テラーノベル
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第三十七話「未来を超える者」
戦場。
古流斬が現れた。
逃げ道はない。
クロノは静かに笑う。
「逃げられなくても。」
「問題はない。」
神城怜は眉をひそめる。
クロノは自信満々に言った。
「私は。」
「死ぬ未来が存在しない。」
「未来が私を守る。」
「だから。」
「お前たちに負けることはない。」
傲慢は鼻で笑う。
「本当にそうか?」
クロノは余裕を崩さない。
「当然だ。」
神城怜はクロノを見つめる。
(未来改変。)
(未来を書き換える。)
(でも。)
(未来を書き換えるのは。)
(“意識”があってこそ。)
その瞬間。
神城怜の能力が反応する。
空白が静かに揺れる。
神城怜は目を閉じた。
「……分かった。」
傲慢が横を見る。
「神城。」
神城怜は静かに答えた。
「やれます。」
クロノは笑う。
「何をする気だ。」
神城怜は一歩前へ出る。
「空白。」
能力が発動する。
しかし。
今までとは違う。
空白がクロノ全体を包み込んだ。
神城怜は静かに呟く。
「意識を入れ替えるんじゃない。」
「今回は。」
「意識を消す。」
クロノは目を見開く。
「なっ――」
その瞬間。
クロノの瞳から光が消えた。
身体だけが立っている。
意識が完全に停止した。
未来改変は発動しない。
神城怜は膝をつく。
「ぐっ……!」
能力の限界。
ほんの数秒しか維持できない。
だが。
その数秒で十分だった。
傲慢は笑う。
「待ってた。」
巨大な魔力を拳へ集める。
「終わりだ。」
ドォォォォン!!!
渾身の一撃がクロノへ直撃した。
未来改変は動かない。
守る未来も存在しない。
クロノの身体は粉々に吹き飛んだ。
静寂。
数秒後。
クロノの意識が戻る。
「……は。」
「何故。」
自分の身体を見る。
胸が貫かれていた。
「何故……。」
「死んで……。」
「いる?」
クロノは理解できなかった。
「未来が。」
「守るはずだ。」
神城怜は息を切らしながら立ち上がる。
「未来を変えるのは。」
「お前の意識だ。」
「その意識が無くなれば。」
「未来改変は使えない。」
傲慢は腕を組み笑う。
「未来が守ってたんじゃねぇ。」
「お前自身が未来を書き換えていただけだ。」
古流斬は静かに頷く。
「神城。」
「よく気付いた。」
クロノは最後に神城怜を見る。
「……そうか。」
「未来ではなく。」
「お前たちに……。」
「負けたのか。」
その言葉を最後に。
クロノの身体は静かに崩れ落ちた。
世界統合の魔力は完全に消え去る。
長い戦いが、ついに終わりを迎えた。
⸻
第三十七話 完
#作者干渉型コメディ
澪彩の引き出し【サブ垢】
10,730
#ご本人様とは一切関係ありません
yozakura🌸
349
ゆきまる
MaruM
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コメント
1件
おお、37話読み終えたわ…!クロノの「未来が守る」って理論、完全に理屈でぶち破ったのが気持ち良すぎる。「意識を消す」っていう神城怜の逆転の発想、痺れたわ。傲慢が「待ってた」って言って渾身の一撃を叩き込むシーン、映像で観たいくらい熱かった。クロノの最後の「未来ではなく、お前たちに負けたのか」って台詞、めっちゃグッときた…。ここまで長かったけど、ようやく一つの決着って感じで胸熱やったわ!古流斬さん、お疲れさまです🔥