私はクロウリーさんの後を追って
足を進めていると、聞き慣れた声がした
赤髪の男
「これで入学式と寮わけは終わりかな?」
あら?炭治郎の声ね!でも気配が違うわ
赤髪の男
「いいかい新入生たちハーツラビュル寮
では僕がルールだ。逆らう者は首を
はねてやるからそのつもりで」
ピクッ
首を、はねる
獅子の耳を持つ男
「ふぁ〜あ。やっとかったるい式が
終わった。さっさと寮に戻るぞ
砂漠クローナ寮、付いて来い」
眼鏡の男
「新入生の皆さん。この度は入学
おめでとう御座います!
皆さんが充実した学園生活を送れる
よう、オクタヴィネル寮寮長として
精一杯サポートさせていただきますよ」
美しい男
「それにしても、学園長はどこ
行っちゃったのかしら?式の途中で
飛び出して行っちゃったけど」
タブレットの声
「職務放棄」
ターバンの男
「腹でも痛めたんじゃないか?」
バンッ!とクロウリーが
勢いよく扉を開けた
クロウリー
「違いますよ!」
赤髪の男
「あ、来た」
『!』
こ、個性的な人がいっぱいだわ!
クロウリー
「まったくもう。新入生が1人足りない
ので探しに行っていたんです
さあ、寮わけがまだなのは君達だけ
ですよ
狸くんは私が預かっておきますから
早く闇の鏡の前へ」
クロウリーさんに背中を押され前に出た
私。とりあえず、フードは外さないと
失礼かと思ってフードを外し、鏡の前に
立ったその瞬間、なぜだか周りがざわ
ついた
クロウリー
「ま、待ってください!貴方、
貴方、女性だったのですか?!!」
『ええ、何か不思議な事
でもありました?』
闇の鏡
「汝の名を告げよ」
鏡から顔、仮面かしら?
やっぱりおかしいわね
私はよりいっそう日輪刀を
強く握りしめた
まあ今はとりあえず目の前の事に
集中よ!外国なら…
『レイ。レイ・テンノミよ』
闇の鏡
「レイ、汝の魂のかたちは…
全ての寮にふさわしい!」
「「!!」」
クロウリー
「なんですって?」
闇の鏡
「この者からは、魔力の波長が一切
感じられない。色も形も、一切の
無である」
クロウリー
「魔法が使えない人間を、黒き馬車が
迎えに行くなんてありえない!
生徒選定の手違いなど、この100年
ただの一度もなかったはず。一体何故…」
闇の鏡
「が、ハーツラビュル寮、(理不尽な
過去を忘れず)規則を守り抜いた厳格な
精神
サバンクローナ寮、(平和を求め)
諦めずに戦い抜いた不屈の精神
オクタヴィネル寮、人は、(鬼から)
守り助ける者と言う慈悲の精神
スカラビア寮、上に立つ者として、
(鬼殺隊として)恥じぬ行動をと考え
抜いた精神
ポムフィオーレ寮、鍛錬を欠かす事
なく、(鬼を滅する為)努力し続けた
精神
イグニハイド寮、(1人でも多く救う
為)仕事を欠かさず勤勉な精神
ディアソムニア寮、(我が宿敵を
倒さんと)あらゆる知性を身に着けた
高尚な精神
そして、魔力はないが、それ以外に
何か力を持っているようだ。どの寮
でもやっていけるだろう。よって、
どの寮にもふさわしい!」
グリム
「もごもご、ぷはっ!だったら
その席、オレ様に譲るんだゾ」
クロウリー
「あ、待ちなさい!この狸!」
グリム
「そこのニンゲンと違って、オレ様は
魔法が使えるんだゾ。だから変わりに
オレ様を学校に入れろ!魔法なら
とびっきりのを今見せてやるんだゾ」
赤髪の男
「みんな伏せて!」
グリム
「ん”な”〜〜〜!!」
ターバン男
「うわあ!!あっちちちっ!尻に火が!」
ど、どうしましょう!
