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その日の夜、俺は夢を見た。
周りに炎が燃えていて人が沢山倒れていた。
そこには膝をついた日帝と銃を構える俺がいた。
あぁこれは戦争の夢だ。
俺が日帝を殺した時の夢だ。
夢の中の俺は発言する。
「最後に言い残す事はあるか?」
そうだ。俺は確かに日帝にそう聞いた。
日帝は手の火傷を抑えてこう言った。
「アメリカ。お前は本当に…これで良かったと思っているのか?」
日帝は暗い声でそう言った。
日帝も死ぬ前にそんな事を言っていた。
夢の俺は構えていた銃を発砲した。
日帝が倒れた。
俺の発砲した銃弾が頭部を撃ったのだ。
そこでまた俺は発言する。
「良かったと思ってるに…決まっt」
言いかけた途端夢の中の俺は膝をついた。
本当だったらここで「これで良い」と発言していた。けれど、今の俺の「後悔」が抵抗している。
夢の中の俺は涙が流れた。
「良かったわけ…無い…」
ほらな。やっぱり俺は日帝を殺した事を後悔している。
後悔してももう戻らないのに。遅いのに。
そこで俺は夢から覚めた。
「はっ…!」
「夢……か…」
その夜、俺は日本と約束した場所に行った。
「あ!アメリカさーん!」
向こうから日本が走ってくる。
「…!?」
その走ってくる姿が日帝と重なった。
日帝が俺に向かって日本刀を持って走ってくる。
そんな残酷な姿と重なった。
「アメリカさん?大丈夫ですか?」
「あ、あぁ…」
「元気ないですね。どうかしたんですか?」
「い、いや…少し悪い夢を見てな…」
「って…凄いクマができてますよ!」
「え?」俺は驚いて声を上げた。
「だってほら!目の下…!」
自分で鏡を見る。本当だ。
目の下は凄いクマだった。
「やはり寝れてないんですね…」
「いや…俺は大丈夫だからさ」
「そうですか?無理しないでくださいね」
「心配ありがとな…日本」
「良いんですよ。そういえば」
日本が思い出したように鞄の中を探っている。
「何か忘れ物?」
俺はそう日本に聞いた。
「違うんです。この人、知ってますか?」
日本はある写真を見せてきた。
「!?」
俺は焦りの気持ちに一転する。
それは日帝の写真だった。
その日帝は笑ってはいなかった。だけど誰よりも勇ましく見えた。
「アメリカさん…?大丈夫…?」
日本は不安そうに俺の顔を覗き込んだ。
「あ、あぁ…」
「この人、私の先祖なんです」
「戦争で殺されてしまったけれど…」
日本は少し悲しそうに言った。
「……」
日本に「日帝を殺したのは俺だ」というかで迷っていた。
言ったら日本は俺の事を嫌いになる可能性がある。
「写真を始めてみた時、『たくましい』なって思ったんです。戦争って凄い酷いことだけれど…戦った人って凄いですよね…」
日本は少し微笑んで言った。
その日本の微笑みを見ると涙が溢れた。
「……」
「アメリカさん!?何で泣いて…」
「…!」
日本が気づいたような表情をする。
「もしかして…アメリカさん…」
「それ以上その話をするな!!!」
俺は怒鳴りつけて走り去った。
「あ!待ってください!」
俺はいつの間にか橋に向かって走って行った。
「俺は…もう死ぬ…!生きている意味なんて無い…!!」
橋が見えた。俺はもう死ねる。
日帝は俺の事をどう思ってるんだろうな。
どうせ恨んでるに決まっている。
分かっていることなのに何度も考えてしまう。
俺は川を見た。
ここに飛び降りれば俺は死ぬ。良いんだ。
これで良いんだ。
俺は間違ってなんかない。
誰にも止められる価値も無い。
生きている価値も無い。
「もう全部楽になればいいのにな…」
俺はそう言って飛び降りた。
宮藤唯來「ニイハオ!どうだった?」
宮藤唯來「アメ日切なすぎ…」
宮藤唯來「最終話はまた今度!お楽しみにー!」
宮藤唯來「それではバイチャ!(*^▽^*)」