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sn「…トラゾー」
つい、呟いてしまった。
なんでかはわからない。けれど…
反射的に。
それもおかしくはない。
だって彼は…僕の幼馴染だから。
sn「あ。」
そんなことを思っているうちにぺいんとさんは教室から出て行った。
僕はその後をうさぎのように早く、感情が高ぶりながら追いかける。
sn(お、止まった!ここでいじめられてるのかな?ちょっとだけ見ていって______)
ゴキッ!!!!
鈍い音が僕の鼓膜に届き、頭の中で響き渡る。
それに引き続き殴られ蹴られの暴力の連鎖。
だんだんと強くなる鉄臭さの匂いは、僕の鼻に突き刺さる。
よくよく見れば、ぺいんとさんは頭に包帯をしていた。
見てられなかった。
ただ…
何も言わずに暴力を受けてるぺいんとさんは、
ぺいんとさんに見えなかった。
そんなことを考えている暇なんてない。
僕は、体が動いた。
「あ?何、お前。」
sn「…ただの生徒ですけど、何か?」
pn「っ…?!」
「…何?お前、強いの?w 」
sn「…ぼくは……。………。」
「ふーん?」
ダンッ!!!!
僕の肩に、痛みが走る。
どうやら蹴飛ばされたようだ。
でも動かさなきゃ。手を。
…あれ、何でだろぉな…w
蹴られた腕、動かないや。
肩、外れたかな。
「何だよ、よわっちーじゃん。てか、こんな友達守る必要ある?w」
「根性だけはあるみたいだし、俺らの仲間とかなる?wそいつといたら株下がるぜ!ww」
sn「…いいえ。結構です」
「へー?w舐めた口聞くなよ。今すぐにでも殴って______」
sn「人の悪口を言って、殴って、蹴って…。貴方達といる方が、株が下がりますね…!」
「…は?何正義ヅラしてんの。うざいよ、お前」
sn「…それは、褒め言葉ですね!」
無力な僕がうざいと思われるということは…
言い返せているのだ。
強くなっているのだ。
それはもう…褒め言葉以外あるというのだろうか。
そして、僕はいつの間にか意識がブラックアウトした。