グリム様が暴れだしちゃったわ
クロウリー
「このままでは学園が火の海です!
誰かあの狸を捕まえてください!」
獅子の耳を持つ男
「チッ かったりぃな」
美しい男
「アラ、狩りはお得意でしょ?まる
まる太った絶好のオヤツじゃない」
獅子の耳を持つ男
「なんで俺が。テメェがやれよ」
眼鏡の男
「クロウリー先生。お任せください
いたいけな小動物をいたぶって
捕獲するというみなさんが嫌がる役目
この僕が請け負います」
タブレットの声
「さすがアズール氏。内申の点数
稼ぎキマシタワー」
ターバンの男
「なぁ、誰か俺の火ぃ消して
くれてもよくねぇ!?」
あら、あの人
私は早足でターバンを被った男の人の
元へ向かい、火を両手で包みこみ消した
ジュ、と手が焼ける音がした
ターバンの男
「お、消えた。サンキュ!」
さん、きう?とはなんでしょう
ターバンの男
「手、痛くないか?」
『ええ、これぐらい大丈夫よ!
ありがとう!優しいのね』
ターバン男
「///」
クロウリー
「みなさん、私の話聞いてます?!」
獅子の耳を持つ男
「はぁ、狸捕まえるくらい、アンタが
やりゃいいだろ先生ー」
グリム
「オレ様は狸じゃねぇーって
何度言わせるんだゾ!」
眼鏡の男→アズール
「威勢のいい小動物ですね
リドルさん。お願いできますか?」
赤髪の男→リドル
「違反者は見逃せないからね
さっさと済ませよう」
そこからリドル、アズールと呼ばれる
2人がグリムを捕らえ始めたけど、
炎が色んな所に!申し訳ないけど、
早く捕まえてしまいましょう
私はそこから一歩踏み出し、
跳んでグリムの後ろにまわった
『はい!捕まえたわ、グリム様』
グリムの首根っこを掴みながら
そう言った
『えっと、お願いできるかしら?』
少し首をかかたげて
リドルさん?に聞いてみた
リドル エフヴィズユアヘッド
「あ、ああ/// 《首をはねろ》!」
リドルがそう叫んだ瞬間
グリムに首輪がついた
グリム
「ふぎゃ!?なんじゃこりゃ?!」
リドル
「ハート女王の法律・第23条
式典の場に猫を連れ込んではならない
猫であるキミの乱入は、重大なルール
違反だ。即刻退場してもらおうか」
グリム
「オレ様は猫でもねぇ〜!!こんな首輪
すぐに燃やして、あっあれ?炎が
出ねぇんだゾ!」
リドル
「ふん!僕がその首輪を外すまで
キミは魔法を使えない。ただの猫
同然さ」
グリム
「に、にゃにー!?
オレ様はペットじゃねーんだゾ」
リドル
「心配しなくてもキミみたいなペット、
こっちから願い下げだ。まあ、学園
からつまみ出される頃には外れてるよ」
アズール
「いや〜、相変わらず素晴らしい
ですね。どんな魔法でも封じて
しまうリドルさんのユニーク魔法」
ゆにいく?そういえば先程から
魔法と言う言葉をよく聞くわね
アズール
「絶対に欲しい…じゃなくて、
僕なら絶対かけられたくありません」
あら?今欲しいと…
クロウリー
「どうにかしてください!貴方の
使い魔でしょう!しっかり躾を、え?
貴方のじゃない?」
『先程から何度か言ったと思うのですが』
クロウリー
「そっそうでしたっけ?ゴホン
では、学園外に放り出しておき
ましょう。鍋にしたりはしません
私、優しいので。誰かお願いします」
少し、可哀想ね
クロウリー
「少々予想外のトラブルはありましたが
入学式はこれにて閉会です。各寮長は、
新入生を連れて寮へ戻ってください
ん?そういえばディアソムニア寮、
寮長のドラコニアくんの姿が見えない
ようですが」
獅子の耳を持つ男
「アイツがいないのは
いつものことだろう」
ターバンの男
「あれ?もしかして、誰も式の
こと伝えてないのか?」
美しい男
「そんなに言うならアンタが
伝えてやればよかったじゃない」
ターバンの男
「うーん。でもオレ、アイツのこと
あんま知らないんだよなー」
もしかして、義勇みたいな人かしら?
