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「俺さ、若井のことが好き。」
思ってもみなかった突然の告白に、俺は戸惑いを隠せない。
「え…?それってどういう…。」
「そのままの意味だよ。若井が元貴に抱いてる感情と同じ。」
冗談やからかいの類では無いことは、涼ちゃんの目をみて明らかだった。
「若井のこと好きで、近くでずっと見ていたから、若井の変化にもすぐに気づいたよ。」
さっき頭をよぎった疑問の答えがわかった。
涼ちゃんは、俺の心情の変化にも気づいて慰めようとしてくれているのに、 俺と来たらすぐ近くにいるメンバーの好意にすら気づいていなかったなんて。
自分の感情を抑え込む余りに、周りが見えていなかったことに気づき急に自分が恥ずかしくなってくる。
「若井が落ち込んでる状況で伝えるのは卑怯だとも思ったけど、今の若井を見ていられなくて。突然こんな事言われても困るよね。」
「いやっ、そんなことは…。」
余りに悲しそうな顔で言うものだから、俺は咄嗟に否定しようとする。大切な涼ちゃんからの気持ち嬉しく無い訳がない。
出来ることなら最大限の気持ちを返したい。
でも____。
「涼ちゃんの気持ち凄い嬉しい。全然気づけなくてごめん。でも、やっぱり俺は元貴のことが好き。他の人とは考えられない…。」
元貴に気持ちが向いている状態で、涼ちゃんを弄ぶ様な真似したくなかったので、はっきりと正直な思いを伝えた。
すると涼ちゃんはふっと笑って、
「そうだよね、うん…わかってた。元貴を差し置いて付き合いたいなんて思わないよ。でもさ…。」
涼ちゃんは俺の首の後ろに手を回し、グッと引き寄せてきた。顔と顔の距離が無くなり唇が合わさる。
突然の事で訳が分からず、離れようとするけど、腕の力が強く逃れる事ができない。
涼ちゃんの舌が、俺の口内に入ってきて歯列をなぞり、俺の舌と合わさる。ぴちゃぴちゃと水音が鳴る。
「んっ、はぁっ…。」
2人の唇の間から、どちらのものかわからない吐息が聞こえてくる。口の横からは交わった唾液が垂れ首を伝う。
何分ほどそうしていただろう。息が苦しくなってきた頃に、ようやく手が解かれ唇が離れた。
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