俺を、抱きしめた。
最初は理解が追いつかんくて、でもめめの身体は暖かくて、凄く安心して。苦しいのが少し減ったような気さえした。
蓮『ごめん、ごめん康二』
めめはずっと謝っとった。気付けなくてごめん、αでごめんって。なんでめめが謝るんやろ。そんなことを温もりの中でぼーっと考えて、めめの腕の中で意識を手放した。
目が覚めた時、俺はベッドの上におって。まだ身体はだるくてあついまんまやった。枕元にメモが置いてあって、めめの字で「おはよう、待っててね」と書いてあった。部屋には俺一人しかおらんくて、気が散らせるもんも無いから身体に意識が集中してしまう。疼く身体を必死に抑えながら、動くこともせずめめを待っとった。
しばらくそうしとると、扉を開ける音がした。
康二『…め、め?』
入ってきたのは何重にもマスクをしためめやった。手には薬局の袋が握られとる。
蓮『康二!大丈夫?薬買ってきたから、』
優しいな、めめは。そんな所が好きなんやで。言えない、言ってはいけない言葉を飲み込んで、ありがとうとだけ伝える。
康二『…なんでマスクつけとんの?』
分かりきっとることやけど、聞いてみた。
蓮『…その、匂いが…』
やっぱりな、ごめんな、そんな思いさせて。
康二『…ごめんな、臭いよな、』
分かっていても悲しくなる。俺が悪いのに。
蓮『そんな事ない。甘い、いい匂いだと思う。でも、…その、我慢が効かなくなるから』
そうやった、今、めめにめちゃくちゃな我慢させとるんや。急いで薬を飲んで、めめから少しでも離れようとベッドの奥の方へ移動する。
康二『…ごめんな、迷惑かけて。もう大丈夫やから』
早く出ていって欲しい。こんなとこホントは見られたない。
蓮『…大丈夫じゃないだろ。』
康二『え?』
蓮『大丈夫な訳ないだろ、!』
突然声を荒らげるめめに吃驚する。なんで怒ってるのか俺には分からんかった。
蓮『あの日からずっと様子おかしいし、いつも体調悪そうだし、その癖何も話してくれないし。』
めめは、すごく泣きそうな顔をしとった。
心配掛けないようにって避けてたことで、こんなにも心配させていたんやって。ちゃんと話せば良かったんやって後悔した。
蓮『俺じゃ頼りないのかなって思って、深澤くんにも相談したけど、康二は全然弱み見せないし、』
ふっかさんが色々聞いてきたのめめが相談したけんやったんやな。それやのに俺はほっといて欲しい、なんて思っていて。後悔が募っていく。
康二『…ごめんな、心配、かけてしもて。』
蓮『…うん。これからはもっと頼っていいから。…だから、ちゃんと話、聞かせて欲しい。』
ほんまに、優しいなぁ、改めて触れためめの優しさに涙が零れる。
康二『ごめんな、ほんまに…ごめん…っ』
謝ることしかできへんかった俺を、めめはまた抱きしめてくれた。しばらく泣いて落ち着いた頃、俺は最初の発情期が来た時からの事をぽつりぽつりと話し始めた。
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めめの口調が迷子です😭
違和感あったらコメントで教えてください🙇♀️
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