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ここは、私立トウヒガ学園。この学校にはそれはもう個性豊かすぎる生徒たちが在籍している。
そして、そんな生徒たちの上に立つのが生徒会である。
その生徒会のメンバーは……
???「うぃーす。兎白さん。」
???「あぁ、瑠璃人か。ホワイトボード貰ってきたか?」
まず、最初に言葉を発した男は、生徒会会計審査「瑠璃人」である。そして、それに応えたのが、生徒会会長「兎白」である。
瑠璃人「兎白さんの頼みって言ったら女子たちがきゃあきゃあ言い出して、ホワイトボード貰うのに苦労しましたよ〜」
???「そういうのって普通、「兎白さんの頼みなら!」とか言ってさっさと渡して来そうだと想ったけど。」
瑠璃人「あ、桃時」
兎白「今までどこ行ってたんだ?」
彼女は、生徒会書記「桃時」である。
桃時「おかしな話じゃない?何でホワイトボードがある場所にマーカーがないのよ。生徒会室に行く途中に瑠璃人に、「マーカーがないから事務室まで行って持ってきて欲しい」って言われたのよ。だから遅くなったの」
兎白「そうだったのか。お疲れ様。」
桃時「はいはい。あれ約二名いないじゃない。どうしたの?あいつらが遅刻なんて珍しいわね」
兎白「あぁ、それなら……」
その二人はその頃……
???「あの人真面目に勉強してるんでしょうか……あの先生のことですから全く勉強教えていない気が ……」
疑心暗鬼な顔をしているのは、生徒会会計「橙」である。
???「先生!ここ分からないんですけど」
???「あぁここはこうするんだよ」
???「あぁなるほど!」
???「良いじゃん!良いじゃん!」
橙「(あら。意外と真面目にやってるみたいですね)
???「ここはもう少し……」
???「分かりました!」
橙「お二方、順調……」
???「よし!できた!」
「「小雨丸のデッサン!!」」
橙「……え?」
???「うんうん。よくできてるじゃん!」
???「ありがとうございます!……あれ?橙ちゃんどうしたの?そんなところで突っ立て……」
橙「……はぁ。あなたたちを信頼した私が馬鹿でしたよ。紅蓮先生に……」
「「雨花さん」」
「雨花」は生徒会副会長である。
雨花「あはは!ごめんごめん!やっぱ勉強って難しいからさ〜」
橙「全くもう真面目にやって下さい!ていうかよくよく考えれば、紅蓮先生。あなた美術の先生ですよね?何で雨花さんに勉強教えてるんです?」
紅蓮「俺はそもそも勉強を教えに来たんじゃない。」
橙「……じゃあこんなくだらないことをするためにわざわざ?」
紅蓮「少し違う」
橙「じゃあ何ですか?」
紅蓮「それは……」
「「女子からの好感度をあげるために来たんだ!!!!」」
橙「…………」
雨花「すがすがしい!」
紅蓮「俺はアニメが好きで、職員室のデスクにも漫画やらフィギュアやらを置いてるせいか女子は俺に話しかけるどころかキモイと言われてしまったんだ!!だから一刻も早く女子からの好感度をあげないと!!」
橙「雨花さん。この男に関わるだけ無駄です。勉強は私がちゃんと教えるので、早く生徒会室に行きますよ」
雨花「はーい」
紅蓮「ぽまえら!凄くどうでも良いって思っただろ!!」
橙「はい。とてもくだらない話なので」
紅蓮「ふん。別にもう良いし。俺には二次元にいくらだって嫁はいるんだから」
雨花「面白い人だね」
橙「ほら……行きますよ」
雨花たちは、生徒会室に向かった。
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瑠璃人「あぁ、やっと帰ってきたな?勉強は終わったのか?」
雨花「勉強はしてないよ。ずっと小雨丸描いてた!」
桃時「小雨丸って……あんたのペットでしょ?」
雨花「違うよ!相棒だよ!」
兎白「お前副会長だろ?いつか副会長の威厳というものが無くなるぞ……?」
