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期待以上。

期待以上の綺麗さだ。と、俺は思った。

亮平は、可愛らしい小さな唇をキュッと結ぶと、恥じらいながら俺を見上げている。


古からの言い伝え。


そんなことはあり得ないだろうと今まで考えてみたこともなかったが、俺たち人形たちの間ではまことしやかに伝えられている伝説があった。


人間と心を通わせ、交わることができると、人間になれるという伝説。


人形とは、人の形をかたどってこの世に生まれてくるもの。人間への憧れは生まれた時から強くそれぞれの魂に刻まれていた。来世では人間になりたいと、処分される時に強く願うのが俺たち人形だ。

人間と交わるなんて非現実的なチャンスは、一生訪れないだろうとこの伝説については考えてみたこともなかった。しかも、その夢を叶えてくれる美しい花嫁がこんな形で手に入るなんて本当に夢みたいだ。


🖤「亮平、俺と一生添い遂げてくれるか?」

💚「え。それはちょっと重いけど……逆に俺なんかでいいの?」


亮平は自信なさそうに上目遣いで俺を見ている。もし俺を人間にさせてくれたら、一生を賭して愛すると誓おう。亮平は俺の言葉にわかったような、わからないような曖昧な顔をした。

なんとか信じてほしいが、お互いに初対面。契りを交わしたら愛はその後ゆっくりと育てていけばいい。


🖤「何も怖がらなくていい。俺に全部任せて」


耳元で囁くと、亮平は赤らんだ顔で、可愛らしく頷いた。

にんぎょう🖤💚【パラレル】

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