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#神奈川
こちらの茨さん🖌️
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瀬名 紫陽花
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コメント
3件
第1話、ドキドキしながら読んだよ〜!!😭💕 冒頭ののんびりした雰囲気から一転、クライムとシオンの登場で一気に空気が凍った…!大牙が♡♡♡れた過去を持つって設定も重くて、美優が危ない場面で「夢オチ」になったとき、めっちゃ息止めてたよ…!! あの不敵な笑みと「生きていたとはな」の台詞、大牙のトラウマがひしひし伝わってきた…これからどうなるの?続き超気になる!!✨
大きな満月が夜空に浮かぶ中、土屋探偵事務所の三階にある居間では大牙が携帯電話を片手にリュックを詰めていた。隣の台所では、美優が洗い物をしながら鼻歌を歌っている。
「ああ、わかってるよ。博士んちに四時だろ? 元気こそ遅れるんじゃねえぞ。じゃあな」
大牙は携帯電話を切ってズボンのポケットにしまうと、「後は……懐中電灯か」と立ち上がり二階の事務所へ向かった。
明日の早朝、元気たちと橘博士に今川の森へ連れていってもらい昆虫を捕まえるのだ。
事務所のドアを開けると、正面の窓から月明かりが差し込み室内を薄らと照らし出していた。大牙は明かりをつけることなく奥へ進み、薫のデスクの横に置かれた棚を探る。
「えっと、確かこの引き出しの中に……あった!」
二段目の引き出しに入っていた懐中電灯を取り出した時、階段の方で物音がした。
「誰? 美優ちゃん?」
彼は懐中電灯を引き出しに戻し、事務所のドアに向かって歩き出す。
(おっちゃんは麻雀でいないはずだし……)
わずかに開いたドアを押し開いて周囲を見回したが、誰もいない。
「は、気のせいか……」
大牙はフッと微笑み、ドアを閉めて事務所の方へ振り返った。すると、目の前にクライムの姿があった。
「!!」
彼が素早く大牙の口を塞ぐ。
「久しぶりだな。片桐大牙。お前、生きていたとはな」
長い前髪の下でニヤリと口元を歪ませると、片手で軽々と大牙の体を持ち上げた。その隣にはニヤニヤと彼を見ているシオンの姿もあった。
「まったく驚きやしたね、兄貴」
宙に浮いた大牙は必死にクライムの手を掴んで抵抗したが、ビクともしない。
(なぜだ! なぜ俺が生きていることを知って……!!)
大牙は2年前にクライムと働いていて、必要ないと言われ殺されてしまったが、何とか無事に生き延びることができたのだ。
その時、階段を下りてくる足音が聞こえてきた。
「大牙くんー?」
(美優!?)
大牙は「来るな、美優!」と叫ぼうとしたが、クライムに口を塞がれたままドアから離れた。シオンが胸の内ポケットから拳銃を取り出し、ドアに近づく。
「大牙くん、どうかしたー? 何か大きな音がしたけど……」
階段を下りる足音共に、美優の声が近づいてくる。シオンがドアの横に立ち、クライムは持ち上げた大牙の体を扉の方に向けた。
「よぉく見ておけ。貴様に関係した人間がどういう運命を辿ることになるかをな……」
シオンが拳銃の安全装置を外し、銃口をドアの扉に向ける。
(美優! 来るな! 来ちゃダメだ!!)
大牙は、クライムの手の下で必死に叫んだ。しかし足音はどんどん近づいてきて、やがてドアの窓に美優のシルエットが浮かび上がる。
(美優! ダメだ! ドアを開けるな!!)
「入るわよー」
ドアノブが回りドアがゆっくり開くと、シオンはニヤリと笑いながら拳銃の引き金に手をかけた。ドアの隙間から美優が顔を覗かせ、シオンが引き金を引いていく。
「美優ーー!!」
大牙が叫びながら目を開けると、薄暗い天井が目に入った。そこは薫の部屋で、彼は布団の中に入っている。身体中にビッショリ汗をかき、心臓が激しく鼓動している。
大牙は荒い呼吸を繰り返しながら、横のベッドで大きなイビキをかいている薫を見た。
(夢か……)
フッと微笑み汗で額に張り付いた前髪をかきあげると、不敵に笑うクライムとシオンの顔が脳裏に甦る。
「くそっ……なんて夢だ」
夢でよかったと思いつつ、大牙の胸に不安がよぎった。もし本当に彼らに見つかってしまったら、夢で見たようにアイツらは容赦なく周りの人間を巻き込むに違いない。
だからアイツらには、絶対生きていることをバレてはいけない。