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「………っ!」
一気に現実へと覚醒する.。
「はぁ…はぁ…」
少し破れた壁。
ベッドの横に置かれた質素なテーブル。
全体的に片付けられていない…俺の部屋だな。
…今日もあの悪夢だった。最近よく見ている。
ずっと、ずっと。
心に巨大な穴が空き、何も、無くなる。
気分の悪い夢だ。
シーツが寝汗でぐっしょりと濡れている。
それもそのはず、あんなことをされたらな。夢だけど。
スマホを取ると5時30分と表示されている。
まだ出かけるには早いな、ゆっくり朝飯でも食って気分晴らそう…
そう思った時、着信音が鳴った。
『〜〜♪』
(電話…?)
ろくに家族とも会っていない俺に誰から電話だと思い、電話を取ると耳をつんざくような声が聞こえてきた。
『センパイ!おはようございます!』
「ぉぅ…」
この場を考えない大声は…
「…よう、我炎。」
『どうしたんですか⁉︎なんだか暗いですよ!』
「お前のせいだよ…寝起きなんだ、ふぁぁ…もうちょいボリュームダウンプリーズ…」
『相変わらずの変な英語ですね!さすがです!』
「それの意味は聞かないが本気で言ってるんだとしたら俺はお前を許さんぞ。」
こう言いながらもわざと言ってるんじゃないんだろうなぁ、と察しがつく。
『うぇっ⁉︎自分、なんか失礼なこと言いましたぁ⁉︎』
「もういいよ…切るぞ…」
『はい!さようなら!」
ツーツー……
結局あいつはなんのために電話をかけてきたんだ?
考えるとキリがない。あいつにはマジでついていけない…
ふらついた足取りでキッチンへと向かい、そこにあった食パンをトースターに放り込む。
適当な時間に合わせると、再びベッドへ寝転がる。
「あ“ぁ〜…だりぃ…」
かと言って体調が悪いと言うわけでもない。
だが別に元気100倍アンパンマンというわけでもない。
ちょうど境目…いや、どっちかと言ったら悪いのか…?
ふと窓の外を見ると、空、大きな青空には10個ほどの…
そう、魔法陣?のようなものが浮かんでいる。
色とりどりの、魔法陣だ。
なぜそんなものがあるのかというとだ。
30年前、突如天界からやってきたとかいう神もどきみたいなのが10体、急に地球に来たらしい。
なんの恩とかがあるわけでもないので、そこまで尊敬とかもされてない。
そんなカミサマがなんのようかというと、…分からない。
何も言わずに急に空に住みつきやがった。
かと言って変わったこともないし、事件の1週間後くらいにはみんなの騒ぎも収まってた。
そうじゃないとこんなパーカー一枚でごろ寝なんか出来ないからな。
そんなことを考えていると、あることを思い出した。
トースト。
「あああああああああ!やっべぇぇぇぇぇぇ!??!」
急いで見に行くとトーストは半分焦げていた。
「あちゃ〜…」
まぁ、最後の食パンだったし、買いに行くのも面倒くさいからこの黒い塊を食うことにした。
一口食ってみる。
………美味いとはいえない。
不味いわけでもない。
なんかめっちゃ悲しくなってきた。
「神様神様、時間を36秒ほど前に戻して頂けませんでしょうか?」
#𓂃𓂂𓍯小峰
48
な〜んてくだらないことを言いながら、トーストを食べ終わった。
出かける時間が迫ってくる。
とりあえず着替えるか…と思い箪笥を開けてみたが、同じようなパーカーばかり入っている。
服にはあまり興味が無いからな。
よく我炎にも、『センパイは可愛いタイプなんですから!』
とか言われて、何がくるのかと思ったらメイド服で街を歩かされそうになったことがある。
それがトラウマになりかけてて、テレビで出るメイド服にも怯えるようになってしまった。
…ったく、1000歩譲って俺が可愛いとしてもだ。メイド服はどうよ?
あわねぇよ?
マジであいつは何を考えているのやら…と思いながら服を脱ぎ始めた時、
目の前が真っ白になった。
…いや、この場合は俺が真っ白に移動したというのが正しいだろうか?
「……………ほ?」
あまりに急展開で脳が理解を拒否っている。
そうじゃないとあんな間抜けな声でねぇよ。
だって、俺の周りに…………………………………
…さっき話してた神がいたんだから。
「………?」
俺が服を脱ぎかけてた状態だったから、普通に気まずい。
これ、今の状況俺なんていえばいい?
身長が高かったり低かったりする神がいる中で、急に神達が右手を前に翳した。
そこからなんか…綺麗な…何かがある…
そう思った次の瞬間、それは俺の左目へと入っていった。激痛と共に。
「ぐっ…⁉︎がぁ“ぁ…」
これまた急なことに脳が理解を以下同文。
しかも痛いときた。
激痛に悶え苦しんでいる間に、何かを言われた。
うっすらと聞き取れた。
次の瞬間、俺は部屋に戻っていた。
「…あっ…はぁ、はぁ…」
しばらく息をしていなかったため、荒い呼吸になる。
「…ふぅ。」
なんとか落ち着いた。
いや、しかしまだ脳が以下同文。
「……なんだったんだ?」
混乱しか頭にない。
ぼんやりしたまま、着替えを済ませ、準備をして、家を出る。
うっすら、何かが蘇った。
それは、言葉だった。
『[{「殺せ〉〕】」
神達に言われたんだ。
殺せ?何をだ?
なんだか無性に腹が立ってきた。
「あぁぁぁ!もう!もういい!我炎と甘いもんでも食べるか…」
そんな呑気なことを思っていた。
思っていることができた。
その日俺、神羅咲流影は、ヒトを捨てた。