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土曜日、朝6時に集合して先生の車に乗って、久しぶりの岸壁へ。
ここは車でないと行けないけれど、なかなかいい釣り場だ。
『トイレが遠くて、綺麗で無いのが、唯一かつ最大の欠点』だそうだけれど。
無事到着して、ちょうど撤収中の夜釣りの人と入れ替わり、先っぽのテトラ横の一番いい場所をキープ。
僕はお約束の投げサビキを、ちょいっと投げ。
大体、いい場所に落ちたかな。
彩香さんや美洋さんも、同じく投げサビキ。
未亜さんは、テトラとの境部分を、ちまちまオキアミを着けた仕掛けで攻めていて。
先輩は、何か不明なエサでちょい投げ。
先生は、無人島でもやっていたカゴ釣りだ。
朝、ちょっと日差しが強くなってきたな、と思う8時くらいから、一気に釣れ始めた。
サバ、サバ、サバ、サバ……
まず、サビキ組にサバが、ひたすら当たり出す。
個人的には、この20センチくらいの小さいサバは大好物だ。
これを3枚に下ろして、半生くらいのしめ鯖にすると最高。
小さいから、骨を気にせず食べられるし、皮もそのままで大丈夫だ。
これを寿司みたいに御飯に載せると、たまらない。
そして先生が、黒っぽいやや大型の魚を上げる。
「アイゴと言います。ヒレに毒のあるトゲがあるし、扱いを間違えると匂うけれど、本当は美味しい魚なんですよ」
先生はそう言って、ハサミでトゲを取り、内臓を出して、バケツの水で洗って、クーラーボックスへ。
そして次のフグは、流石にリリースして、そして次もアイゴ。
「本音は、青物来て下さい、なんですけれどね」
先生はそう言いながらハサミで処理して、やっぱりキープ。
そして竿に反応が無い先輩が、仕掛けを変えた。
ウキをつけて、ウキ下も長い仕掛けに変更。
思い切りよく遠くへぶん投げる。
なお、未亜さんは、ちまちまと色々釣っている。
ベラらしいの数種、カサゴっぽいの数種、タカノハダイ……。
「このままでは、1人五目はおろか、十目くらいは行きそうなのです」
そしてサビキ組は、お祭りの最後にイワシが混じった後、沈黙の時間に入った。
「こういう時こそ、新兵器なんです」
美洋さんが、バックの中から、プラスチック製の器具を取り出す。
「これをエサバケツにつけて、ここにアミエビ入れて、仕掛けを通して……」
なるほど、アミエビを、直接針につける為の道具か。
「トリックサビキという方法ですね」
先生がそう解説。
美洋さんはその仕掛けを、竿の届くぎりぎり遠くに投げずに静かに落として。
そしてでっかいスプーンのような道具で、エサバケツ内のアミエビ混じりの海水を仕掛け付近に捲き始めた。
「これでエサの匂いにつられて来るはずですけれど……」
積極的に手前に魚を寄せて、アミエビをつけたサビキ仕掛けで釣ろう、という考えのようだ。
そして撒いて様子を見て、撒いて様子を見てを、数回繰り返して。
動きの速い魚群が、近くにやってきた。
上からだと黒く細い感じに見える魚だ。