「イギリスを…潰せ」
数十年前、後継者を決めずに死んでいったスペインの次代を決める争いに負けた父
それから間もないまま父は病の床につき
死に際にこう残した
正直僕はイギリス一家に対して良いイメージを持っていなかった
まぁ、上品な人間の振る舞いが鼻につく性格
だからだと思うが
ともかく、イギリスをトップの座から引きずり下ろしたかったのでその策を熟考した
だがそんなある日僕の弟がイギリスの長男を誘拐した
万事休すかと思われたが処罰は弟だけで済み
イギリスはより心配性な性質を持った
弟への義憤から歓喜へと変わった瞬間だった
あれからイギリスは僕たちに過干渉になり、
より僕たちを信頼するようになった
そこで僕は思いついた
バレないようにイギリスの犯罪を助長してやろうと
結果、僕は会社の不正会計の助長をすることに成功した
母親譲りの巧みな語彙力を利用してイギリスを刑務所に送検することができた
さらに良いことにイギリスの長男を独立させることもできた
無論イギリスは社長の座を下され、他の社員もイギリスの会社を辞めていった
その中にはプロイセンやロシア帝国も…
時は満ちた。僕の時代がやってきたわけだ
プ「前の会社を引き継ぎたい?」
ロ「それで俺たち元社員を連れ戻すわけか」
🇫🇷「ああ、せっかくここの最盛期を作ったのにこのザマだからさー…もったいなくてね」
プ「でも世間からの評価はどん底だ。どう挽回するんだ?」
🇫🇷「僕に任せてよ。そのためのプランを考えてきたんだ」
数枚の資料を2人に見せる
ロ「…お前、頭いいな」
🇫🇷「伝統ある会社は大切にしたいからね!」
「⚪︎×会社の新社長にフランスが就任」
その号外は世間を驚かせた。イギリスが送検されてからわずか8日後の出来事であった
モブ社員1「フランスって…あの若造か?」
モブ社員2「やっていけるのか…?」
不安に思う彼ら。しかし新聞には続きがあり、彼の後ろ盾にはプロイセンとロシア帝国がついていると書いてあった
1「まじかよ!」
2「これは名誉挽回のチャンスなのでは!?」
宣言を出してから数日後、会社の入り口には沢山の人々が集まってきた
プ「すごい…こんなに集まるなんて…」
ロ「おい、奴が出てきたぞ」
正面玄関からフランスが出てくる
大きく息を吸い、
「今日までの日々、社会から深い苦しみを味わった者も多いだろう。だがそれも今日で終わりだ!今よりこの会社は生まれ変わる!皆の力で
故スペイン公の栄光を取り戻そうぞ!」
全社員「おぉーー!」
力強い演説に応えるかの如く、社員も大きな返事をした
🇫🇷「社内規則など詳しいことは明日説明する!ではまた会おう!」
その一部始終に様子を見にきた街の人々は感心し、圧巻され、魅了された
彼の圧倒的なカリスマ性に
演説後の社員の会話は希望に満ちている言葉ばっかりだったという
フランスは一度車内に戻り、荷物をまとめながら窓から帰っていく社員を眺めながら
「(社会、チョレーーー!)」
いとも簡単に社員を手に入れることができるなんて!
なんも疑いもせずに従うとかどれだけブリカスに苦しめられてたんだよwwまっ、僕もだけど
でも社長になった以上、下手な動きはできない
僕は今沢山の人々に崇拝されてる偶像状態
会社のイメージを下げるようなことをしたはイギリスの二の舞だ
🇫🇷「まぁ…こんな心を外に出さない限りは大丈夫か…」
翌日
🇫🇷「みんな!よく来てくれた!」
集合時間の9時前にはほぼ全ての社員が集まっていた
🇫🇷「まず、仕事時間なんだが…9時から17時。
これは全員共通だ。残業はしてもしなくてもいい。しかし残って徹夜は禁ずる!」
社員1「マジかよ…神じゃん」
🇫🇷「残業するほどいい考えなんて時代遅れだ!残業するならそれ相応の利益を出さなければ意味がない!仕事が行き詰まっても明日に持ち込んでよし!」
社員2「転職先が神すぎるんだが」
🇫🇷「それから欠勤する時は必ず連絡すること!
とにかく無理をするな!残りは資料に書いてあるから各自読んでおくこと!」
プ「なぁフランス。会社規則変えまくってるけどいいのか?」
ロ「伝統とか言いつつ…」
🇫🇷「それとこれは別だ。利益第一。僕はこの会社を最盛期のようにしたいんだ」
プ「…やりすぎるなよ」
🇫🇷「百も承知だっつーの!」
その日の午後から早速仕事が始まった
社員のやる気は凄まじく、フランスが2日はかかるであろう仕事の量はその日の定時時間に終わってしまった
社員「社長!お先失礼します!」
元気な挨拶で帰っていく社員もしばしば
ロ「改革大成功だな…」
稀に見る大改革をしたフランスの会社の噂は瞬く間に街中へ広がり、自分たちの会社も改革を求める声が増えた
その日の夜、フランスはプロイセン、ロシアと居酒屋で酒を飲んでいた
プ「俺たちだったらあんなふうにできねぇよ。その統率力はどっから出てきたんだよww」
🇫🇷「んまぁそうだね…会社への強い思い入れかな?」
ロ「弟とは大違いだな」
🇫🇷「あ、あぁ」
本当はイギリスが憎かったからそれと決別する為だけどね…
そういえばイギリスの長男…何してんだろ
あいつは1人でやっていけるって言ってたけどな…
うちの会社に来てくれないかなー…なんちって
プ「もしかしたら数十年ぶりに上場企業行けるんじゃないのか?」
🇫🇷「’行ける’じゃない、’行く’んだよ」
ロ「xaxaxa.これからが楽しみだ」
楽しく話しているうちに、時間は夜中へ入ろうとしていた
プロイセンは泥酔してしまい、ロシアが運ぶことに
ロ「じゃあなー」
🇫🇷「また明日!」
23時を過ぎた街はまだ光っている
見上げると残業しているであろう会社の部屋の光も見える
🇫🇷「可哀想に…」
「おい、そこの者!」
後ろから声をかけられたので振り返ると
「若い者だな?もう家に帰るのだ犯罪巻き込まれたくないならな!」
🇫🇷「あの、僕社長なんだけど」
「何?証拠を見せろ」
ポケットから名刺を取り出し、見せる
「…っ!?⚪︎×会社のフランス社長!?いかん
関わってはいけない!」
名刺を見せた途端慌て出し、逃げようとする
🇫🇷「ちょ待てよ!」
その人間の腕をうっかり握ってしまった
「触るでない無礼者!」
🇫🇷「あんたは誰なんだよ!」
「そんなこと 教えられるか!(腕を振り払う)」
🇫🇷「うわっ!」
地面に尻餅をつく
「あぁまずい…オランダに叱られてしまう…」
独り言をぶつぶつ言いながらその男は暗闇へ走り去っていった
🇫🇷「オランダ…?」
あいつは隣の街で会社を経営していて、その威光はこっちにも響いている
あの男はその配下なのか…
フランスは振り払われた腕を見る
「おもしれー奴…」
そののち、彼の欲は2つの会社を巡らす大きな
争いへと繋げていく
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