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丈×光希 アイドルパロ・無理やり
丈(隠れドS)
丈
光希
ステージを降りたばかりの光希は、まだ頬に汗を残していた。ファンの声援、眩しいライト、鳴り止まない拍手──でも、それよりも何よりも、背中に突き刺さる視線のほうが気になっていた。
「……おつかれ、光希」
背後から、ぴたりと耳元に寄せられた声。
「丈……。なんで……」
「なんで? さっきのMC、俺の台詞、また噛んでたな?」
「……ちがっ、緊張してただけで……っ」
「へぇ? じゃあ、その震えてる声も、ステージのせい?」
丈の指が、光希の顎をつかむ。逃げられないように、ぎゅっと。
「言ったよな、裏で俺を立てろって。お前は“かわいがられてナンボ”のポジなんだから、俺に媚び売ってればいいんだよ」
「……っや、め──」
バタンッ。
控室のドアがロックされた音がした瞬間、丈は光希を壁に押しつけた。
「声出すなよ? ここ、ちょっとだけ音漏れるからさ」
「っ……丈……ほんとに、やだ……」
「“やだ”って言いながら……その目、期待してんじゃん」
スッと丈の指が、光希のシャツの裾に触れる。ファンの前では絶対見せない、光希の小さく震える腰──まるで“されるのを待ってる”みたいだった。
「……お前、ほんとはこうされるの、好きでしょ?」
「っ……や、やだって……言ってるのに……っ」
「やだやだ言うくせに、脚、力入ってないぞ?」
丈の指が、するりと腿をなぞった瞬間、光希の喉からかすかな声が漏れる。
「ほらな……ほんとに、可愛い。全部バラしてやろうか? 人気No.1の光希は、控室じゃこんな顔してるって」
「……っやめ……っ……た、のむ……丈……」
「そうやって懇願する声、もっと聞かせて」
「丈……っ、やめ、誰か……来る……っ」
光希の声はかすれていた。抵抗しようとする腕に、丈が笑みを浮かべながら手を重ねる。
「来るわけねーだろ、控室の合鍵なんて限られてんだし──」
コン、コンッ。
「光希くんー!おつかれさまです!次、衣装合わせあるんで、10分後移動お願いしまーす!」
「っ……!!」
ビクンと光希の体が跳ねた。丈はくっと笑って、光希の髪を撫でる。
「……ったく、マジでタイミング悪」
「は、早くどいて、丈……」
「はいはい」
あっさり体を離したくせに、丈の視線は熱を帯びたままだった。
光希がシャツを直している横で、丈はスマホを取り出して──
「今夜、来い。俺の部屋」
「っ、は……?」
「“続き”、中途半端なの、嫌いなんだよ」
「ま、まって、丈、今のは──」
「お前、あのままにできるほど、冷たくなかったろ?」
そう言って、丈は光希の唇を指でなぞる。
「部屋、鍵ちゃんとかけとけよ? 俺、遠慮しねーから」
──そしてその夜。
光希が玄関を開けると、そこには当然のように丈がいた。
「来んの、早──んっ……!!」
言葉を遮るように、唇を重ねられる。
「……な? こっちは、我慢しないから」
丈の腕が、光希の細い腰を抱き寄せた。拒む間もないキスの後ろに潜む、“ずっと我慢してた熱”が、もう、止まらなかった。
丈の部屋に入った瞬間、丈は遠慮なく押し倒してきた。唇を重ねられて、逃げられなくて、言葉も消されていく。
「……やだって、言ってるのに……」
「言ってねーだろ? 声も体も……全部、“続けて”って言ってんじゃん」
シャツがずらされ、丈の手が光希の細い体をなぞる。
「敏感なの、ちゃんと覚えてるから。控室でびくびくしてた、腰……ほら、ここだよね」
「っ……やっ……ぁ……」
声を堪えても、丈の攻めは容赦ない。甘噛み、舌、手。触れられるたび、光希の体はどんどん熱くなっていく。
──気付いたら、何度も何度も果てていた。
「……こいよ、こっちに」
ベッドに引き寄せられて、髪を撫でられる。丈の腕の中で、光希はようやく呼吸を整えていた。
「……っ、バカ丈……ひとりで盛り上がって……」
「違ぇし。お前がエロすぎんだよ」
「……俺、別に、そんなんじゃ……」
光希が目を伏せると、丈が指で顎を持ち上げた。
「じゃあ、“俺にしか見せない顔”ってことでいい?」
「……っ」
丈の笑顔はいつものイタズラっ子のままなのに、目だけが真剣で。光希は、頬を赤くしたまま、黙って視線を逸らす。
「なあ、光希。ステージじゃお前がセンターだけど、俺の前じゃ、ずっと下でいいから」
「……最低、そういうとこ」
「でも嫌いじゃないんでしょ?」
「…寝る」
布団をかぶって背を向けた光希の腰に、丈の腕がすっとまわる。
「お前、次のツアー中も俺の部屋、来いよ。……ちゃんと、飼ってやっから」
「……っ、誰が行くか」
「はいはい。楽しみに待ってる」
その夜、丈の腕の中で眠りについた光希は、
知らずに微笑んでいた。