本編
ジュエルウォーリアとは、怪物を倒し、怪物の発生源である悪霊を祓う戦士の名前である。
それに変身する事で身体能力が飛躍的に向上し、怪物や悪霊を浄化できる。
しかし、今はジュエルウォーリアとは呼ばれていない。名前がないと不便という事で、神からは「マジカル戦士」と呼ばれている。
ジュエルウォーリアと呼ばれるのは、もう少し先の話だ。
しんぺい神
「という訳で、君は悪霊を祓う運命にある」
田中悠斗
「……今、何て言いました?」
しんぺい神
「君はとある神の手によって創られた存在だから、悪霊を祓う運命にあるという事」
田中悠斗
「えっ……えぇー!!」
Attention!
・この物語はフィクションです
・実在の人物とは一切関係ありません
・晒しやAIの機械学習は禁止です
・ご本人様の迷惑にならないようにしてください
・この物語に腐向けの意図はありません
・しんぺい神は「まじヤバ」として扱っています(タグはつけていませんが)
これらの事が理解できた方のみ物語を読んでかまいません。
ジュエルウォーリア 第一話 「ぴくとが大変身 これは運命!」
視点:田中悠斗(ぴくと)
現在地:住宅街
しんぺい神のさっきの発言で、ヘロヘロになっている田中悠斗(たなかゆうと)と、一緒に買い物に行こうとしている富岡風磨(とみおかふうま)。
田中悠斗
「トホホ……」
富岡風磨
「どうしたんですか? 悠斗さん」
田中悠斗
「どうやら俺、戦う運命にあるらしい」
富岡風磨
「……流石に信じられませんよ。この前は空から降ってきたから、記憶喪失を信じましたけど」
田中悠斗
「じゃあ、これ見せたら信じてくれる?」
悠斗は水色の本とパワーストーンらしきものを見せる。風磨は開けようとするが鍵がかかってて開かない。
富岡風磨
「何ですか? これ。鍵付きの本……の割には随分とおしゃれですね。それと丸い白色の宝石。え? 魔法少女にでもなるんですか?」
田中悠斗
「ヒーリングブックっていうんだけど、見ててよ」
富岡風磨
「はい?」
田中悠斗
「ジュエルマスターキー、セレナイト。ヒーリングブック、オープン!」
田中悠斗
「天から舞い降りし神の使い、マジカル戦士『ぴくと』!」
富岡風磨
「あら~、変身しちゃったー」
ぴくと
「呆れてるね。驚く訳じゃないんだ」
富岡風磨
「そもそも悠斗さんの存在自体が謎ですもん。突然空から降って来たり、俺が負った大けがを一瞬で治したり、20階のマンションから飛び降りて無事だったりしますから、今更驚きません」
ぴくと
「信じることと驚くことは、また別なんだ」
富岡風磨
「はい」
ぴくと
「ちょっとショックだな」
富岡風磨
「ところでなんですけど、変身はちゃんと解除できるんですか?」
ぴくと
「全然できるよ。今からやってm――」
(何かが爆発する音)
富岡風磨
「急に爆音が」
ぴくと
「……行くわ。ちょっと待ってて」
現在地:スーパーマーケット
ウラメシー
「ウーラーメーシー」
買い物客たち
「キャー!」
怪物が付近の建物を破壊し、ついでに人々も襲っている。こんなイレギュラーな事が起こったら当然大パニックだが、直ぐに避難していた為か、負傷者はいなかったようだ。
ぴくと
「マズい、どうにかしないと。でも、どうやったら……戦い方が分からない」
???
