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???「失礼します」???「ん?あっ!紅緒ちゃんじゃん!」
???「あら、いらっしゃい」
???「こんにちは。紅緒」
ここは、生徒会室。「雨花」、「桃時」、「兎白」は各学年の学年目標をまとめる仕事を行っていた。その中、紅色の髪の少女が現れた。名は「紅緒」。
紅緒「あっ!雨花さん!」
雨花「久しぶり〜紅緒ちゃん!」
桃時「それにしてもあんたに一年の知り合いができるなんて思わなかったわ」
兎白「俺も意外だった」
雨花「今日はどうしたの?」
紅緒「あぁ、学年目標が決まったのでそれを提出しに来たんです。私学級委員なので」
雨花「そうなんだ〜せっかくだからさ!ちょっとここでゆっくりしていって!わたしあったかいお茶持ってるから!桃時ちゃん。前に科学学会で使った紙コップ使って良い?」
桃時「別に良いわよ。…………えっと確かこの辺に……」
紅緒「そんな!お構いなく!」
兎白「でも、学年目標をわざわざ伝えに来てくれたんだ。本当は俺たちの方から聴きに行くつもりだっんだが……ありがとう」
紅緒「いえ!後輩が率先して動くべきだと想うので!」
雨花「何て良い子なの〜!紅緒ちゃん可愛い!!」
紅緒「あ、ありがとうございます!」
雨花たちは、一度手を休めてお茶を飲むことにした。
桃時「そういえばあんたたちっていつから知り合いの?」
雨花「あれ?桃時ちゃん覚えてない?あれはね……わたしが二年生の後半頃……」
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
雨花「今日は少し早めに学校行けそうだな」
雨花は、遅刻サボり常習犯。内申点なんてズタボロだ。しかし、今日は気分的に早く行く気分だった。
そう、雨花はとことん自由人なのだ!!
雨花「なんか今誰かに馬鹿にされた気がするけど、まぁいいや。……ん?」
雨花の前には校門の前で、たじろいでいる紅色の髪の少女がいた。
雨花「どうしたの?大丈夫?」
???「!、す、すみません!不法侵入するつもりはなかったんです!」
雨花「でも、まだ校門の中に入っている訳じゃないんだし、良いんじゃない?謝ることじゃないよ」
雨花は微笑む。
???「あ、ありがとうございます」
雨花「何か用があるのかな?」
???「その、兄と姉がここで先生として勤務してるんです」
雨花「あぁもしかして、紅蓮先生と紅葉先生?」
???「どうして分かったんですか!?」
雨花「だってめちゃくちゃ似てるもん!目とか髪色とか!」
???「それでその……二人はどんな感じですか?学校内で周りにどう想われてますか?」
雨花「そうだねぇ……まず、紅蓮先生は自分のデスクに置いてあるフィギュアによく話しかけててみんなから引かれてるね。あとは美術の授業の時、デッサンのモデルとして必ず自分のアクスタとかアクキーを使ってる……って感じかな?」
???「…………姉の方は……?」
雨花「紅葉先生は、基本的には普通の先生なんだけど、前に紅蓮先生のこと追いかけ回しながら、「私の金がないのはお前の仕業かぁ!!!!」って雄叫びあげながら廊下爆走してた。あれが月一の恒例行事って言われてるよ。生徒には廊下を走るなって言ってるのにね?あはは!」
???「…………しよ」
雨花「ん?」
???「…………っ!」
「「どうしよおぉーー?!?!?!?!」」
紅緒は、頭を抱えながら叫んだ。
某美術絵画のように。
雨花「え?」
???「私来年、この学校に入るんです!このままだと私はあの二人によって周りの人たちにからかわれて、悪目立ちすることこの上なしじゃないですか!?!?私は目立つのが大嫌いなんですよ!!!!あぁ!!!!どうすれば……?!」
雨花「うーん、でも悪目立ちはしないと想うよ」
紅緒「どういうことです?」
雨花「あの二人、確かに目立ってるけど、生徒からは慕われてるんだ。紅蓮先生は生徒たちと同じ視点で事柄を考えることが出来る。……まぁそのおかげで生徒と一緒になってふざけちゃって生徒と一緒に先生に怒られてることもあったけど……あはは!そして、紅葉先生は厳しいところもあるけど、辛い想いを抱えてる生徒がいたら誰よりも先に助けようとして、生徒のためなら自分が悪者になっても構わないって考えられる先生なんだ。生徒から嫌われることを良い意味で恐れない先生って中々いないからさ!あの二人はとっても良い先生だよ!妖怪たちからも一目置かれてるしね!」
???「妖怪たちからも……ですか?」
雨花「そうだよ」
???「私は妖怪嫌いなんです」
雨花「そうなの?どうしてか聴いても良い?」
???「それは……」
雨花「(もしかして誰か身内が傷つけられたり……?)」
「「ゲームのセーブデータ全部消されんです」」
雨花「…………あぁ」
???「私が徹夜してまで頑張ってゴールしたステージのデータも全部全部消されたんです!!絶対あいつを私は許さない……!!」
雨花「…………話を戻すけど、あなたは絶対悪目立ちしないし、もししたら、わたしのとこまでおいで。絶対話聴くから。あなたは独りじゃないんだよ。この言葉が信じられないなら、無理して信じなくて良い。でも、もしわたしが勝手にあなたが困ってそうだなって想ったら、あなたが嫌じゃないところまで何度だって聴くから!どう?」
???「あ、ありがとうございます!」
綺麗事だけ言って終わらせるじゃなくて
言った後、自分がどうするか、どうしたいのか
教えてくれた……!
雨花「そういえばあなたの名前は?」
???「私は……」
「「紅緒です」」
雨花「よろしくね!紅緒ちゃん!」
紅緒「はい!よろしくです!」
「では、」と紅緒は別れを告げる。
紅緒「また、来年に」
雨花「うん!」
そして、紅緒は去っていた。
キンコーンカーンコーン
雨花「…………ん?」
「(今の音は……?)」
雨花「学校目の前にあるのに、遅刻した」
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兎白「あぁ想い出したぞ。確か桃時があの時、いつもより早めに学校に行って、廊下からたまたま校門がみえて、雨花と紅緒が立ち話してたって言ってたな」
桃時「そんなこと言ったかしら?」
雨花「わたしも覚えてるよ〜!めちゃくちゃ間抜けって大笑いされたもん!」
兎白「まぁ学校が目の前にあるのに遅刻するのは面白いな」
桃時「その光景を考えると……確かに笑えるわね。ぷっふふ」
紅緒「でも、あの言葉嬉しかったです!またここに来ても良いでしょうか?」
雨花「もちろん!」
紅緒「ありがとうございます!では、また」
紅緒は退出した。
桃時「あの子、本当に良い子よね」
雨花「橙ちゃんに憧れてるんだってー!」
兎白「橙は優しいからな」
桃時「憧れない気持ちも分からなくないわね」
雨花「…………」
「(問題児だらけの生徒会のまとめ役だからっていうのも理由の一つであることは黙っておこ)」
雨花「まぁ、橙ちゃんも結構色んな意味でヤバいけど、まぁそこも好きなんだけどね」
桃時「何か言った?」
雨花「ううん!よし仕事続けよう!」
その後、橙と瑠璃人も加わり、仕事は少し早めに終わったのだった。