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恭平:「これ、ヤバすぎるやろ……」
シェアハウスのリビング。
流星が持ち帰った封筒とメモを見て、恭平が呆然と呟いた。
「告げ口、最低やな^^次はシェアハウスごと晒すわ」
丈一郎:「完全に脅迫やん……」
丈一郎が真剣な顔で紙を睨みつける。
和也:「まさか、俺らまで狙われるとはな……」
和也が苦々しくつぶやくと、駿佑も深く頷いた。
駿佑:「このままやと、誰がターゲットにされてもおかしない」
謙杜:「でも……もう、引き下がれへんやろ」
謙杜の声は、わずかに震えていた。
一同の空気が重く沈んだとき、真理亜が立ち上がった。
真理亜:「大丈夫。……私たちは、’’何もしてない’’わけじゃない。警察も学校も動いてる。何より__流星くんは、逃げなかった。勇気を出して、声を上げた。それが一番すごいことやと思う」
その言葉に、流星ははっとした顔をした。
流星:(そうか……俺、逃げなかったんや。怖かったけど……ちゃんと、誰かに「助けて」って言えたんや)
ふと、そのとき――
真理亜のスマホが鳴った。
真理亜:「……叔母さんや」
電話に出た真理亜は、数秒の会話のあと、顔を引き締めて皆を見た。
真理亜:「投稿者、ある程度の特定が進んだって。警察の協力で、IPアドレスから大阪市内のとある高校の生徒のスマホから投稿されてるって判明したらしい」
恭平:「まじか……!じゃあ、あと少しで……!」
真理亜:「でも……その高校って、流星くんの中学と繋がりがある学校やって」
その瞬間、流星の顔が強ばった。
流星:「もしかして……」
心当たりがあるのおか、流星は少し唇を噛んで俯いた。
流星:「俺……中学の時、ひとりだけ、めちゃくちゃ仲良かったやつおってん。でもそいつ、俺が“かわいい”って言われだしたら急に冷たくなって、避けられて。……もしかしたら、そいつかも……」
真理亜:「名前、覚えてる?」
真理亜が静かに聞くと、流星は小さく頷いた。
流星:「……田中樹(たなか じゅり)」
真理亜:「その人、今も繋がってる?」
流星:「いや、LINEもブロックされてる。SNSも全部切られた。中3の夏から、完全に連絡取れへん」
丈一郎:「その人の今通ってる学校、調べられるかもな」
丈一郎がスマホを取り出した。
丈一郎:「ちょっと俺、調べてみるわ。そいつ、部活とか表彰とかで名前出とったら引っかかるかもしれんし」
流星:「お願い、丈くん……!」
こうして、真相へと一歩踏み出した。
しかしその夜、シェアハウス全体にも少しずつ不穏な空気が広がっていく。
謙杜:「俺、もし犯人が流星を狙っただけじゃなくて、他にも何かしてきたら……って思うと怖いねん」
謙杜が不安そうに言えば、
駿佑:「まあ……いろいろバレたら、マスコミとかに広められる可能性もゼロちゃうしな……」
と、駿佑も少し神経質になっていた。
和也:「俺らは流星の味方やけど……SNSの拡散力って怖いな。ちょっと間違っただけで、人生ひっくり返る」
和也の一言に、誰もが言葉を失った。
流星は、ぎゅっと両手を握りしめた。
流星:(……俺のせいで、みんなまで巻き込んでる……もし、これでみんなに嫌われたら……)
その夜、流星の心に再び影が差した。