歩く舞夜に、進夢は小さく肩をすくめた。
「友だちを訪ねて、とかやりたかったんだけど、ちょっと姉ちゃんが荒れちゃってね。そのゴタゴタが片付いたころにはもう高校生だ*********************
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