…なぜこんな事になっているんだ?
状況を説明すると…俺は今現在…
監禁されている!
今から、監禁される前の記憶を話す。
「あ“ぁ〜食った食った…」
「センパイはやっぱり甘い物好きですね〜」
「そう言うお前は好きじゃないのか…?」
「いえ、好きですけど…辛い方がいいです!」
こいつの場合辛いことの度を知らないからな…
我炎とカフェに行ったのち、どこに行こうか迷っている時だった。
ふと、あの事を話したくなった。
「なぁ、我炎?」
「なんでしょうか!」
「実はかくかくしかじかなんだけど…」
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………!?!?!?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
「え?生きてる?」
我炎の反応があまりにも大袈裟だったので、俺はびっくりした。
「お〜い、我炎?」
「……センパイ…」
声のトーンが低い。これは…
(キレてるな…)
このくらいの時は大体キレてるからわかる。
まぁ、適当に受け流そう…
ドンッ
「!!??」
我炎が俺に迫ってきて…いわゆる…壁ドンをしている⁉︎
「センパイ…センパイには危険な事をするなとあれほど言いましたよね…?」
「大丈夫!俺はちょっと痛かっただけだから!!!」
「落ち着きなさい!」
「落ち着く?おかしな事を言いますね。」
あ…やばい…これ大分キレてる…
「ずっと黙ってましたが…センパイは…魅力的なんですから…」
「いやいや、それとこれとは別…」
「…え?」
今こいつ…俺のことを、魅力的と…?
いや、俺の耳がおかしいんだ…冗談でもこいつはそれを言わない…
「抑えてましたが…やっぱりセンパイは俺が管理しないといけないみたいですね…」
トンッ
「う…あ…?」
視界が暗転する。
何をされたのか分からなかった。
そして今に至る。
「………………………………」
(やっべぇ⁉︎これやばいやつじゃん⁉︎)
(監禁系の同人誌でしか見ないもんだと思ってた⁉︎)
「手錠…足枷…」
あいつはこんなものを持ってたのか…と思う。
一体何に使うつもりだったんだ?
まさか、最初からこのため…
いやいや、それはない。たまたま持っていただけだ。そう自分に言い聞かせる。
本当ならこんなもんをたまたま持っているなんてことはないはずだが。
ガチャ…ギー……
「…来たか。」
「最初に言っておきます。」
「離してほしい。という言葉は一切受け付けません。」
「……お前がどうしてこんなことをしたか詮索はしないが…」
「離さない、と言うなら無理やり脱出するだけだな。」
ここは相手を煽っておいて、反応を見て動機を探ろう。
「…とでも思ってるんでしょう?」
「…!?」
(心を…読まれた…?)
「簡単なことです。」
「僕にもその経験があるからです。」
「……は?」
「あの現象が起きた後、僕は強大な力を手に入れました。」
「だけど…センパイがそれを良く使うとは限りません。」
「それに…センパイには巻き込まれてほしくないんです。」
「分かってください…」
「却下。」
「早いですね⁉︎」
もちろん、こいつの言い分はわかる。だが…
「俺はそんな力を持ってたとしてもな…」
「今のこの世界…俺はそれに今のところ満足してんだ。」
「変えようなんて思わないね。」
「戦争を終わらせたい。とかはあるけどな…」
そう言って俺は鎖を砕く。
「なっ…⁉︎」
「お前が言ってくれて良かったよ…“強大な力〟って。」
やっぱこいつはわかりやすい…だろ?
「安心しろ。」
この一言で、いいと思った。
「………………センパイ、本当に良いんですね?」
「あぁ、良いよ。」
我炎が言ってた巻き込まれたくない。
そんなことを言われたら巻き込まれに行きたくなるだろ⁉︎
「…分かりました。」
「ならセンパイには…」
人を辞めてもらいます。
「おkおk…はい?」
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