「……――――天羽、八尋」
声帯を震わせたのに、現実味がなかった。
自分の声とはまるで違うような動揺した声音に、次元を漂う浮遊した思考のどこかで、晒したことを悔しく思った。
瞳孔を開き、硬直する俺の前で、張り詰めた空気を吐息一つで打ち砕くような、冷えた笑い声が漏れた。
「……ふっ」
美しくも均等に広がる口角とともに、顎を持ち上げる。
見下ろすような瞳が、明確に線引きする。
「――天羽さん、だろう?村尾」
間違えるな、と語るように、俺の名を呼ぶ。
ざらり、とした触感が、背中を撫ぜた。
「……それにしても、まさか未だにボディーガードに付いてるとは思わなかった」
愉快そうに、天羽が一歩近づく。
「お前よっぽど瑞希が好きなんだな? 純情もそこまでいくと、いっそ応援してやりたくなる」
くすくす、と嫌味な笑い声***********
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