“ごめん、じゃ足りないから”
俺はずっと、なつのことが好きだった。
初めて会ったのは中1の時、俺は1人だった
クラスの和に上手く溶け込めてなかった。
そんな俺を救ってくれたのがなつだった。
その時から、ずっと俺はなつが好きだ。
5年間少しずつアタックしていって、
高2に上がる時俺はなつに告白した。
いるま:「好きだ!中一の時からずっと!」
なつ:「ぁ、あ〜、、、ありがと、でも、返事はもう少し待ってもらっていい?」
そう言われた。
なつのあの時の顔は、 まるで
「期待しないで」って言ってるみたいだった
「、、、そっか、返事はまだ、ね」
無理に笑って見せた。泣きたくなるくらい苦しいくせに。それでも俺は少しの希望を信じて、またなつに会いに言った。
ーある日の放課後―
俺は、なつを放課後デート(遊び)に誘うつもりだ
デートと言っても、俺だけ浮かれてそう言ってるだけで誘うのは遊びって言うつもり
いるま:「ぁ!なつ!!この後一緒に遊ぼうぜ!」
なつ:「ぁ、あ〜、、、」
2人の話を聞いていた こさめ がなつに向かう
こさめ:「ごっめ〜ん!!なつくんは、こさめとこの後デートだから!!」
そう言って、こさめはなつの手を取ると、
恋人繋ぎにしてギュッと握った。
その手をあえているまに見せつけるようにして
こさめ:「、、、ね?」
いるま:「ぇ、、」
その話を聞いていた らん は話をそらすかのようにこういった。
らん:「何何? 2人とも付き合ったの?」
こさめ:「うん!そうなんだ!!ヘヘ」
俺の胸は、ぐちゃぐちゃにかき混ぜられたかのような、怒りなのか、悲しみなのか、自分でもよく分からない
ただ、笑うこさめの声が耳の奥でずっと響いていた。
気ずづけば、俺の手は勝手に動いて
教室の片隅にあったハサミを無意識に握っていた
いるま:「なぁ、こさめ」
ハサミをゆっくりと持ち上げる
こさめの笑顔が、ほんの少しだけ強ばった気がした。
いるま:「俺の気持ち、わかってやってるんだよな?」
声が自分でも知らないくらい低かった
気づけばハサミの先がこさめの胸元を向いていた
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