「僕に任せて!」
ぴくと
「え?」
ヒーリングブックから白くて丸っこい生き物が出てくる。
白いやつ
「やっほー、僕は白いやつだよ。しんぺい神から頼まれてやってきた妖精さ。サポートは任せて!」
ぴくと
「何でヒーリングブックから出てきたかは後で聞くよ。それで、俺はどうすればいいの?」
白いやつ
(この人、しんぺい神から何も聞かされてないんだ……)
白いやつ
「順番に説明するよ」
白いやつ
「まずは目の前にいる怪物、ウラメシーを倒して!」
ぴくと
「分かった」
目の前の怪物をパンチし、ノックバックさせた。その後、追撃をかけ、あっという間に怪物はダウンする。
ぴくと
「ムーンライトシャワー」
戦況はもう彼のもので、怪物はそれに抗う事もできない。
白いやつ
「ぴくと、今だよ。ウラメシーを浄化して」
ぴくとはヒーリングブックを手に取り、専用のペンで五芒星を書く。
ぴくと
「くらえ、神の鉄槌! ホワイトパイロキネシス」
浄化技を直撃したウラメシーは、光となって消えていく。
ウラメシー
「シアワセイッパイアリガトー」
戦いが終わったぴくとは変身を解除し、いつもの姿である田中悠斗に戻る。
田中悠斗
「ところでさ、白いやつは何でヒーリングブックから出てきたん」
白いやつ
「それは僕がその本の管理者だからだよ。作ったのは僕じゃないけど譲られたんだ」
田中悠斗
「へぇー、そうなんだ」
白いやつ
「ぴくと、風磨の事忘れてない?」
田中悠斗
「忘れてないよ。現に今、向かってるじゃん」
現在地:住宅街
富岡風磨
「おかえりなさい。悠斗さん、本当に無事てよかった……」
田中悠斗
「風磨こそ怪我はない?」
富岡風磨
「大丈夫ですよ。でも……さっき魔法使いの幽霊のコスプレをした人がここに通ったんですよね」
悠斗は何か思う事があるのかとある質問をする。
田中悠斗
「風磨、その人って全体的に透けてなかった?」
富岡風磨
「……そう言われれば透けてたかもしてないですね」
田中悠斗
「……」
富岡風磨
「どうしたんですか?」
田中悠斗
「何でもない」
不穏な空気を孕みながらフェードアウトし、エンディングとなる。
次回 「悪霊を祓う伝説の武器、でも使えない!何で!」
公式サイト風に紹介
登場キャラクター
・味方サイド
田中悠斗(たなかゆうと)
年齢 0(外見年齢は16)
性別 男
髪色 深緑
眼の色 緑
変身アイテム ヒーリングブック
現在所持しているジュエルマスターキー セレナイト
神が悪霊を倒す為に特別に創られた人間。
顔はいいが、正確に問題があり、俗に言う陰キャのようになっている。
ひょんな事からふうはやこと富岡風磨に出会い、今では親友である。
伝説のマジカル戦士に変身でき、変身名はぴくと。
富岡風磨(とみおかふうま)
年齢 13
性別 男
髪色 黄緑
眼の色 黄緑
ゲームとサッカーが大好きな男の子。
声がはきはきとしていて、誰よりも通りやすい。
彼には両親がいない為、田中悠斗が実質的な保護者となっている。
ぴくと曰く、「恋人がいないタイプのリア充」。
しんぺい神
ぴくと達が活躍する世界を治める若い神。
最近、怪物の発生の原因である悪霊に悩まされている。しかし、悪霊はあくまで被害者なので、一方的にボコすことができない状況。
元々その状況を想定していた為、とあるマジカル戦士を見回りとして派遣させていたが、ワンオペでは手がつかなくなった。
そこで、知り合いが創造した人間、田中悠斗を変身させた。
常識人(人間じゃないけど)で、年齢の割に重荷を背負いすぎている苦労人。(人間じゃないけど)
白いやつ
白くて丸っこい妖精。常に飛んでいる。
マジカル戦士ぴくとのパートナーで、ぴくとの初陣以降、ついて行くようになる。
ヒーリングブックの管理者であり、彼の許可を貰う事で、初めてヒーリングブックの能力を自由に扱える。
・敵サイド
ウラメシー
人々を恐怖に陥れる怪物。
悪霊が「死にたくない」と思った瞬間、防衛機制かのように出現する。なので悪霊を浄化しなければ根本的な解決にはならない。
しんぺい神曰く、昔は悪霊が「死にたくない」と思っても出現しなかったらしいが……?
専門用語
ヒーリングブック
ウラメシーの対抗策としてつくられたアイテムの一つ。
ヒーリングブックの中には奇跡の力が詰まっている。
しかし、ヒーリングブックにはまだ多くの謎が隠されている。
ジュエルマスターキー
ウラメシーの対抗策としてつくられたアイテムの一つ。
金銀装飾の丸土台に宝石が散りばめられたような形状で、とても鍵らしくない。しかし、「マスターキー」の名の通り、本当に何でも開けてしまう優れものである。
例えばヒーリングブックを開ける、他人の家に侵入できる、コンピューターのパスワードをかざすだけで解除できる……など、使用者の柔軟な発想力(と悪知恵)さえあれば思い通りに使えてしまう。
え? 第一話で使われたセレナイトは宝石じゃないって?
……黙れ小僧。
作者の一言
ドット絵描くのむずい