生徒A
「ドラコニアって、まさかあの
マレウス・ドラコニア?」
生徒B
「この学校に通ってるって
マジだったのかよ」
生徒C
「こえぇー」
あら?義勇とは違ったわ。恐れ
られている。という言葉が合うかしら
老人口調の男
「おぉ、やはり。もしやと思い来て
みたがマレウスは来ておらなんだか
また式典の知らせが届いてい
なかったとみえる」
アズール
「申し訳ありません。決して、仲間
外れにしたいわけじゃないんですよ?」
リドル
「どうも彼には、声をかけずらい
オーラがあるんだよね」
老人口調の男
「まあよい。ディアソムニア寮の者は
わしに付いてくるがいいあやつ、
すねてなければよいが。ん?お主、
名は?」
『レイ・テンノミと申します』
老人口調の男
「お主なら、もし興味があればディア
ソムニアにあつでも歓迎してやろう」
『あら?それは嬉しいわ』
クロウリー
「さて、レイさん。大変残念なこと
ですが、貴方にはこの学園から出て
いってもらわねばなりません
魔法の力を持たない。その前に女性で
ある者をこの学園へ入学させるわけ
にはいかない
心配はいりません。闇の鏡がすぐに
故郷に送り返してくれるでしょう」
故郷…どうすればいいのでしょう
死にましたから黄泉の国を思い
浮かべればいいのかしら?
でもそうねぇ。やっぱり鬼殺隊の
皆かしら
クロウリー
「さぁ鏡の前へ。強く故郷のことを
念じて。さあ闇の鏡よ!この者を
あるべき場所へ導きたまえ!」
闇の鏡
「…」
嫌な予感がするのは私だけかしら
クロウリー
「ゴ、ゴホン もう一度
闇の鏡よ!この者を…」
闇の鏡
「どこにもない」
「『え?/あら』」
闇の鏡
「この者のあるべき場所はこの
世界のどこにもない。無である」
クロウリー
「なんですって?そんなこと有り
得ない!ああ、もう今日は有り得
ないのオンパレードです
私が学園長になってからこんな
ことは初めてでどうしていいか
そもそも貴方、どこの国から来たん
ですか?」
私はその質問に鬼や鬼殺隊
以外の事を答えた
クロウリー
「聞いたことのない地名ですね。私は
世界中からやって来た生徒の地名は
把握していますが、そんな地名聞いた
ことがない。一度、図書館で調べて
みましょう」
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入学式視点
クロウリー
「さあ、寮わけがまだなのは君だけ
ですよ。狸くんは私が預かっておき
ますから、早く闇の鏡の前へ」
学園長に背中を押され、前に出た者に
獣人、人魚、妖精族多くが、今まで
嗅いだことのないほどの血の匂いと
毒の匂いに顔を歪ませた
どうすればあそこまで血の匂いがつく
のか、獣人であり武闘派が多くいる
サバンクローナ寮は、あの新入生は
自分達の寮に入って来ると思う者と、
毒の匂いから毒に関して得意である
ポムフィオーレ寮かもしれないと思う
者に分かれていた。
だが、新入生がフードを取った瞬間場の
空気が一変した。女だった。しかも
絶世の美女と言ってもいいほどの容姿
血と毒の匂いをこれでもかとただよわせて
おきながら、その正体が女であることに
驚いている者一目惚れやイヤらしい目で
見る者
先程まで分かれていた寮については、
ポムフィオーレは毒の他に寮生が
ほとんど美形である。だから一気に
ポムフィオーレ寮にかたむいたのである
その者の名は『レイ』
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砂漠クローナではなくサバナクローです