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次の日。
約束通り僕達は屋敷の鍵を探すことになった。
「思ったのですが1階を探すグループと2階を探すグループに分かれてみてはいかがでしょうか?」
提が提案する。
「うん、それはいいね。そうしよう。」
「私もいいと思う!」
それにカムイと美亜も同意する。
「私は1階を捜索しますね」
提が言った。
「私も1階探すー!」
続けて美亜も言う。
「それなら女子が1階、男子で2階を探そうか。いいよね?藍翔くん」
カムイが僕に問いかけた。
「僕はいいけど」
「柑夏も賛成だねぇ〜そうだねぇ〜」
「決定ですね。それでは捜索に行きましょうか。」
提の言葉で全員が動き始めた。
しばらくして、僕達は3つ目の部屋を探していた。
「藍翔くん、そっちはどうだい?」
「ダメ、見当たらないよ。」
「ここも違うのかな。」
次に行こうか、とでも言うようにカムイが入口に向かった時、僕はとあることに気づいた。
「あのさ…」
「ん?どうしたの?」
「ここ、テレビなくない?」
「……あ」
ずっと気付かなかった。
「シェアハウスとして使っていたのならテレビがあってもおかしくない…まさかテレビは撤去された?」
カムイが考えを述べ、僕もそれに続けて考えを口に出す。
「それか、ここは元々シェアハウスとしてじゃなくて、今みたいな状況に使われていたか…」
「……」
沈黙が流れる。
「とりあえず、他の部屋を探そうか。」
「そうだね。」
そうして僕達は再び鍵を探した。
それから少しして。
会議室に全員が集まった。
「どうだった?俺らの方は何もなかったよ」
「こちらにはありました。鍵が。」
「会議室にあったんだよー!」
「柑夏が見つけたんだよぉ〜すごいねぇ〜」
「お、それなら早速使ってみようか。」
「そうしましょう。」
そして全員で玄関に向かった。
「それじゃあ、開けます。」
提が鍵を鍵穴に刺すと…
サクッ
見事に刺さった。
あとは回すだけだ。
妙に緊張感が走る。
カチャ
鍵が開いた音がした。