テラーノベル
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登場人物は私。
「あーーー!暇!!ほんとに!暇!」
ある日の日曜日、することないがない私は早朝に目を覚ます。
「まだ、、6時。。。? 何で休みの日に限って早起きしちゃうのよ!」
ひとりごとが多くなるのもひとり暮らしのあるあるだと言い聞かせながらいつも言っている。
暇に暇を重ねて無意識に財布を開く。
「何しよう。どこか行こうかな。。ってお金。ないし。使えないし。」
そう。この暇を埋めるのにお金は使えないのだ。
「あーー。」
頭を抱えても仕方が無いのにいつも悩んでしまう。そしてこう思うのだ。
こんなことならあの時貯めておけば良かったと。とは言ってもこういう日に使っちゃうから意味は全くない。
「あ、そーだ。」
テレビ下の棚に手を伸ばしてゲームソフトとゲーム機を取り出す。
「これこれー」
小さい頃、誰もがやったことがあるであろうゲーム機そしてゲームソフト。
「少し色あせてるけどこれが良いのよ。」
充電をして電源をつけると懐かしい音が響く。
「えー?懐かしすぎ!」
小さい頃はこのゲームソフトがお気に入りで夜中に布団の中でこっそりしてたっけ。
こっそりゲームをしてたはずなのに持病の喘息の発作が出て親に布団をめくられそうになってもゲームを隠すのに必死になったのを覚えてる。結局ゲームもバレてそのまま入院になっちゃったし、しばらくゲームもお預けになってしまった。
「そんなこともあったなー」
なんて思い出しながらそのゲームを進めていると、ふと気づいたことがある。
「あれ?なんか難しい?反応遅い?」
昔よりも反応が遅いような気がするのだ。
「やっぱり劣化しちゃうかー。13年ものだし。仕方がない。」
しかし調べてみると動きは、そんなもんらしい。
「昔の自分このゲーム上手かったの器用じゃん。天才。」
時間を忘れてゲームに没頭するのは高校生以来だろうか。
そういえば高校生の時も隠れて明け方まで寝ずに友達とゲームしてたっけ。
この時間を忘れてしまうのは大人になっても変わらない。
「もうこんな時間。」
棚の時計に目を向けると11時過ぎになっていた。
「お腹空いたなー。何食べよう。お金は使えない。。。」
おもむろに冷蔵庫を開けるがあるのは乾燥わかめとごま、そして小麦粉。
「こんなじゃ無理無理。」
と1度冷蔵庫を閉めてゲームにもどるが空腹でゲームが手につかない。
「うーん。やっぱ作るか。」
こんなご飯あり?って聞かれるとひとり暮らしの適当なご飯じゃないとしないから絶対なしって言われちゃう。
用意するのは
水、乾燥わかめ、ごま、鶏がらスープの素、ごま油、塩、胡椒。それに小麦粉。
まずは小麦粉に水を入れて耳たぶぐらいのかたさになるまでよくこねる。
鍋に水、乾燥わかめ、調味料を入れて火にかける。沸いてきたらさっきねった生地を白玉ぐらいの大きさ丸めてつぶして入れる。
浮いてきたらごま入れて完成。
「何このご飯。。ありえないでしょって。うまぁ。。。」
朝から何も食べていないからかこんなご飯ですら美味しく感じる。
しかしこれはまだお昼ご飯である。
「よし。食べ終わったし。少し昼寝してゲームのつづき!っと。」
なんだかんだ素朴な味にまた作ろうと思いながら眠りについた。
「はふぁーぁ。。。」
あくびをしながら背伸びをして携帯で時間を確認する。
「おぉ。もうこんな時間。。。」
時間は16時を回るところ。
「寝すぎた。。。とりあえずゲーム。。。」
眠い目をこすりながらセーブされたゲームに戻ってきた。
「私もセーブ出来ればもっと簡単に人生のつづき始められるのに。」
そんな確実にできないことを思うのも寝ぼけて使えない脳みそをフル回転させている証拠である。
「またお腹すいたかも。今何時?」
今何時?なんて言っても誰も教えてくれないけど1人の時なんて今何時?と言いながらもうすでに時間を見ている時がほとんどなのだ。
「18時。。。さすがに食べるか。また小麦粉。。。」
お金を使えなくても1日で同じ味を何度も食べるのは嫌だというこだわりだけは強い。
「そういえば!」
小麦粉と言えば昔、おばあちゃんから教わったひいおばあちゃんの団子がある。
材料は小麦粉、水、砂糖、しょうゆだけ。
この素朴な味が私は小さい頃から大好きだった。
「これ作るの久々。てか、夜ご飯やないかー」なんて思うけどほんとに美味しくて今も大好きな1品。
「もう1日終わっちゃう。」
お風呂に入って出たら髪を乾かす。
朝取り出したゲームたちにまたね。と挨拶を少し添えて、そっと棚になおす。
時計を見るともう22時。
明日の私に元気をセーブする。
今日は素朴な味と懐かしいものたちでね。
明日の私も頑張れ。
おやすみなさい。
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