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「まぁ、始めるか」
侍の言葉で、俺達はそこらへんにあっためんこを手に取る
めんこは弱く投げればいっか…
まぁ、二人もそうする気がするけど……
「最初は俺がする」
俺はそう言って、めんこを弱く投げた__つもりだった
パァァン
めんこは、おもいっきり床にたたき付けられ、2枚、めんこが裏返った
なんで……
俺、ちゃんと弱く投げたよな?
二人も…怪しい事はしてないし……
俺は、裏返っためんこを拾いながら、なお兄とたっつんを見た
二人とも、俺の行動が予想外だったのか、俺とめんこを交互に見つめている
あの反応からすると、やはり……
「侍、何か仕掛けただろ?!」
俺がそう言うと、侍は、ニヤリと笑った
「まぁ、お主達に本気の様子が見えないからな
少し、細工をかけさせて貰った」
やっぱり……
「……その細工は、どういうものだ?」
「簡単に言えば、今の自分に出せる最大限の力が出るようになっている」
いつそんな細工をしたのかと不思議に思うが、
これじゃ……俺が死ぬ事が出来ないじゃんか……
どうしよう…みんなのために死ぬって決めたのに…!
「さぁさぁ、面白くなってきたじゃないか
早く続きを始めよう、次はなおきりな」
侍は、ニコニコしながら、次の指示を出す
「……いきますよ?」
パァァン
めんこはまたも、強く床にたたき付けられた
そして1枚めんこが裏返った
こう行くと、次はたっつんか…
たっつんは、最初の時より顔色が悪い
まぁ、こんな細工がされていることがわかったからなぁ…
「いくで…」
パサ
めんこは…ひらひらと、床に落ちていく
え…?
たっつんの最大限の力は、あんなものじゃない!
例えこんな状況だとしても!
なのになんで……もしかして、たっつんの時だけ、解除したとか…?
どういうことか問い詰めてやろうと、侍の方を向いた
その時、たっつんが、俺のパーカーを掴んだ
「じゃぱぱ……俺もう無理や…」
そう言うと、たっつんは床に倒れ込んだ
血を吐いて……