橙「この人が威厳なんてもの気にすると思います?」
瑠璃人「何でこいつ副会長やれてんだ?頭悪いわけじゃないだろ?」
橙「雨花さん成績は良いんです。補習になるのは、雨花さんが学校をサボってる分、やらなくちゃいけない小テストやプリントやらが溜まるせいで……雨花さんのことは雫理事長が認めてますし」
兎白「理事長先生は、なぜ雨花を認めたんだ?」
橙「さぁ……」
雨花「…………」
兎白「まぁ話はここまでにしよう。もうすぐ科学学会がある。西洋にある姉妹校から科学の先生がいらっしゃって、科学系の道に進みたい者にとってもとても重要な学会だ。そして、その時先生をもてなす為の催しを生徒会で開くことになった。それを決めたいのだが……」
兎白は、ホワイトボードにこれまで集めた案を書いていく。それは……
・蝋人形の手作り体験
・フンコロガシエステ店
・ケバブ
・オカマバー
・世界中のペットボトルキャップ展示店
・インド式美容室
橙・桃時・瑠璃人「…………」
雨花「あっ!わたしの案も書いてくれてる〜ありがとう!」
橙「あなた絶対「フンコロガシエステ店」を案に出しましたよね?」
雨花「それだけじゃないよ!「オカマバー」も出した!ドヤサァ」
桃時「いや「ドヤサァ」じゃないわよ。何なのよこの個性豊かすぎるラインナップは?!」
瑠璃人「しかもなんか一周まわって、面白いやつっぽい店ばっかだな。」
兎白「一応高等部の生徒全員にはきいたんだが……」
桃時「え!?きいてこの結果なの?!何なのこの学校?!」
兎白「いやきいたんだが、誰も答えてくれなかった」
雨花「あはは!この学園の人たち妖怪とか人外普通にいるもんね〜協調性なしって訳か!そもそもこの学校謎っぽいとこあるもんね〜周りからは幽霊が出るいわく付きの学校って思われてて、この学校に選ばれた入学者は他の学校に入学しようとすると不吉なことが起こるから仕方なくここに入る人もいるし」
橙「私も驚きましたよ。あの学校に入ることになるのかーってなりました。何より……」
桃時「あんたは幽霊とか怖いの苦手なんでしょ?」
瑠璃人「ぷっふふ、橙可愛いな!」
橙「でも、最後はちゃんと面白そうだなって想って自分の意志で入学しましたよ!」
兎白「話が脱線してるぞ。とにかく今日中に何をするのか決めないと」
雨花「そもそもこの学校には人外がいるんだから兎白くんが思ってるようなまともな案は出ないんじゃない?」
桃時「あんたは人間なのに、全然まともな意見出してないじゃない」
雨花「面白いって想ったから!」
橙「はぁ……無難に「世界中のペットボトルキャップ展示店」の方が良いのでは?エコについて勉強になりますし」
瑠璃人「オレは「ケバブ」!日本じゃ中々食べられないだろ?いい体験になるって!」
桃時「体験で言うなら「インド式美容室」も悪くないんじゃない?他国の文化に触れるのもいい体験よ!」
兎白「俺が出した「蝋人形の手作り体験」もあながち悪くはないと想うのだが……」
「それなら……」「いやこの案こそが!」「でもそれだと」「ならこれなら」
この作品にまとまな意見を出す者なんているはずもなく……
???「……なるほど。全く意見がまとまらない……と」
兎白「はいそうなんです。理事長」
結局、学校で一番偉い者。そして、学園中から一番慕われている者の意見ならみんな納得するだろうとなり、「雫」に意見を出してもらうことにした。
雫「じゃあお菓子教室なんてどうだい?お菓子作りと科学は似ていると誰かが言ってたんだ。」
兎白「ということで……」
「「お菓子教室になりました」」
橙「なら最初から理事長決めてもらえば良かったんじゃ?」
桃時「まぁ理事長先生が言うならアタシは別にそれで構わないけど」
雨花・瑠璃人「意義な〜し」
こうして、西洋から来る科学の先生へのもてなしとして「お菓子教室」が開かれることになった。……本当に大丈夫なのだろうか。
【続く】