コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「それで?貴方は何を求めているの? 」
私は明日香。商店街の路地裏で紅い扉を開けたらこの、水晶堂?という店にいたの。
目の前の黒髪の紅い瞳の少女は私に問いかける。いや、少女なんでしょうけど!私と同じ位の年なんだろうけど!私よりお姉さんっぽい…!滅茶苦茶可愛い!いや、私も可愛いけどさぁ~♪メイク上手すぎ!いいなぁ~!そしてむっちゃきれいな体型してるっ!どうしたらこんなに痩せるんだろう?ああ~!我慢できない!
「あの!」
「なあに?」
「どうしたらそんなに痩せれるんですか!?」
ああっ!やってしまった…。ぽかんってな
「え、ええっと…。それより、私は凜堂瑠花です。貴方のお望みは?」
もちろん、
「痩せたいたいです!」
痩せれば、皆が私を見てくれるから。だから!痩せたい。
「痩せ、たいたい…ですか…。あ、ならこれが良いかもしれない…。」
瑠花さん?が奥の棚から箱を出してきた。
「これは?」
瑠花さんが、慣れた手つきで箱を開ける。
かぱり
中身は、様々な色の粘土だった。100円ショップの粘土セットみたいななんともいえない幼児粘土感がある。
「これは、この粘土で作った様な姿にるの。だから、顔だけ可愛くもあり、姿を変えるもありの粘土なの。」
へぇ~っ。
「でも、私粘土とか苦手で…。」
図工はまんまり得意じゃない。習字と硬筆も駄目。皆からはバランス悪~って言われる程。
「大丈夫。頭の中にイメージをだしたらその通りになるから。」
おおおおおっ!これは凄いのでは!?
「このままお買い上げする?」
えっ…高そう…。
「貴方がこの商品に見合うと思った値段でいいよ。持ち金全部出してもいいし、1円だけ 出してもいい。 」
お財布っ!え、ええっと…。
全部で2560円。半分出そうかな…?だから…あ、あれ?半分でしょ?2560÷2でしょ?あれれ?
「1280円出してくれるの?」
あ、そうそう!1280円!
…ってあれ?何で私の考えてた事がわかっ たの?
「あの、何で私の考えてた事がわぶっ!」
口を手で塞がれた。瑠花さんは片手私の口を塞ぎ、片手で彼女の口に人差し指をあてている。…言うなって、事…?
「それはとりあえず、このアイテムの使い方の注意事項を説明するね。」
ちゅ、注意事項…?
「ひとつめ、粘土は固まったらもう変えれないこと。いわゆる紙粘土、ね。」
か、紙粘土…。凄い魔法ぽかったのに一気に幼児っぽく…!
「ふたつめ、苦情は受け付けないよ。気が変わったら考えるかもね。」
え?怖。
「みっつめ、これは大事だよ?自分の為だけに使うこと。そして他の人に私の事、この店のことを口外しないこと。」
ってことは、理由は言っちゃいけないってことなんだ…お母さんになんて言おう。
「このルールをちゃーんと守ってね。」
う、うん。大事だよ、ね。
「代金頂戴。…うん、大丈夫。はい、粘土。あ、これね、『イメチェン粘土』って言うんだよ。」
そ、そうなんだ。にしても粘土重っ!ずっしりくる。
「じゃあね、明日香様」
「ば、バイバイ!」
扉を開ける。外が光ってる?不思議に思いながら一歩踏み出すと、いきなり前までいた路地裏に居た。手にはあの「イメチェン粘土」が握られていた。
「え?ええっと?あれ?え?」
私は混乱している。さっきまであのお店に居たはず…だけど粘土もあるぅ!?どういうことなの!?