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#リゼロ
すず
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第66話『黒龍王の息子』
山岳地帯。
黒龍国へ続く隠し街道。
なおきり。
じゃぱぱ。
シヴァ。
三人の前に現れた謎の青年。
そして彼は言った。
「私は黒龍王の息子だ。」
沈黙。
じゃぱぱが真っ先に口を開く。
「……は?」
シヴァも目を細める。
「信じろって?」
青年は慌てない。
ゆっくりと首元から首飾りを取り出した。
そこには黒龍王家の紋章。
さらに。
王族しか持たない印が刻まれていた。
なおきりが警戒したまま尋ねる。
「名前は。」
青年は答えた。
「蒼龍。」
「黒龍国第一王子だ。」
じゃぱぱはまだ疑っている。
「そんな王子がなんで敵に協力するんや。」
蒼龍は少しだけ俯いた。
そして。
静かに語り始める。
「父は変わった。」
風が吹く。
蒼龍の表情は暗い。
「昔の父は違った。」
「国を守る王だった。」
「民を大切にしていた。」
「だが十年前から全てが変わった。」
なおきりが眉をひそめる。
十年前。
光金王が言っていた。
『黒龍王には秘密がある』
その言葉が頭をよぎる。
蒼龍は続けた。
「父はある日を境に。」
「中華全土を滅ぼそうとし始めた。」
シヴァが尋ねる。
「理由は。」
蒼龍は首を振る。
「分からない。」
「私にも教えなかった。」
「だが。」
そこで言葉を止める。
そして三人を見る。
「蒼厳は知っている。」
全員の表情が変わる。
蒼厳。
黒龍四天王第一席。
黒龍王の最側近。
蒼龍は頷いた。
「蒼厳だけは全てを知っている。」
「だから父を止めるには。」
「蒼厳を倒すしかない。」
一方その頃。
龍哭谷。
戦場はさらに激化していた。
蒼厳が投入した第二陣十万。
それにより黒龍軍は再び勢いを取り戻していた。
中央戦線。
王翦が前線を見つめる。
「やはり隠していたか。」
副将が焦る。
「敵総数が予想以上です!」
王翦は静かだった。
その時。
別方向から歓声が上がる。
右翼。
オルドと黒牙将軍が激突していた。
ドォォォン!!
戦斧と大斧がぶつかる。
周囲の兵士が吹き飛ぶ。
黒牙が笑う。
「強ぇな!!」
オルドも笑う。
「お前もな!!」
怪力同士の激突。
戦場の各所で死闘が続く。
しかし。
誰もまだ知らない。
蒼龍が持つ情報が。
黒龍国そのものを揺るがす秘密へ繋がることを。
そして。
蒼龍はなおきりたちへ向かって言った。
「黒龍城へ案内する。」
「ただし。」
そこで表情が曇る。
「城へ入ったら。」
「もう後戻りはできない。」
なおきりは槍を握り直した。
じゃぱぱは笑う。
シヴァも頷く。
答えは決まっていた。
こうして。
虹桃軍団三人は。
黒龍国の中心。
黒龍城へ向かうことになる。
そしてその城の奥で。
彼らは想像もしなかった真実を見ることになるのだった…。
コメント
1件
うわ…また一気に核心に近づいた感じがするね。 蒼龍が「黒龍王の息子」って名乗った瞬間、空気が変わったの分かった。しかも「父は変わった」「十年前から」って…それって光金王が言ってた“秘密”に繋がってるんだよね。構成がしっかりしてて本当に惹かれる。 あと「城へ入ったら後戻りできない」って蒼龍が言った時、三人とも迷わなかったのがすごく良かった。じゃぱぱが笑って、シヴァが頷いて、なおきりが槍を握る…その無言の信頼関係がかっこよすぎるよ。 黒龍城の奥で待つ“真実”が今から気になって仕方ないです。 重いけど、ちゃんと読み応えある話を届けてくれる🍙さんを尊敬してます。