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【ウヌ×点灯夫】

「 なー、そろそろ俺のこと好きになったでしょ? 」

そう言いながら髪をくるくると指で遊ばせて居るのがウヌとか言う星の子

「 あのさぁ、俺お前みたいな奴はタイプじゃないの。 他を当たってくれよ、お前モテるんだしいくらでも良い奴居るだろ… 」

今日も俺の持ち場に来ては意味もない話をぶつぶつと…

「 俺だって暇じゃないんだけど… 」

あからさまに嫌な顔を見せつけ、そろそろ時間なこともあり仕事に取り掛かるが、

ウヌは俺が仕事してる間も端の方で壁に寄りかかりながら、手鏡で自分の顔をうっとりと見つめている

やかましいと思う時もあるが、少しこの時間が好きな自分も居る

仕事ばかりで仲のいい人も出来ず休憩中も月と星を眺めるばかり、口では強がりながらもいつも仲良く飛び立つ星の子が少し羨ましく思えた。

そんな時、隣でショーをしていると自称するウヌが現れた。ウヌは俺とは正反対で、明るく誰にでも好かれている。


俺はそんな彼が…


「 …はぁ、これだけ言っても無理なら、君を振り向かせるのは僕にはもう無理なのかも。…ごめんね、もう邪魔しないから 」


思わず松明を持つ手が止まった。

俺は今どんな顔をしているんだろう、一瞬時間が止まったような感覚

俺はバッと勢いよく振り返った


すると、俺の顔を見たウヌは鳩が豆鉄砲を食らったような表情をした後 少し悲しみを含んだ笑顔でこちらに近づいてきて

「 なんで、そんな顔するの…? 」


優しく指で頬を撫でた


「 あれ、なんか… 俺おかしいのかも 」

頬を生暖かい水滴が伝う


「 俺、ずっとウヌが居てくれるって安心してた。 でも、急に突き放されて…なんか、ハハッ 」



「 …ずっとここにいて、もうずっと離さないで 」


月光が反射した涙がポロポロと流れる。まるで星を溢すように一つ二つと

ウヌの顔は、歪んで見えないけどきっと見た事もないような表情をしているんだろうな

こんな時でもなかったら笑ってやりたかった


「 …僕も、もう離したくないかも 」


月に照らされた二つの影が一つになって、夜に沈んでいく。






「 ねぇねぇ、前に言ってたあれ、もっかい言ってよ。僕すっごく嬉しかったんだから 」


「 あーー!もう!うるさいうるさい!もう一生言ってやんねぇ! 」


そんな事を言い合う日々が特別だって初めて分かったよ

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