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#めめこじ
junp_
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めかぶぷりん
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愛月☆2
5
💚「できた…!サンプル薬第7号!」
🧡「あべちゃんすごい!!」
先日の実験で得たデータにより、阿部は人魚を一時的に人間に戻す薬を開発していた。
研究に研究を重ね、向井が試飲できそうな試薬がようやく完成したのだ。
💚「計算が正しければ1粒で約6時間だ。持続的に飲むとおそらく効果が短くなる可能性があるから多用はおすすめできない。
めめの血液成分で作ってるから前に言った理論だと康二しか効かないはず」
🧡「6時間は人間の生活ができるって事やね」
💚「恐らくはね。これなら外に出ても大丈夫だと思うよ」
🩷「康二人間に戻ったらなにしたい?」
🧡「せやなぁ…あ、今日って何日?」
💚「〇月〇日だよ」
🧡「じゃあ、△日のお祭り行きたい!めめと!」
🩷「お祭り?」
🧡「地元のな。昔はめめと毎年行きよってん」
💜「そういえば、めめもおんなじこと言ってた」
🧡「めめが?」
💜「康二と海で再開する前だよ。康二と会ったら何したい?って聞いたら『祭りに行きたい』って」
🤍「じゃあ尚更行かなきゃ!めめ空いてるか聞いてみようよ!」
💚「とりあえず、試薬の効果を見る日は仮で△日に決めとこうか」
その後ラウールが目黒の仕事のスケジュールを確認。夕方まで仕事らしいが、花火の時間には間に合うようで、予定通り治験は祭りの日に決まった。
🤍「もしかして、康二くん初デートになるんじゃない?」
🧡「デッ…!いやでも今まで何回も行っとるんで?今更やろ笑」
💚「そんなことないよ!気持ちが大事!」
🤍「あっ、そうだ。いい考えがある!めめをちょっと驚かせようよ!」
🧡「なにすんの?」
🤍「それは当日になってのお楽しみ~!」
祭り当日。目黒はスケジュール通り仕事が進んでいるようだった。
阿部の試薬を飲み、人間に戻った向井の準備はなぜか慌ただしかった。
💚「康二脚痛くない?1人で歩けそう?」
🩷「康二風呂は入っとかないと!潮の匂いさせてデートいけないでしょ!」
💚「ほら髪整えて!あれ?水につかりっぱなしの割には髪が痛んでないね。これも人魚因子のせいか…?」
💜「あべちゃんその研究は帰って来てからね!」
💚「あれ?ヘアアイロンどこいった?」
💜「康二〜俺の香水使う?」
🧡「1人でできるからぁ!!!」
🤍「康二くんおまたせ~!良いもの持ってきてあげたよ!」
🧡「なになに?」
🤍「じゃーん!浴衣!」
💜「えっ!めっちゃおしゃれじゃん。ラウールチョイス?」
🤍「もちろん!知り合いに貸してもらった!」
🩷「めめ、康二に惚れ直しちゃうかもね笑」
🧡「…っ」
💜「康二笑 顔乙女になってるって笑」
🧡「見やんといて!!」
💚「じゃあ、康二早速着てきなよ」
🧡「俺…着方知らんのんやけど…」
💚「え、でもついさっき『1人でできるからぁ!!!』って言ったばっかじゃん」
🧡「意地悪いこと言わんでよ」
🤍「大丈夫だよ、俺最近着付け教わったの!俺やってあげるよ」
ラウールに引っ張られされるがまま浴衣を着る向井。姿見で見る、人間の脚で立つ自分は何か月ぶりになるだろうか。
鱗も尾鰭も鰓もない。歯も尖っていない。どこから見ても正真正銘の人間だった。
🤍「はい、かんせーい!康二くん似合ってるじゃない!良い感じっ」
🧡「俺、人間や…」
🤍「久しぶりだよね。めめの隣歩けるんだよ。下駄だし、転ばないようにね」
🧡「おん。ありがとうラウ」
🤍「楽しんでね!あ、汚さないでよ!借り物なんだし」
🧡「汚さへんよ、俺も大人やで笑」
🤍「いや~何があるか分かんないからね」
ガチャ
支度をする部屋に阿部が入ってきた。
その手には小さな小さなポーチを持っていた。
💚「康二~ちょっといい?」
🧡「あべちゃんどしたん?」
💚「俺の計算だと効果は6時間。だけどあくまで予想だからどうなるかわからない。
