昔は臆病だった。
勉強も平均よりは下で、運動もできなくて。
全てを煽られた。
友達を作っても、すぐに壊れてしまうような不器用さがあった。
だから、小学校半分のところで友達を作ることをやめた。
俺には合っていない。
どうせできないんだって。
でも、勉強だけでも見返してやりたかった。
だから必死に勉強した。
学年1位になったりしたし
賞にも何回も選ばれた。
そしたら、いつの間にか中学2年生で生徒会長に選ばれてた。
だから、もっと見返してやろうと思って性格を直した。
そしたら…
kr「…そしたら俺は、いつの間にか”怖い生徒会長”になってた。」
sn「…」
不思議と、親近感が湧いた。
この人も、元々は弱くて、辛くて、感情があって__________
_________ただの人で。
sn「…確かに、僕はクロノアさんを怖いと思ってました。」
kr「うっ…だ、だよね…。」
sn「でも」
でも、
彼には素敵なものを持っている。
それは「努力家」であること。
勉強を頑張り
運動も頑張り
賞も取って
中2で生徒会長。
これは、誰がやってもできないこと。
彼は…
クロノアさんは
sn「努力ができる、素敵な方です。」
kr「!…そ、そうかな…」
sn「…じゃあ、これからお友達としてよろしくお願いします!」
kr「…うん…!」
男子更衣室から出て。
廊下を2人で歩いていると視線を感じる。
いくつもの視線が僕を焼き尽くす。
彼は、これを耐えていたのだ。
_____いや、それよりももっと…
…。
僕は無力だ。
kr「下向かないで。」
sn「!! 」
ふと右側に立っているクロノアさんから声をかけられた。
…そうだ。
僕は努力家な隣の人に立っているだけ。
だから…この視線は気にする必要がない。
堂々と、胸を張ればいいのだ。
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