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暖かい、それにふかふかとした感覚がする。
周りの音が聞こえてくる。
誰かが話しているようだ。
僕は、目を開ける。
自分「………ここは?」
???「目は覚めたかしら?」
女の声がする。知らない声だ、だがどこがで聞いたような気がする。
???「体調はどう?」
自分「別に、何ともないな。 いや、少し目眩がするか。」
と、僕が言うと女は呆れながら
???「あれだけ出血して目眩だけなら大丈夫よ。」と言った。
???「楓を呼んでくるわ。」
そう言って女は部屋を出た。
さて、ここはどうやら医務室のようだ。
ベットがいくつかあるし、僅かながら医療器具もある。
それに先程の血の事など、恐らくは僕を治療してくれたのだろう。
などと考えていると、
カエデ「あら、本当に元気そうね。」
と楓が部屋に入ってきた。
自分「おかげさまでな。」
と皮肉混じりに返すが、
カエデ「本当に死なないなんてすごいわね。あなた」
と言ってきた。
自分「ちなみになんだが、さっきの女は何だ?」
カエデ「女?もしかして緋彩のこと?」
自分「緋彩?あいつは緋彩って言うのか?」
カエデ「えぇ。緋彩は戦闘に関しては全然だけど、治療に関してはうちで1番よ。」
自分「へぇ。医療系の能力か?」
カエデ「いいえ。あの子の能力は、状態が分かるだけよ。」
という事は、治療の技術は素の能力か。
自分「凄いな。そこらの医療能力者と同レベルじゃないか。」
カエデ「そうね。そこに関してはすごいとしか言えないわ。」
…………
しばらくの間沈黙が続く。
何とも気まづい。
殺しにかかってきた奴とそれを耐えた僕だ。
会話もしづらい。
自分「そうだ。僕の組織介入はどうなった?」
無言の間もあれなので、気になっていたことを聞く。
カエデ「あー。あれね。保留よ。」
自分「保留?」
カエデ「そう。強いのは間違いないけど、従ってくれるかが分からないから、しばらくしたら任務を任せるから、そこで決めることになったわ。」
自分「それまで、どうしたらいいんだ?」
まだ介入できてないなら野宿か?嫌だぞ??
カエデ「それなら、部屋があるから使うといいわ。」
自分「そうか。」野宿じゃなくてよかった。
カエデ「ちなみになんだけど、」
と、楓が言う。
カエデ「あなた、なんで生きていたの?あれは明らかに致死量の出血よ?」
自分「それは、能力によるものだ。」
自分「僕の能力で生きていた。それが答えだ。」
僕もいまいち分かっていない。本当に僕の能力なのか。
カエデ「死を無効化するのね。珍しいわね。」
自分「そうか?」
などと雑談をして、部屋へと案内して貰うのだった。
自分「さてと、」
自分「片付けてから物を置くか。」
部屋はかなり散らかっている。
来る途中で見たが、どうやらここは地下の巨大施設のようで、元々の地下を広げて作ったようだ。
僕の部屋は元々人がいて、そいつの物が散らかっている。
自分「全部捨てていいのだろうか。」
などと、僕が思っていると、
???「あれ?ここの部屋になったんだ?」
と、馴染みのある声が響いた。
自分「朱里か?ここってのはどういうことだ?」
アカリ「えーっとね。」
アカリ「あなたはまだ正式にメンバーな訳では無いでしょ?ここは、正式なメンバーの部屋が集まってるから。」
自分「なるほどなぁ。」
つまり、組織の人達の中に1部屋、異質な部屋があるって感じか。大丈夫だろうか。
自分「喧嘩になったらどうするんだ?」
アカリ「基本ないとは思うけどねぇ。」
アカリ「まぁ、ボコボコにしていいよ。」
自分「そうか。」
喧嘩になっても問題無さそうだな。
気づいたら夜になっていた。
地下のため、外の様子が分からず、片付けを終えた時に時計を出したため、既に12時を過ぎていた。
さて、楓が言うには、任務は9時ごろ、他のメンバーと組むらしい。
その結果で介入できるか決まるようだが、どうなるのか。
喧嘩にならないといいが。
などと考えながら、僕は目を閉じるのだった。