体に違和感があるようだったらすぐに見られない所に避難して、俺に連絡ちょうだい」
💚「あと今日は22時には帰ってきてね。
俺のラボの場所はあんまり知られたくないから、悪いけど一回めめのマンションに戻ってからめめに車でここまで送ってもらって。めめには言ってあるから」
🧡「わかったぁ」
💚「あと、どうしても困ったら…これを開けて」
阿部は持っていた小さなポーチを向井に渡した。
🧡「何が入っとるん?」
💚「ヒミツ〜笑 寂しくなった時に開けたらいいよ」
🧡「???」
💚「ほら、時間だよ!近くまで送ってくから車乗って!ラウールも送るからね」
🤍「は~いありがとあべちゃん!」
18時。向井は阿部の研究室をでて祭り会場へ。
19時頃、祭り会場から少し離れた所。
仕事を終えた目黒は向井を待っていた。なるべくバレないように帽子とサングラス、さらにはマスクとフル装備だった。
しばらくすると目の前に見覚えのあるワゴン車が止まった。
💚「めめおつかれ~!」
運転席から阿部が顔を出し目黒に手を振ると目黒はサングラスを外した。
🖤「あべちゃんありがとう」
ワゴンの後部座席のドアが開かれた瞬間、目黒の動きが止まる。車から浴衣をまとった向井が降りてきた。
🧡「めめ〜!おまたせ」
🖤「康二、それ……」
🤍「俺が選んだの!良くない?」
シンプルな白地の浴衣にウェーブのかかったヘアスタイル。ラウールの仕業か、ほんのり薄くメイクまでされていた。
🤍「じゃっ!俺はあべちゃんに送ってもらうから〜。楽しんでね!」
💚「めめ、康二を頼むね!行ってらっしゃ〜い」
阿部とラウールは満面の笑みで車の中から手を振り去っていった。
🧡「ほな行こか!お祭りめっちゃ久々! 」
🖤「俺も全然行ってないな」
🧡「楽しみなんよ!はよ行こうや!」
🖤「康二転ばないようにね笑」
─── 🤍『もしかして、康二くん初デートになるんじゃない?』
数時間前のラウールの頭の中でフラッシュバックする中で、若干緊張しているのを目黒に悟られないように明るく振る舞うのに精一杯だった。
歩いて10分、2人は祭り会場に到着。
🧡「うわっ…なんも変わってへんなぁ…!」
社会人になってからは中々来れなかった地元の祭り。規模は大きめの方で県外からも観光客が訪れるほどだ。
2人が到着した頃には既に大勢の人で溢れかえっていた。
花火は20時頃。時間にもまだ余裕がある2人は会場内を散策していた。
どこかから聞こえる和太鼓の音、屋台から香る食べ物の匂い、すれ違う人々のはしゃぐ声と足音。
長い間、人目を避け都会の喧騒を避けるように生き、静かな海の中にいた向井にとっては懐かしいを通り越しもはや新鮮な気持ちすらしていた。
🖤「康二、脚大丈夫?」
🧡「全然平気!」
🖤「無理しないでよ、なんかあったらすぐ言って」
🧡「心配し過ぎやって笑」
その時、混雑している人ごみの中で向井は不意に背中を押され、バランスを崩しよろける。
それを見た目黒がとっさに向井の腰に腕を回した。
🖤「ほら言わんこっちゃない笑」
🧡「今のはただのハプニングやん!」
🖤「歩くの久しぶりなんだから気を付けて」
すると目黒はさりげなく向井の手を取り、指を絡め恋人繋ぎをした。向井は鼓動が早くなるのを感じながらもゆっくり手を握り返した。
このごった返す人の中だ、おそらく2人が恋人であることも、手を繋いでいることも気づかれないだろう。
すると目黒が手を引き向井の耳元でささやいた。
🖤「今日の康二すごい綺麗」
🧡「…っ!」
🖤「ラウールたちに感謝だな」
🧡「…ずるいわ…そんなん」
🖤「また一緒に来れて嬉しい」
🧡「……俺も」
遥か昔に「幼馴染」として一緒に来た時と何も変わっていないはずなのに、「恋人」になっただけでこんなにも景色が違って見える。
そんな2人の間に甘い空気が流れた矢先だった。
すれ違った若い女性複数人が何かに気づいたように向井たちの方へ振り向き何か話していた。
「ねぇ、今のってめめじゃない?」
「マジ⁉」
「言われてみれば背丈が似てるかも…!」
「一緒にいる人、誰?」
微かに聞こえた会話に思わずせず背筋が凍った。
🧡(マズい、バレとる…!)
