桜が舞い落ちる季節に
俺はこの学園に入学する。
その学園でこんな毎日を送る事になるとは
思っても居なかった
キーン….コーン…..カーン…..コーン….
入学式始まりのチャイムが鳴った時俺は….
迷子になっていた
「ヤバいヤバいヤバい!!入学式始まっちゃった!!」
廊下を全速力で走っていると、誰かに勢いよくぶつかり尻餅をついた
「ッチ….いってぇなぁ…..」
「あ、すみません…大丈夫ですか?」
ぶつかった相手は…….3年。最上学年のNightmare。
シアン色の綺麗な片目は、見たものを実際に魅了する程の美しさだが、彼の能力の一つでもあった。
気に入ったやつ以外とは話さない奴だが…
「オマエ….見ない顔だな….さては入学生か?体育館は真反対だぞマヌケ」
初対面のクロスには何故か話しかける。
余程気に入ったのだろう。
「え、あっそうなんですか?!有難う御座いました!直ぐに行かないと…..!」
走り去ろうとするクロスの腕を引っ張り、問う
「オマエ、名前は?」
「へ?あ、あぁ、クロスって言います!」
「ふーん….ほら、早く行ってこい」
「へ?あ、はい!有難う御座いました!“センパイ!”」
と、言い去って行った。
「クロス….かぁ….ククッ…良い奴が見つかったなァ…..」
ニタニタと笑うその目には
何か企んでいる様にも見えた。
「あ、いたいた、ボス!」
後ろからキラーが声をかけて来た
キラー。ナイトメアと同じ最上学年で、同じクラス。
通称JK&リア充で、最先端の情報をいつでも持っている。
片手にいつでもナイフを持っているのが特徴的だ。
「って…走り去ってったアイツ誰?」
「あぁ、クロスだ」
「へ〜…..?ボス…気に入ったんだねぇ….クロス大変そ…..w」
「どう言う事だキラー」
「何でも無いよ〜……w」
時は過ぎ、夜。自宅にて
「センパイの名前….何て言うんだろう…..ん?」
カサッと何かがポケットから落ちる音がした
「何かのメモ……ん?ナイトメア……?…と..連絡先….?」
メモにはナイトメアの名前と連絡先が書いてあった。
腕を引っ張った時にこっそりとポケットに入れたのだろう
「それにしても…..不思議な人だったなぁ….」
あくびをし、部屋の電気を消して就寝の準備を始めた
「明日も早いから…もう寝ちゃうか…..」
と、言い残し、夢の中へと落ちて行った
明日から“カオス”そのものの学園生活が始まるなんて、クロスは知る余地も無かった
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