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「ねぇねぇ、お菓子交換しない?」
「いいね、楽しそう」
「ほんと?やった!じゃあ、お互い分からないようにこっそり選んでね?」
「うん」
ふと、子供の頃の話を思い出した。
たしか小学生の時、駄菓子屋で交わした会話だ。
なぜ今思い出したんだろう。
俺は今アイドル業に就いていて、ありがたいことに忙しい日々を過ごしている。
ただ、人からの期待を背負いすぎて時折疲れてしまうこともある。
いつしか寝付くことが怖く思うようになってから、思い出が上手く整理されず、子供の頃の記憶の数々は現在の記憶に上書きされてしまった。
きっと、中学の時の友達の名前を思い出すのも難しい。
でも、彼の事だけははっきりと覚えていた。同じ学校でも、習い事が同じだった訳でもない。ただ、俺の青春の全ては彼から始まった。
初恋の人…阿部亮平
?)…い
?)お……め、
?)おーい、めめー?
目)!はぃっ?
?)大丈夫そ?なんかすんげぇボーッとしてたけど
目)大丈夫だよ ふっかさん
ふっかさん…深澤辰哉
俺が所属してるグループ“SnowMan”のメンバーの1人。メンバーにいじられてるけど、グループのMCとして皆をまとめ役で、頼りになる。
本人曰く、リアコ製造機らしい。
目)ちょっと子供の頃を思い出してて…笑
深)めめの昔話?面白そうじゃん わら
目)そんな大した話じゃないっすよ?笑
深)まあまあ、聞くだけならタダじゃん?
目)…そっすね、笑
目)おばあちゃん、やっほ
店主)あらぁ 蓮くん今日も来てくれたの?
目)うん、ここの駄菓子おいしいから
俺の家の近くには駄菓子屋があって、よく遊びに行ってた。
そのうち駄菓子を買いに行くことだけじゃなくて、おばあちゃんと話に行くのも楽しみのひとつになってたことを覚えている。
小さい頃はお母さんに駄々こねてあそこの駄菓子を買ってもらってたっけな。
店主)ふふふ笑 そうかいそうかい
?)おばあちゃ〜ん!
店主)おや、りょうちゃん久しぶりだねえ
?)久しぶり!やっぱここは落ち着くなぁ…
?)最近は習い事が忙しくて時間がなくって…笑
目)?おばあちゃん、この人だれ?
店主)この子は阿部亮平くんだよ
阿)よろしくね〜
目)阿部くん、、?…阿部ちゃんでいい?
阿)え、なんで、!?笑 …いいよ?(微笑)
髪がふわふわしていて、目と笑った時の顔が可愛かったその子は、阿部ちゃんという。
その見た目からなのか、阿部くんはなんだかイメージに会わなかったのだろう。俺は阿部ちゃんと呼ぶようになった。
見た目とは裏腹に、俺より身長は高くてスリムなその子は、小学5年生で当時2年生の時の俺には憧れでしかなかった。
阿)じゃあ俺からも質問、君の名前も教えてくれる?
目)目黒蓮
阿)目黒くん…じゃあ、めめだね!
目)めめ?
阿)うん!めめ!君のあだ名!
目)…ありがとう(微笑)
阿)えへへ!これからよろしくね
目)うん、よろしく
今は当たり前となった俺の“めめ”というあだ名は“阿部ちゃん”が考えたんだ。
初めてのあだ名であの頃はくすぐったい感覚だったのを覚えている。
深)へぇー!めめってニックネームはその阿部ちゃんからだったんだ
目)そうっすよ。今はもう「めめ」が当たり前になってるけど、笑
目)あーぁ…あの駄菓子屋今もやってるのかな
深)なんて名前なの?
目)たしか“菓子向井”だったと思う…
深)ほーん……お、まだあるじゃん
目)まじすか!?
深)おぉぉ…すごい反応するじゃん わら
?)なんの話してんのー?
深)おぉー佐久間、おつかれー
佐)おっちー!
佐)んで、なんの話ししてるの?
目)俺が子供の頃の思い出の話を
佐)えぇー!蓮の子供の頃の思い出話とか珍しー!
深)よなー わら
目)それより!駄菓子屋やってるんですよね?
深)うん、ほら
ふっかさんに見せてもらったスマホのマップにはたしかにあの駄菓子屋があった。
あの頃の思い出に浸かるためにも、久しぶりに行こうかな。
目)久しぶりに行ってみようかな
佐)いいじゃーん!俺っちも着いていっていい?蓮の昔話聞きたいし!
深)今回はやめときな 佐久間
深)一人で行った方が思い出に浸れるでしょ
目)ふっかさん…!
目)たまにはいい事言いますね
深)おぉい!!たまにはってなんだよ?わら
目)笑
佐)ちぇーじゃあ今度一緒に行かせてよ?
目)うん、次は一緒に行こう
目)動画撮影の許可もらえたらみんなで行きたいな
深)面白そうじゃん わら
?)話してるとこ悪いけど…出番そろそろだよ
佐)うぃー!ありがと照!
深)あいよーすぐ行く
深)駄菓子屋に阿部ちゃんって人いるといいね(コソッ)
目)!たしかに、居たらいいな 微笑
次の休みの予定は決まった。
あとは、このハードスケジュールをこなすだけ。
それが一番難しいけどね、笑