退院して、3日がたった。
余命半年と宣告を受けても、実感がなかった。
だけど、どこかでそれを受け入れている自分がいた。
時間は止まる事なく、目まぐるしく進んでいく。
あの日から、人ととの距離に壁を感じるようになった。今まで楽しいと思っていたことが、つまらない物に変わってしまった。
誰にも悟られないように、いつも通りに平静を装って、笑顔を作っていた。
きゃははっ!
公園の前を通ると無邪気に遊んでいる子供達が見えた。
別に、他人を羨んでいるわけじゃない。
でも、何で自分なんだろうと、そう思うことはある。
どうせ死ぬんだし、もうどうでもいい。
そう思ってしまう自分に、心底嫌気がさした。
考えているうちに、蓮の家に到着していた。
…プリントをポストに入れて帰ろうか、いや、一応生存確認くらいはしとおかないとか。
インターホンを押したが、いくら待っても反応が無かった。
やっぱり。
僕はインターホンを連打した。
ガチャッ
ドアが開いた。出て来た人物は、不快、という表情をしていた。だが犯人が僕だと分かるとパッと表情が明るくなった。
「ゆき!!」
久しぶり、と言おうとした途端飛びつかれ危うく倒れる所だった。
「ちょっ、、苦しいんだけど」
僕がそう言うと蓮は笑って離れた。
「せっかく来てくれたんだから、中で話をしよう!」
返事をする間もなく手を引かれ家の中に入った。
コメント
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え、描いた半分しか保存されてないだとっ、、!?2人の会話が、、