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???「今日は橙ちゃんも海音ちゃんもいないんだよな〜つまんないなぁ〜……ん?」
ここは、橙の家。「紫雲雨花」は、つまらないと嘆きながら、何者かが近寄ってくる気配がした。
雨花「でもこの気配は、敵って訳じゃなさそうだな。よし、無視しよう〜」
ピンポーン
雨花「……」
ピンポーン
雨花「…………」
ピピピピンポーン
雨花「はぁ……はいはい今出ま〜す」
雨花がドアを開けると……
「おめでとうございます!!」
雨花「?」
「あなたは百人目のお客様に選ばれました!!」
雨花「うーん全く身に覚えがないなぁ〜」
「あなた前に動画サイトの広告で百人目のお客様に選ばれましたと言われましたよね?」
雨花「そんなの覚えてないよ〜しかもあれでしょ?あの胡散臭い広告でしょ?誰も信じないよ〜」
「とにかくあなたは百人目のお客様に選ばれたので、何と初回限定で五百円で本来なら一万円以上するこの美容液を……」
雨花「いやいや無理無理。それって一度買わせたら何度も買わせようとしてくる奴でしょ?それにお金使ったら橙ちゃんに怒られるよ……ただでさえ沢山迷惑かけてるのに……」
「大丈夫です。あなたのご住所さえ教えて下されば……!」
雨花「何でここがわたしの家じゃないって知ってんの?」
「はっ!」
雨花「ほら!何か怪しいと想ったら!」
雨花は、その者の腕をひっ掴むとある場所へ瞬間移動した。
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???「最近、この辺りの地域で変質者が出ているらしいんだ。」
???「この辺りって橙たちが住んでる場所じゃないですか……」
ここは、死神組本拠地。顔を顰めあっているのは、「兎白」と「瑠璃人」だった。
瑠璃人「今は雨花も住んでるので、橙に危険性はないと想いますが……」
兎白「雫さんの修行場とも近いな」
瑠璃人「しかもその変質者複数人いるみたいなんですよ!」
兎白「どうして急に変質者が増えたのか調べるぞ。」
瑠璃人「はい!」
???「その変質者の一人はここにいるよ〜」
兎白・瑠璃人「!」
そこにいたのは、さっきの男と雨花だった。
瑠璃人「お前気配もなく現れるのやめろよ……」
雨花「あはは!ごめんごめん」
兎白「こいつが変質者なんだな。」
雨花「そうなんだよ。実は……」
雨花は事情を説明した。
瑠璃人「ていうかあの広告で流れる百人目のお客様って言って本当に現れる奴なんているんだな。」
雨花「よく流れるから理由にするのに持ってこいだったんでしょ。まぁ結局詐欺だったわけだけど」
兎白「何故、雨花を狙った?」
「それはその……強くなりたくて……」
雨花・兎白・瑠璃人「え?・は?」
「その……俺、一応雫さんとこの神様見習いなんですけど、噂があったんです。「黒い彼岸花」が暴走車に乗っかって銃をぶっ放したり……」
雨花「……ん?」
「その車で死神組に突っ込んだり……」
雨花「ちょっとま……」
「他人の家を襲撃したり ……」
雨花「あのねそれは……」
「あとはドアを破壊したり……」
雨花「………」
「それから炎でそこらじゅう燃やしたり……」
雨花「いや最後のはわたしのせいだけどわたしじゃないね」
「とにかくあの「黒い彼岸花」がこういうヘンテコなことをやってるっていう噂があって、変質者になれば強くなれると俺ら想ったんです。ついでに本当にあの「黒い彼岸花」がそんなヘンテコな奴なのかと想って確かめに行こうとしたら……!」
男は、雨花の手を掴む。
「あなたはやっぱりヘンテコな奴じゃない!あんな簡単に瞬間移動なんて神通力でもトップクラスで難しい技をできるなんて……!あなたはやっぱりヘンテコな人じゃなくて、かっこいい人です!あの噂はきっとみ間違いだったのでしょう!あの噂が俺が収束させます!」
雨花「は、はは.……」
兎白・瑠璃人「…………」
「「そもそも変質者になれば強くなるってどういうこと?」」
兎白「何で雫さんの弟子って変わり者しかいないんだ?」
瑠璃人「オレたちも大概変わってますしね……」
兎白と瑠璃人は雨花の方をみる。雨花は気まづそうに視線を逸らす。
兎白「つまり……」
瑠璃人「お前が原因だってことだな。」
雨花「はい!言い訳タイム頂戴!あのね!まずドアを破壊したのと橙ちゃんに炎を使わせたのはわたしの責任なんだけど……なんだけどね!その他の余罪はわたしが自ら起こした訳じゃないよね?!ていうか巻き込まれたんだけど!」
兎白「こういう時何ていうかお前分かるか?」
瑠璃人「えぇ。分かりますよ。兎白さん」
兎白と瑠璃人は、雨花の肩にポンと手を乗せる。
兎白・瑠璃人「どんまい」
こうして、変質者問題は解決され、ひとまず平和が訪れた。
少し項垂れてた一人の神を除いて。