すると目黒が繋いでいる手を強く握り直し、再び向井の耳元でささやいた。
🖤「康二、俺から離れないで」
目黒は向井の手を引き速足で歩きだした。人の波を掻い潜り、女性たちと距離を取る。
しかし、向井が気にして後ろを振り向くと、遠目に女性たちも後を追ってきるのが見えた。
🧡「めめ…!」
🖤「大丈夫、任せて」
目黒は人影や屋台の陰に隠れながらどんどん歩みを進める。そしてなんとか人ごみを抜け出し、祭り会場から外れた細道へと避難した。
振り返ると追ってきていた女性たちはいなくなっていた。
🖤「康二ごめん、巻き込んだ」
🧡「しゃーないよ。めめは芸能人やもん、どんだけ隠しとったってバレる時はあるって」
時刻は19:53。花火の時間まで10分をきっていた。
🧡「どうする?花火やめとく?」
🖤「いや、ちょっと行ってみたい穴場があるんだけどいい?」
🧡「穴場?」
目黒は再び向井の手を引き歩き出す。向かった先は、向井にも見覚えのある場所だった。
🧡「あれ、ここ…来た事あるような」
そこは静かで誰一人とおらず、ひっそりと佇む神社だった。
🖤「康二が高校で、俺は中学生だった時」
🧡「…アッ!」
🖤「康二が不審者から俺を助けてくれて逃げ込んできたのがここ」
🧡「あったな。そんなこと」
🖤「…で、俺が康二を好きになった場所」
🧡「えぇ⁉そうなん⁉」
🖤「覚えてる?2人で不審者から逃げて来て、康二泣いてた。その時にたまたま花火が上がって、その光が康二の涙に反射してた」
🖤「それがすごいきれいだったの」
🧡「ま、全く覚えてへん…」
🖤「俺にとっては忘れられない場所」
2人は境内の階段に腰掛け、花火を見ていた。その間も繋がれた手は離さず、互いの体温を感じていた。
🧡「めめって…ホンマに14年前からなんやな」
🖤「なにが?」
🧡「だってこの神社来たん14年前やろ?そん時から…その…」
🖤「…そうだよ。ずーっと好きだったよ。康二の事」
🧡「目移りとか…」
🖤「するわけないじゃん」
🧡「こんなイケメンで俳優もやっとって相当モテたやろうに」
🖤「好きな人にモテないと意味ないから」
🧡「…っ、やっぱずるいわ」
🖤「14年の反動舐めないでって言ったでしょ笑」
2人きりの時間はあっという間に過ぎていく。刻一刻と近づく約束の時間の事を忘れたくなるほどに早く、まるで打ち上げられて一瞬で消えていく花火の様だった。
20:48
花火を時間ギリギリまで見た2人はその後タクシーで目黒のマンションまで戻ってきた。
阿部の研究所に戻らなければならない約束の時間は22時。
目黒の車に乗って今から向かえば間に合うといったところ。
🖤「あべちゃんとこまで送ってくから。乗って」
🧡「…うん」
夢のような時間だった。
久々に人間に戻り、長年片思いしてきた相手と恋人として花火を見にいくだなんて。少し前までは想像もつかないようなデートだった。
だが自分はまだ人魚。もうじき薬の効果がきれ元の姿に戻ってしまう。
そんなこと、わかっている。
🖤「康二?」
帰らなければ。
🖤「どしたの?どっか痛い?」
わがままなんて言えない。
🧡「…ない」
🖤「え?」
それでも
🧡「…帰りたない」
まだ一緒にいたい。
🖤「っ、康二…!」
弱々しく本音を吐く向井を目黒は思わず抱きしめた。
向井も腕を目黒の背に回す。
🖤「俺だって帰したくない」
🧡「うぅ……」
🖤「でもあべちゃんたちとの約束だから。康二を送ってくって頼まれてる」
🧡「でも……めめとおりたい…」
🖤「寂しくさせてごめん」
その時だった。
向井は出かける前の事がフラッシュバックした。
────💚『どうしても困ったら…これを開けて』
────💚『寂しくなった時に開けたらいいよ』
寂しくなった時
🧡「あっ……」
🖤「なに?」
🧡「あべちゃんが持たせてくれたヤツ」
向井はカバンから阿部から受け取った小さなポーチを取り出した。
🧡「あべちゃんが言うとった。『寂しくなった時に開けて』って」
🖤「あべちゃんが?」
2人はポーチのファスナーを恐る恐るあけて中を覗く。
そこには予想もしていなかったものが入っていた。
🧡「これ……」
それは向井が飲んだはずの阿部が作った試薬だった。
一緒に小さなメモが挟まっていた。
──今日だけね!朝9時には迎えに行くから!
阿部
阿部には全てお見通しだったということだ。
🧡「あべちゃんの薬やん…!俺が飲んだのと同じヤツ」
🖤「それを飲んだら時間が伸ばせるってこと?」
🧡「多分…?」
2人の間に暫しの沈黙が流れた。しかし、考えていることは一緒。
先に口を割ったのは目黒だった。
🖤「俺の部屋、来る?」
🧡「……行く」
💜「あべちゃん良かったの?」
💚「何が?」
💜「康二に薬持たせたっしょ?」
💚「今日だけ。せっかくの初デートだもんね〜」
💜「もう22:25だよ。こりゃ康二薬使ったな」
💚「今頃めめとあんなことやこんなことを……」
💜「うぐぁぁ〜! 俺の可愛い康二が……!!」
💚「母親か」
あとがき
読まなくても️⭕️
途中で話が出た目黒さんが向井さんを好きなったきっかけの話は
鱗に恋心【SUB STORY】涙が落ちる、涙に落ちる
にて読めます。
コメント
2件
やっぱり、めめこじ最高ですね!笑この作品ほんと大好きです😊今日、テラー開いたとき最新話が上がってて、思わず「え!??まじさいこー!!」って言ってしまいました笑