テラーノベル
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家の中は結構しっかりしていた。
クリエイトハウスの魔法は失敗しやすくて、
たまに内装の家具が削れてたりする。
だけど、この人が作った家具は
どれも綺麗なものばかりだった。
そんなことを考えていると
「君ってさ火魔法使える?」
と聞いてきた。
もしかして、この家を燃やすつもりだろうか。
だとしたら、
やはりこの人も物騒な考えを持った大人たちと
同じ人間なのかもしれない。
そう思っていると
「あの…ただ、実験をしたいだけだから…」
と言われる。
「実験?」
そう僕が聞き返すと
「そう!この家、実は燃えないんだよね〜」
と目を泳がせながら言った。
そんなの有り得るわけない。
だって見たことないし聞いたこともない。
でも、もし本当なら凄いと思う。
「使える」
僕がそう言うと女性は目を丸くした。
僕は家に火魔法を撃つと、
いつもと違う感じがした。
いつもなら燃える時にパチパチと音がするのに、
この人が作った家は音がしなかった。
つまり燃えていないということ。
そう考え事をしていると
女性は僕が燃やした火の中に手を突っ込んだ。
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