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古流斬
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87
チタコロ
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第四章 地獄編
第二十話「再会」
現世。
酒呑童子との戦いから五日。
防衛軍本部には静かな空気が流れていた。
古流斬は地獄へ戻ったまま。
誰も、その後を知らない。
ラントは窓の外を眺めながら呟く。
「……もしかしたら。」
「地獄の最下層へ落とされたのかもしれない。」
ケイトも静かに目を閉じる。
「そうだったら……。」
「もう会えないかもしれないな。」
黒のユーマは何も言わず拳を握る。
信じたい。
だが、不安も消えなかった。
⸻
その頃。
はるかは一人、墓地を訪れていた。
黒のラン――古流斬の墓の前へ花を供える。
「また来たよ。」
優しく墓石を撫でる。
「会いたいな。」
風が静かに吹く。
その時だった。
後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「……またここかよ。」
「相変わらず墓が多いな。」
「やっぱり怖い。」
はるかの肩が震える。
ゆっくり振り返る。
そこに立っていたのは――
古流斬。
「……ラン?」
古流斬は照れくさそうに笑う。
「ただいま。」
はるかは涙を浮かべながら駆け寄る。
「おかえり……!」
勢いよく抱きつく。
古流斬も優しく抱き返した。
「待たせた。」
⸻
その頃、防衛軍本部。
ユーマ、ケイト、ラントも墓地へ駆けつける。
「母さん!」
「はるか!」
三人は足を止めた。
目の前には、笑っている古流斬の姿。
「父さん……。」
「古流斬!」
「帰ってきたのか!」
古流斬は笑顔で手を振る。
「約束しただろ。」
「すぐ戻るって。」
ユーマは涙をこらえきれず笑う。
「おかえり、父さん。」
ケイトは肩をすくめる。
「心配させやがって。」
ラントも笑いながら言う。
「今度は勝手にいなくなるなよ。」
古流斬は少し困ったように笑う。
「努力する。」
その言葉に全員が笑った。
長い戦いは終わり、大切な仲間たちは再び一つになった。
英雄・古流斬は、ようやく帰るべき場所へ帰ってきた。
――第四章 地獄編 完
コメント
1件
うわあ……戻ってきたんですね。墓地のシーン、はるかさんの「会いたいな」から「ただいま」の流れで涙腺が緩みました。防衛軍の三人も駆けつけて「心配させやがって」に思わず笑顔。長い戦いの末に仲間が一つになる終わり方、とても温かい気持ちになりました。お疲れさまです、古流斬さん!