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姿を消した天才

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姿を消した天才

15 - 13.合う視線と高鳴る鼓動

♥

330

2025年04月01日

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聞き覚えのある名前とともに


ドアから出てくる見覚えのある顔




毅「は…!?」



玲「ちょっと、毅いきなりなに」



毅「いや…なんでもない、、」





なんであいつがここにいるんだろうか


本当にあの仁人なのかという疑心と、


そうであって欲しい期待が心を掻き乱した








ドアを開け、中に入ると一番に目が合った



が、それも直ぐに逸らしてしまった





今までとは違う、増える真剣な眼差し…


それもこれから共に歩んで行くかもしれない人達の,,



緊張と不安でさらに体が恐縮した




それでも自然と視界にはいるM!LKのメンバーたちがなぜか笑顔で俺を見てるから



少しばかりか緊張も緩んだ




『それでは、軽く自己紹介をしてからお願いします。』




はい


吉田仁人です。____.








「はい。吉田仁人です。鹿児島県出身です。」






不安そうな表情を浮かべながら


自己紹介をするこの声は



紛れもなく俺の横で歌っていた"吉田仁人"の声だった




自己紹介を淡々とする仁人に


久しぶりに歌声が聞けるという希望を抱きながら真剣に聞いた。





しかし、俺の期待は簡単に裏切られたらしい。





「僕はSUPER★DRAGONさんで"リトル・ラヴァーズ"を…」





玲「お、俺らの曲だよ」














"踊ります"









毅「は…?」




玲「お前さっきっから大丈夫か?」





『では、音お願いします』






未だに不安そうに見える仁人に曲が降りかかった。




"踊る"と抉るような裏切られた感覚を



治癒するような新たな裏切りが覆った




曲がかかると、そこに居たのは


今の今まで不安そうにしていた吉田仁人ではなかったから




俺が昔見ていた


俺の横で歌っていた


あの吉田仁人だったから




久しぶりに見る仁人のあの切り替えに


心臓がビリビリと奮い立つのを感じた









あぁなんだ…あの時と変わってねぇじゃん


やっぱり…これがお前の才能だよ__,,,









曲が終わり、盛大な拍手が鳴る




次々と感想を述べていく中で俺は周りとは違うことを言った。





「吉田さん…ですよね」




「はい…」




「突然で申し訳ないんですが…


歌って貰えませんか?


曲は"EBiDAN以外"でも、なんでも構いません」






『…は?』





俺の発言にその場にいたみんなが驚愕した


それもそうだろう、ダンスしか選択していない人にいきなり歌えと、この空気の中、半ば強制にお願いしているのだから。





玲「お前…何言ってんだよ!」





しかし、みんなが驚愕したのは俺の異質な発言だけではない



俺の頼みに黙りながらも口角を上げ、俺を見つめる仁人を見たからだろう




毅「レコード室にピアノ,,ありましたよね…持ってきて貰えませんか?」



玲「だからお前何言って…」



毅「ピアノであればなんでも構いません」





曲は俺が弾きます。








ピアノが運ばれ、セッティングされた






あぁ、この感じだ…


譜面台から横に視線を流すと合う仁人の視線



自然と自分の口角も上がっていった




お互いに言わなくても

これから披露する曲は分かりきっている




楽譜なんていらない




お互いに視線を合わせ、


高鳴る鼓動とともに


1度微笑みあって始めた







"俺らの配信"








それでは聞いてください。____.

この作品はいかがでしたか?

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