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カチャ
鍵が開いた音がした。
「!!」
全員が驚く。
「開いた?!開いたよね!!」
美亜が興奮気味に言う。
「扉を開けてみようねぇ〜そうだねぇ〜」
「そうですね、扉を開けてみましょう。」
提が扉を開けた。
するとその先は──
なんと、暗い暗い闇だった。
「……!」
「なるほど、窓から外を見れないようにしているのではなく、この屋敷そのものが暗い景色に包まれていた、と」
提が言う。
「でも…でも、外に出たら何かわかるかも…?」
美亜が呟きながら外に出る。
「ちょっ、何があるかもわからないのに…!」
カムイが止めるが、美亜は聞く耳持たず数メートルほど進む。
「なにもないよ。暗いだけ」
美亜が言う。
「何もないなら柑夏達も外に出て探してみようねぇ〜そうだねぇ〜」
柑夏のその言葉で全員が外に出ることになった。
僕はとある方向に一定に進んでいた。
ずっとずっと、進んでいた。
そして何分が経過したのだろうか。
こんな暗い場所じゃ時間なんてわからないもので、どれほど進んだのかも、何分経過したのかも、旗また何時間だったのかもわからない。
だけど、歩みを止める時が来た。
なぜなら、目の前に見えない壁があったから。
足がコツッと当たって歩みを止める他なかった。
「壁……」
僕は押したり体当たりしたり殴ったりしたが、壁が動くことはなかった。
これ以上はどうしようも出来ないので、僕は屋敷に戻ることにした。
「あ!戻ってきたー!」
「藍翔くんが最後だねぇ〜そうだねぇ〜」
「ご、ごめん…」
「藍翔くんは何か情報はありましたか?」
提が僕に問う。
「いや、特になかったよ。見えない壁で進めなかったくらいで。」
「やっぱり、見えない壁があるのか。」
カムイが呟く。
「やっぱり?」
僕が問い返すとカムイは言った。
「4人とも、君と同じように見えない壁に行先を阻まれて戻ってきたんだ。」
「ということは一定のところ以上は進めない…」
「そうなるね」
「明日は、それぞれ失った記憶を探してみませんか?」
提が提案した。
「そうだね。そしたら何か変わるかも。」
カムイがそれに同意する。
「私も賛成、記憶がないままとかモヤモヤするし。」
「柑夏もそうだねぇ〜」
美亜と柑夏も同意する。
「藍翔くんはどうですか?」
提に聞かれる。
「僕も賛成だよ。」
同意する他なかった。