テラーノベル
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junp_Sn-Fk.
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学校生活は相変わらずだ。生徒たちの騒々しさと、同僚教員の疲労と呆れが混ざったため息。今までの、何も変わり映えのない日常なのに、目黒くんと出会ってから、少し意識が変わった。
今までは、繰り返しの日々に、自分は何をしてるのだろうと呆れる時もあった。でも、今は、目黒くんに会えるから、目黒くんに会うから頑張ろうって思える。
情けない同情だろう。俺と目黒くんは同じだっていう同情。醜いな。自分と生徒を勝手に同じだって思い込むなんて。
同じなんて、この世にはないのに。人は、誰かと似ていると喜ぶ。考えや、好物が似ていると、「一緒だね!」って言う。
特に、日本人はそうらしい。それが、良い意味では協調性、悪い意味では相手依存だ。同じだと嬉しい、という感情が、誰かと同じでなければいけないという意味になってきてしまっている。
ru「あの先生、目黒くんは?」
少しつまらないことを考えてしまっていた時、ラウールくんが話しかけてきた。
ab「あー、まだ来れそうにないや」
ru「実は、噂になってて。目黒くんのお母さんが逮捕されたって…」
ab「えっ?」
嘘。もう生徒まで広まったの?最近の情報の流れは速すぎて手に負えない。
噂になってしまったなら、言うしかない。という訳にもいかない。未成年の高校生に、個人の重い話をするのは大人として憚れる。
多少、濁すか。
ab「気にしなくていいから。ラウールくんは自分のやるべきことをやれば良いよ」
ru「…分かりました」
やっぱり、納得していない様子だ。恐らくだが、噂というより、事実として広まっている可能性が高い。
ru「じゃあ、先生。目黒くん、まだ学校来れないんですか?」
ab「うーん、そうだね。目黒くんも、まだ学校に来るのに抵抗があるみたいだから」
ru「それって、しばらく来てなかったからですか?」
ab「それもあるかもしれないけど、精神的な面とかもあるし」
ru「…もしかして、行きたくないって言ってますか?」
ab「えっ…」
やっぱり、ラウールくんは察しがいい。頭の回転が速いから俺の言葉の真意に気づく。
事実を伝えるべきか、それとも濁すべきか。なるべく間が空かないように、脳をフル稼働させて、1秒も経たないうちに返答する。
ab「まぁ、そんなことは口にしてる」
これが俺の答え。何故隠さなかったのか。それは、ラウールが目黒くんと仲の良い友人だからだ。もし、ラウールくんから何かアプローチしてくれたら、目黒くんも学校に来れるかもしれない。そう思って、教えることにした。だが…
ru「…それ、俺のせいです」
ab「えっ?」
ru「俺のせいだと思います。多分、目黒くんは俺のこと気にして…」
ab「なんで、そう思うの?」
ru「いや、その…なんとなく…」
なんとなくと言うほど、曖昧な反応ではないような気がした。しかも、頭の良いラウールくんが、根拠無しに、なんとなくで物を言う訳がないと思った。
ab「ラウールくん、ホントのこと教えて?知ってることがあるなら、目黒くんだけじゃなくて、ラウールくんのためにもなると思う」
ru「でも…目黒くんが傷つくので」
目黒くんが知られたくないことを、ラウールくんが知っていて、口止めされているのだろう。誰にも言わないっていう約束を果たしたいぐらい、重い話なのかもしれない。
ab「目黒くんは読めないなー笑」
ru「えっ?」
ab「あー、ごめんごめん。秘密が多いなって思っただけ」
ru「なんか、聞いてるんですか?」
ab「まぁ、一応ね」
ru「それって、両親のこと、だけですか?」
ab「うーん、他にもあるけど…」
ラウールくんからのいきなりの質問攻めで少し驚いたが、嘘をつくわけにもいかず。テンポよく質問と返答を繰り返している。
ru「もしかして…知ってるんですか?」
ab「何、を?」
ru「その…」
その時に、不意に思い出した。
mg『ゲイなんです』
mg『知ってる人が居るんです。その人が言ってないかとか、あと、その人に嫌われるのが怖くて』
目黒くんは確かこう言っていた。もしかしたら……
ab「もしかして、ラウールくんくん?」
ru「何がですか?」
ab「その、目黒くんが…」
少し気が引けたので、ラウールくんに近づいて、聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で言った。
ab「ゲイだってこと知ってるの」
ラウールくんは驚いていた。それは、目黒くんがゲイであることに対してではなく、そのことを俺が知っていることに対して驚いていたようだった。見透かされた、そんな顔。
ru「な、なんで……先生が…」
ab「目黒くん本人から聞いて」
ru「そう…なんだ…」
少しラウールくんの挙動がおかしかった。まだ何か疑念を抱いているようで、それに対して安堵しているようにも見えた。まだ、ラウールくんは何か知っていることがあるのだろう。
ラウールside
先生に、こんなこと言っていいのかという迷いがあった。めめが、自分がゲイだと教えるのは________
________好きな人にだけ。
コメント
2件

🤍は好きなのかな🖤が それとも友達として心配😟秘密を教えてくれたから。 🖤💚両片思い… この先の進展気になります。続き待ってます♪
読ませていただきました。先生とラウールくんの探り合うような会話の緊張感がすごくリアルで、特に「ゲイだってこと知ってるの」のところでラウールくんの驚き方が一瞬で伝わってきて、はっとしました。最後の「好きな人にだけ」という一文がすごく気になります…ラウールくんが何を抱えているのか、目黒くんとの関係がどうなっていくのか、続きが早く読みたいです。先生の優しい距離感の取り方も素敵でした🌷