来たのは、徹先輩を含め青葉城西の3年生の方々。
まじかぁ…
でもお客様だし…私情なんか出しちゃだめだ。
『4名様ですね、お好きなお席どうぞ』
オイカワ「ありがとう〜美樹ちゃん」
ヒラヒラと手を振って椅子に座る。
なんでこんな時までクソ及川に会わないといけないの!
イライラしながら4人分のお水とお手ふきを用意する。
と
店長「あっ及川くん!岩泉くん!花巻くん、松川くんまで!いらっしゃい!!」
え?店長知ってるの?
オイカワ「こんにちは☆店長」
まるで知り合いかのように店長に話しかける徹先輩。
まさか…常連なの?
『店長、この方々よく来られます、、?』
店長「?
そだね、常連さんだよ〜バレーが強いって有名な青葉城西高校の3年生の子達でねぇ
あっ、そうだ。美樹ちゃんも白鳥沢学園って言ってたっけ。
全国毎年のように行ってる強豪だねえ
すごいなぁ〜」
そう言ってニコニコしながら注文されたラーメンを作りながら話す店長。
まじですか…
私は、
待って、どうしよ、青葉城西高校の人達が常連なんて知らなかった、どうしよ、どうしよ
私はぐるぐる考えながらお膳で水とお手ふきを出そうと…
ズテーーーーン!!
と同時に
パリーーーン!
足が絡まって転けてしまった
コップも割ってしまった
やっちゃった…
バイト初日に…
最悪だ…
ポンコツだと思われる…
オイカワ「美樹ちゃん!?大丈夫!?」
イワイズミ「おっおい!?」
ハナマキ「大丈夫かよ!?」
マツカワ「大丈夫なの!?」
みんなが寄ってくる。
やばい顔上げられない
ほんと最悪、ついてない。
店長さんが来てくれて、
「美樹ちゃん!大丈夫?!」と手を引いて起き上がらせてくれた。
徹先輩たちに
「すいませんでした…」と謝る。
恥ずかしい。
みっともない。
オイカワ「俺らは全然大丈夫だからっね!」
イワイズミ「おう」
ハナマキ「今日初日だろ?こんなもんだって」
マツカワ「気にしないでいいからね」
優しい…
ありがたや…
もうこの時の私は元彼がいる青葉城西、という事なんか関係なくてただただよかった…と心をなでおろした。
店長「ちょっとモップとちりとり持ってくるから!」
『はい…すいません』
謝罪していた頭を上げ、ふと徹先輩の足元を見ると
『徹先輩…ッ足濡れちゃってる、、、』
裾部分がたくさん濡れてしまっていて…。
オイカワ「あっ大丈夫だよ!すぐ乾くよっ!」
徹先輩は笑いながら言ってくれるけどそんなの本当に申し訳ないよ
『ほんとすいません…!!タオル持ってきます!!』
私は方向転換をしようと後ろを振り返った…
途端、床のお水で
ツルーーン
あっ!やばい!!!
またこける!!!
そう思った。
『あれ…?』
オイカワ「美樹ちゃん大丈夫?」
徹先輩が後ろから支えてくれていて背の高い徹先輩は私の顔を上から覗き込むように言った。
『え!?!?徹先ぱっ///』
色々やらかし過ぎてパニックだ。
もう何がどうなってるかわかんない、
『えっえ?…あの…』
アタフタしていると
徹先輩は、悲しそうな切なそうな表情で
オイカワ「相変わらず美樹ちゃんはドジだなぁ」
と笑った。
その顔がなんだかとても懐かしくて ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
その後、店長さんと一緒に散らばったコップの破片や濡れた床を拭いたりして片付けた。
怒られるかな…って不安だったけど
店長「まあ、初日だしこんなもんだよ!
よかったね、お客さん優しくって!
緊張しないでいいよ、ぼちぼち頑張ろう」
と頭をポンポンされて言われた。
他の従業員さんも
「私もこぼした事あるしみんな良くあることよ」
「俺は料理もあるから大丈夫!ww」
とか色々話しかけてくれて…
なんていいバイト先なんだ!!
元彼は来るけど!!www
そんなこんなでバイトは終わった。
時計は夜の21時過ぎ。
『おつかれさまでーーす』
そう言ってバイト先を出た。
すると
オイカワ「美樹ちゃ〜んやっほー☆」
徹先輩が待っていた。
コメント
1件
及川さんかっこいい....