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注意この話は私の妄想の中の話です。ご本人様には関係ないため迷惑行為はご遠慮ください。
また、BLやnmmnを悲観的に見てしまう方やルールを守れない方は閲覧をご遠慮頂いています。
もし、話の内容が被っていたりしたらすみません。
昼下がりの警察署。 事件の合間、机に山積みの書類と格闘している赤城煉と皇帝。
皇帝は姿勢を崩さず、書類へとペンを走らせている。 その横顔は真剣そのもの。だが、煉の目には、
(あぁ……今日も可愛い。ペン先を動かす手も、真剣な眉間の皺も……全部俺のものにしたい)
煉は手元の書類などほとんど目に入らず、ただじっと皇帝を見つめ続ける。
──と。
「……煉先輩」
「ん?」
「その書類、一行も進んでいないが……大丈夫か?」
「んー……皇帝があまりに綺麗でさ、見惚れてた」
「ッ⁉ な、なっ……!」
皇帝のペンが止まり、ばっと顔を上げた。
その瞳が大きく揺れ、耳まで赤く染まっていく。
「ふ、ふざけるなっ! 誰がそんなことを言えと……!」
「ふざけてない。本気だよ」
煉が穏やかに言うと、皇帝は慌てて視線を逸らす。
だが頬の赤さは隠しきれてない。
「……こ、子供じみた冗談を」
「子供じみてるのは皇帝の方じゃないのか? 耳まで真っ赤になって」
「な、なってない! ……うるさい!」
机に視線を落とし、皇帝は必死に書類へ集中しようとする。
けれども、その震える手元では文字が微妙に乱れていた。
その光景をみて、煉は心の中でくすりと笑う。
沈黙が少し流れた。 そして、不意に煉が身を乗り出し、皇帝の耳元へと顔を寄せる。
「なぁ、皇帝。俺のこと、どう思ってる?」
「っ……⁉」
皇帝の肩がびくりと跳ねる。
視線は依然として書類に固定されたまま、しかし耳は真っ赤に燃えていた。
「お、思うも何も……我は、貴様の先輩後輩でしか……っ」
「ほんとに?」
「っ……!」
低く囁かれ、皇帝は思わずペンを落とした。
慌てて拾い直すが、手は震えている。
「我は……そ、そのようなこと……考えるはずがない……!」
「ふふ、強がって可愛いな」
「かっ……か、可愛くなどない! ……黙れ!」
ぷるぷる震えながら叫ぶ皇帝。
その姿があまりに愛おしくて、煉は笑みを深める。
「俺はずっと、皇帝のことだけを見てるんだけどね」
「……っ!」
「書類の山よりも、どんな任務よりも、皇帝が一番大事なんだ」
皇帝は顔を覆うように両手で頭を抱え、机に突っ伏した。
耳も首も、隠しきれないほど真っ赤に染まっている。
「……もう黙れ……! ……煉先輩のそういうのは……迷惑だ……」
小さく震える声。だが、その震えは怒りよりも照れに近い。
煉にはもう分かっていた。
「迷惑でもいい。俺はもう、離れない」
「っ……!」
机に突っ伏して真っ赤になる皇帝を見つめながら。
煉はそっと微笑み、心の中で呟いた。
(……本当に、どうしようもなく可愛い。いつ落ちてくれるんだろう……♡)