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8 - 少 し ば か り 夢 を 見 よ う 。【 コ ミ ケ 組 】

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2025年06月10日

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w r w r d m z y b 短 編 小 説 。

i n .コ ミ ケ 組


〖 少 し ば か り 夢 を 見 よ う 。 〗




















──────────

sha 視点










学校から家に帰る。










扉を開けると、何とも言えない雰囲気が溢れ出た。










扉を開けた今、こう思うのもおかしいが、










帰りたくないと思ってしまう。










どうしてこうなってしまったのだろうか。










俺には知る由もないんだろう。










荷物を自分の部屋へ置き、手を洗うついでに、










リビングに、「ただいま」と吐き捨てた。










誰も居ない、静かな部屋に、吐き捨てた言葉は虚しく消えてった。










友達と散歩をしようと思い、ut先生にメールを送った。










案の定、ut先生は快く受け入れてくれた。










良い奴だな、と心の底から思った。










───────────────










sha

「 おっす 」










ut

「 おすおす〜 」










変な挨拶を交わしてから、適当に二人でぶらついた。










話しながら歩くにつれ、陽はどんどん沈んでいった。










流石にまずいと互いに思った様で、










彼が「 そろそろ帰るか 」と話を切り出した。










その言葉に、俺は同意した。










ut先生の家の前で、別れた。










俺の家はut先生の家のまだまだ先。










校区は同じである。

























───────────────










学校から帰ってきた時のように、手を洗いに行った。










誰もいなかったリビングは、1人、人間が居た。










酒を飲んでいる父親だ。










親父は酒を飲んだら人が変わって、本当にやばい人間になる。










日頃、会社でストレスが溜まっているのだろう。










片親に加えて、仕事までして子どもも育てているのだから、










凄いとは思う。










たまに、機嫌が少し悪ければ、酒を飲んで酔いが回ったら、










俺を呼び出して、ストレス発散をしてくる。










前までは、そこまで高頻度じゃなかった。










今は少し増えたが、耐えれないという事は無い。










これも親父のためって考えたら、我慢くらいできる。










sha

「 父さん、ただいま 」










「 ぁあ、やっと帰ってきたか 」












酒で喉が焼けているのか、これがガラガラだった。












「 最近どうだ、勉強は 」










いつも通り、聞いてくる。










何も無い、と心の中で喜んだ。










sha

「 テストはできるけど、ぼちぼちかな 」










そんなの嘘。本当はテストの点数は毎回、赤点ギリギリ。










こんなの、バレたら叩かれる。










「 学校の先生にも聞いてみたんだ 」










驚きで声が出ない。 あんな点数、バレたらどうなるか。










「 …いい点数だったらしいな 」










あれ……っ。










sha

「 ん……うん、せやで 」笑










そうまた嘘をついたら、親父が顔を強ばらせて、こちらへ近づいて来た。










どうしたんだろう。としか、この時は思わなかった。










この時、親父が近づいてきたことに、疑いを持っておけばよかった。










目の前に来た途端、親父から平手が飛んできた。










強く、怒りが籠ってるように感じた。










親父が平手打ちをしてきた時、バランスを崩して倒れた。










頬に激しい痛みが走った。










sha

「 ぃ……っ 」










「 いつからそんな嘘をつくようになった…ッ、お”前は”ッ!!! 」










親父に髪を掴まれ、無理やり立たされて、壁に頭を打ち付けられた。










ずっとついてたよ。嘘なんて。










今更気づいただけじゃないか。










なんの非があるってんだ。嘘は悪いことじゃないだろう。










「 聞いてるだろッ!!? さっ”さと答え”ろッ”!! 」










黙ってる分だけ、俺の髪を掴む力が強くなる。










皮膚が引っ張られて痛い。










声を出そうとしたら、腹を思いっきり殴られた。










気持ち悪さが込み上げた。










逃げなきゃ。










その考えだけが、頭を巡った。










力量の差は大きいが、親父を蹴り飛ばして、










よろけた隙に、足を玄関へ勧めた。










すぐ履ける靴を履いて、家を出て、










ただひたすらに走った。










足を止めたら殺される。










そんなの、ただの被害妄想に過ぎないが、










逃げるのに、無我夢中だった。










腹の底から込み上げる吐き気。










河原まで走って息を整えていたら、










吐き気が極限まで達して、口から吐瀉物がこぼれた。










ut先生と散歩に行った時買い食いした肉まんが、










胃の中から、胃酸とともに溢れた。










川の水でうがいした。気持ち悪さに咳き込んで










また、胃の中のものを戻してしまった。










橋を支える柱にもたれて座り込んだ。










濡れた顔を雑に、服の袖で拭いた。










俺はそのまま、その場にうずくまった。










sha

「 は……っ 」










短く、息をもらした。 頼る宛がない。










親戚は県外に住んでるから、今から行くにも行けないし、










あまり関わりがない。










このまま、孤独死ってのも、別にいいか。










そう思って、少し諦めた。










目を閉じたら、意識が薄れ、唐突な眠気に包み込まれた。










少しだけ、眠りにつくことにした。










現実逃避をするために。










いろんな人に愛されるような夢を見るために。






































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あの 、雰囲気好きすぎです 。言葉に表せないぐらい すこ ですね 。😐️👍🏻 物語の場面 流す タイミングが まじで 天才か 、…???✨✨ ふつーに 物語リアルで 好きすぎるし 、しかも 表現力がまじで 上手すぎ …!!!!!😭😭😭 誰もが これ何回も リピートしちゃうよね 絶対そう()

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