テラーノベル
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夢を見ました。
君が死んだ夢を見ました。
夢の中だと僕らは大親友で、君さえいれば周りの友人なんて要らないって思うくらいには、君と仲が良かったんです。
君は意地悪だけど優しくて、自分をどこかへ連れ出してくれる たいよう みたいな人でした。
そんな君のくしゃりとした笑い方がたまらなく好きで、時折見せる憂いを帯びたような真面目な横顔が美しくて、君の低くてどこか安心するようなハスキーボイスを聞いているととても心が安らぎました。
きっと、ぼくらはずーっとしぬまでいっしょなんだとおもいました。
でも、君は死にました。
川に溺れた猫を助けようとして、自分が溺れてしまったらしいです。
お葬式で君の形をした綺麗な塊を見てると、涙が込み上げてきました。
僕は涙が枯れ果てるまで泣き続けました。
でも、全部夢でした。
初めから大親友の君なんて居なくて、現実に居たのは付き合いが長いだけの知り合いの君でした。
もう大親友の君が僕のことをなんて呼んでいたのか、僕は君のことをなんて呼んでいたのか思い出せません。
大親友の君がいない事が悲しくて、心がぽっかり空いたような空虚に包まれそうでした。
でも、君が死んでいなかったことに酷く、酷く安堵しました。
君と僕の関係は違うけど、君の笑い方も、横顔も、声もなにもかも変わってなくて、自分の事を撫でる春風が心地よくて、飲んだホットミルクが優しくて、君の声が僕に向けられていない事に涙が出てきて、
あぁ、 よかったなぁ。
そう思いました。
今日は普段と違う道を歩いてみようと思いました。
コメント
3件
長いけど短い、独特の夢の儚さが痛いほど伝わってきますね! 所々ひらがなになってるの、主人公の幼さを感じられて良い………… 最後の一文から、この夢を見た主人公の心の変化を汲み取れました!本当に素晴らしい!!
今回も神作だね!!!! めちゃくちゃ良かったよ!!!! わぁ…描写が凄く上手いし好き…!!! 2人は夢の中では大親友だけど 現実では付き合いが長い知り合い… だけれど夢の中では君は○んでしまう… そう考えると主人公にとっては 君が生きている現実の方が良い… 主人公が見た夢は何か不思議な夢だけど 心理テストの様な…そういう感じなの… 凄く考えさせられる…(?) 次回も楽しみに待ってるね!!!!
何も考えずに突発的に書いたので雑やもしれぬ……