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花フブキ

3 - たまたま

♥

212

2021年12月08日

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⚠学パロ

ーーー


じめじめとして、いつもより憂鬱になる


はや6月


眠たくなる気持ちを押しつけ授業を受ける

















ぼんやりと窓の外を眺める



「また雨かぁ」



ポツリと誰にも聞こえない声で呟く。







こんな窓の外なんて見たくはない





だが、隣の窓側の席には愛しい人がこっくり、こっくりと首を促している姿が見えてしまったのだ。









「レトさん。」





ガツンッと音が鳴って先生は振り向き、レトさんが起きる。








キョロキョロと慌てふためいていかにも怪しそうだ






「誰だぁ今の音~。用もないのに音を出すな」





そう言ってクルリとまた黒板に目を戻す









レトさんは教科書にコソコソ隠れたまま「ありがと」と言ってきた。











かわいい








キーンコーンカーンコーンと軽快にチャイムが鳴る。








うっしーとガッチさんが笑いを堪えながら早足でこちらへ向かってきた。






「おw前らwwww」



「席が後ろになったからってwやりすぎww」



二人とも途切れ途切れに言う




そう。席替えをしたのだ。




奇跡的に俺らはくじ引きだったこともあり後ろの席で、


窓側、しかも隣







奇跡だね。




ま、うっしーとガッチさんは離れたけど


二人は二人で同じ班になっていたからオッケーっしょ!








「また起こされちゃったなぁ」






起きたばかりの舌っ足らずな声で照れくさそうに言ってくる






「けどいっっつもばれてないよね?スゴくない?」




ガッチさんが問いかける








「キヨ君がいつも起こしてくれるからね~」








毒舌な事が4人で行動することになってから多かったのに


たまに出る無意識の褒め


それがまた格別でツンデレの良さが理解できた





「俺が起こしてなかったらどうなってたことか」


やれやれというポーズをしながらレトさんをチラリと見る






彼はあきれ顔をしてはぁと小さくため息をついていた






「調子乗るなよ」


「はーい」














帰りの時間。まだ雨が降っている。


これじゃあ、帰りたくもない







「部活行こっか。雨もやむよ」




レトさんの言うとおり、部活が終わる頃にはやんでいるかもしれない



「じゃまた玄関でね」




ふわりと笑って廊下へとうっしーとレトさんが走り出していった。








レトさんとうっしーは、弓道部と剣道部。



ガッチさんは軽音部。あー、フジとヒラとこーすけもだな



そんで、俺がサッカー部。






今日はミーティングだなぁ



「めんど」





面倒くさいけどレトさん(他にもなんかついてくるけど)と帰れるので楽しみに教室から出て行った。










ーーー



まだうるさい音がする


あれから一時間は経ったはずなのに雨がやむ気配を感じさせない






玄関で待っていると、いつもの見慣れたメンバーがやってきた。









「お待たせ~」



フジがそう言う。フジとかは俺の昔からの幼なじみ。





「最終兵器俺達」なぁんて、ふざけたあだ名のチームだ



「別に待ってない。」


「あ、そう?」


「…レトさんとうっしーまだかなぁ」


ガッチさんが声を放つ。


「そーだね」






たったったっ


歩幅がバラバラな足音が聞こえてこちらに向かっているようだ





「すまん!」


「ごめぇぇん…」


「大丈夫。気にしないでさっさと帰ろ」


そういったは…いいものの







「あ……やべ…傘忘れてきた…」


「俺も…」


「え?!大丈夫???」


「こら、お前はそもそも俺達の傘に入ってきただろ」


ヒラの頭をぺしんとフジが叩いて言った



「う…うぅ~」


「……さすがに今からじゃ校門しまるな」



かなりの困っている二人に俺「達」がハモりながら声をかけた



「「傘かそうか?」」




バッと勢いよく振り向くとガッチさんが「キヨも?」とでも言いたそうな顔でこちらを見ていた


「え!マジ?!貸して貰うわ。ガッチさん、入れて」


「うん。もちろん」


屈託の無い笑みでにこにこと傘の中にうっしーを入れていた


「じゃあ、レトルト。キヨの傘に入れて貰え」


「え?あ、うん。じゃ、お願いするね」


「はい!入って!」


うっしーはただ単にガッチさんと家が近いから。レトさんのことも俺の方が家が近いからと思っていったのだろう


たまたまでも、ナイスだぞ…!!










ーーー


「じゃーなー!」



こーすけたちと分かれた後うっしー達とも分かれて二人きり。



レトさんとくだらない話をしながら帰っていると突然空が光った





「わぁぁあ!?」


隣のレトさんが大きな声で叫ぶ。


「風も強くなってきたね」


「と、とりあえず俺の家に入って!」


「え?」


「早く!」





俺は走ってレトさん家に入ることにした





ーーー

長いのでとりあえず切ります。

6月編続きます。


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コメント

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こーのさんの小説待ってました!!!!!!!

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